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沖縄出身の私が考える台風被害が大きくなる3つの理由

今回の台風19号は大きな勢力を保持したまま、本土に上陸し、甚大な被害をもたらしました(お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りします)

おそらく、地球温暖化の影響もあり、大きな台風が日本本土へ上陸する機会は多くなると思います。

そして、甚大な被害をもたらす可能性を考えると、日本全体で、本気で台風対策を考えなくてはならないと思うのです。

ちなみにわたしは沖縄出身なので、小さい頃からずっと台風を経験し、割と慣れています。(沖縄には毎年台風が多くて10件以上通過します)

台風の目の中にいたこともありますし、925hpaの直下にいたこともあります。

沖縄の台風の被害

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ちなみに、通常の沖縄における台風被害は、サトウキビなどの農作物への影響は大きいのですが、沖縄に950hpaクラスが来ても、人が亡くなる被害は少ないです。また床下浸水や床上浸水の被害もほぼありません

きっと、日本列島への台風の被害をTV越しにみている、沖縄の人から見たら、なぜこんなに被害が大きくなるのかと不思議に思っていると思います。

日本本土が台風被害が大きくなる3つの理由

現在、東京に住んでみて、なぜ被害が大きくなるのか、沖縄との比較で分かったことがありましたので、素人判断で書いてみました。

日本本土の台風による被害が大きくなる理由は3つと思います。

1)川の決壊による水害
2)土砂災害の可能性が高い地域への住居許可
3)台風そのものへの理解不足


1)川の決壊による水害 

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日本列島には河川がたくさんあり、その河川敷の周辺には住居が存在します。また地域によっては海抜0mの地域もあります。

台風のような集中豪雨により、一気に河川の水位は危険水域に達し、水流が堤防を超え、水圧により堤防が決壊します。

堤防がコンクリではなく、土を盛ったものであれば、早々に決壊され、河川の水が住居に一気に流れ込みます。

水位によっては、今回の多摩川のように、1階がまるごと水に浸ることもありますので、そのような地域では被害は甚大です。

その地域の行政が、河川事業が個々の河川の特徴を考えて、きちんとコントロール出来ているところは、河川周辺の住居への水害が抑えられていると思います。

しかし、河川事業が脆弱な地域の場合、河川の周辺に住居があるということ自体、被害を大きくします。

今後は、水害が生じる可能性の高い地域には住居地域として許可しないなど、行政側のコントロールが必要なのではないかと思いますが、今実際はどのようにしているのでしょうか。

2)土砂災害の可能性が高い地域への住居許可

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河川事業の話と重なりますが、土砂災害を防ぐために、地域によっては地すべり防止の事業を進めているところは多いと思います。

ただ、集中豪雨により土が水を抱えきれなくなり、土砂が流れ出ることで、土砂災害は発生します。

土砂災害対策として、例えば森林で受けた水を下流に水を流したり、または水位上昇時に水を貯水する場所の確保など、上流から下流への水を流すことができる仕組みがあると、土砂に水が流れ出て耐えきれず、土砂崩れが起きる可能性は少なくなるのではないかと思います。

上記のような、土砂災害対策ができていない地域においては、ハザードマップで、ある程度危険性の予測出来るので、そこには住居の建設を許可しないなど、行政の介入が必要なのではないかと思います。

テレビで見ても、なぜそこに住居があるのか、水害が予想されるような場所なのに、何故住んでいるのか不思議に思いました。

このような災害はきっと繰り返されていると思います。過去の経験から、土地の特性を踏まえて、住居として住んではいけない場所として、住居建造物の許可をしないなど、土砂災害対策が必要なのではないかと思います。


3)台風そのものへの理解不足

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◯台風は雨より風が強い

実は台風の特長を理解しているかどうかは、サバイバル的に大切です。

台風は勢力が大きいほど、雨よりも風が強い傾向があります。

今回東京の街中を歩いて気付いたのは、明らかに風が強いのに、傘を差している人が大半だったことです。

傘を持つことで、台風の強風で、転倒のおそれがあります。極力、台風の時は傘は差さないことは必須です。

◯台風の勢力は右と左で異なる

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あと、台風の勢力は、台風全体のどこに位置するかで、風が強かったり、雨が強かったりします。また傾向として、台風の勢力は、左側か右側で変わります。

千葉に甚大な被害をもたらした台風15号は、台風全体の右側を経由しました。台風の右側は、巻き返しによる右側は大変風が強い傾向があります。

そのため、暴風で倒壊しそうな物について、可能な範囲で、撤去したり、すでに倒して置いたりする等が必要です。

台風は雨量も心配ではありますが、暴風による被害は、事前にどれだけ対応できたかによって、被害を抑えることが出来ると思います。

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最後に

今回の台風19号の、豪雨による水害と土砂災害、暴風による倒壊など、あまりにも甚大な被害で、TVを見る度に胸が苦しくなります。更に被害が大きくなる可能性があり、いまだ油断を許さない状況です。日本全体で本気で、台風対策、豪雨対策をしなくてはならないと思う今日この頃です。


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