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自分の悩み事は具体的な方が良い『哲学の先生と人生の話をしよう』

コロナの最中、考え事が多くなると思います。
時には考えすぎて眠れない夜もあるかと思います。
何を隠そう、私です。

そういった中でkindleでこちらの本を改めて読みました。

こちらの本では、様々な種類の悩みに対して、國分さんがフルスイングで悩みに対して答えます。

人が悩み事を抱いた時に、どのように心を動かすべきなのか。
人に悩み事を相談された時に、どのように応えるべきなのか。

この本から、そういったことに対して考えるアイデアを貰えました。

私が特に心に残ったのは、「理想や情熱を持って働きたい」という悩みを持つ26歳の会社員の方の悩み相談です。(自分と年齢が近いので一層親近感を感じたのかもしれません)
この方の悩みは「仕事とは何か?」「自分の理想や熱意を保つには?」というような、広く漠然とした悩みです。
國分さんはズバリと言います。

「どんな悩み(問題)も一般的・抽象的である限りは解決しないのです。」

パーソナルな問題の解決手段は、パーソナルでなければいけません。
課題が具体的になって初めて、どうするべきかが見えてくる。

人が「人生とは何か?」と頭の中でぐるぐると回るとき、その人の頭の中には何かしらの文脈があります。
仕事に行き詰まった時には、「人生とは何か?」という問いの意味は、例えば「A社に転職すべきか、否か?」ということの言い換えかもしれません。
家庭がうまくいっていない時の、「人生とは何か?」という問いの意味は、例えば「姑と良好な関係を保つにはどうすれば良いか」ということの言い換えかもしれません。

そのように考えると悩み事が具体的になった時点で、悩み事の8割ぐらいは解決している、と言えるかもしれません。
なので悩み事で苦しくなったときには、少しでも悩み事を具体的に深掘りできるよう、頭を動かす必要があります。

そして、そういうことをできるようにするために、時には他者の手助けが必要かもしれません。

結局のところ、悩み事は自分の頭で解決するしかありません。当たり前ですが、悩み事に関してどう感じるかは自分自身です。
だからこそ、悩み事相談を受けた方は、その人自身が解決に導けるよう、ヒント/きっかけを与えてあげるのが大切だと思います。

そのためにまず、「悩み事を具体的にできる質問をしてあげること」だと思います。そこに他者の意見は不要です。あくまでも質問です。
そして、時には逆に「広く抽象的な考え方をアドバイスする」ということです。広く抽象的なことは直接的には解決方法にはなりません。一方で抽象化することは、悩みに対して別の角度から考えるきっかけづくりはなります。(そういった意味で、自己啓発本は有用だと思います)

解決手法を考えるには悩み事を具体的に、思考に行き詰まった時には悩み事を抽象的なエッセンスをいれて視点を変える。
具体/抽象の使い分けが大切だと思いました。
自分が悩み事で頭がいっぱいな時、また人から悩み事相談を受けた時、そのようなことを考えていきたいと思います。

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