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初の提供楽曲『ケッサク召喚獣(仮)』についての11,000文字解説

こんにちは。爺さんがPayPayを使いこなしているのを見るとめちゃくちゃ嬉しくなってしまいますよね。どうも、みぃそんです。

先日、VTuberの小骨ひゅーさんのチャンネルから『ケッサク召喚獣(仮)』という楽曲が投稿されました。

そうです!!
何を隠そう、この楽曲を制作したのが我々SISTER un sisterなのです!!

◎SISTER un sisterとは
「妹がいる男 Suzuka(音周り担当)」と「姉が欲しすぎる男 みぃそん(前川みく担当)」で結成された楽曲製作チーム。中学生の頃からの友人で二人とも乳歯しか無い(3歳なので)。

日本タレント名鑑より

今回MV付き楽曲として投稿された『ケッサク召喚獣(仮)』ですが、実は元々MV付きで投稿するために動いていた楽曲ではありませんでした。

元々は別企画が発端で生まれた楽曲で、ありがたいことに提供した小骨ひゅーさんにかなり気に入っていただけたということもあり、後付けでMVが生まれた楽曲になっているわけです。

今回はその辺りの経緯この楽曲が生まれるに至った諸々をお話させていただこうと思います。
もし途中で飽きたらGREEが運営していた質問サービス『グリキュー』の話をします。


①楽曲が生まれたキッカケ 第5回『Vオリドラ』


当楽曲誕生のキッカケは、題にもある第5回『Vオリドラ』という企画からでした。

この企画を端的に説明すると、

VTuber音楽家それぞれが応募し音楽家側が先にデモ曲を提出
②提出されたデモ曲を生放送で一挙に公開
③VTuber側は気に入った楽曲を作った人にDMで連絡。音楽家側は連絡をもらった中からイメージに合う1名を選出し楽曲の本制作へ。

という流れの企画になっています。要はVTuberが監督側のドラフトです。オリドラの“ドラ”はドラフトのドラ。

企画の募集がかかってから我々はすぐに楽曲を制作、意気揚々と提出します。

とは言っても、数ある参加者の中からVTuber様に選んでいただくことは容易ではありません。
もしも参加者の中に小室哲哉とかがいたら普通に全員小室に連絡すると思うので、そうなった場合は我々の楽曲はボツになってしまいます。

そこで我々は秘策を打つことにしました。
それは楽曲紹介時の自己紹介で目立つこと。

いくら良い楽曲ができたとしても、大量の楽曲が滝のように紹介される生放送の中では我々の曲をしっかりと目にとめていただける保証はありません。

そこで我々が作った楽曲紹介プロフィールはこちら。

まず何から始めたかと言うと、規定の紹介画像の単色背景を消してマチュピチュのフリー素材に替えました。
深い意図は一切ありませんが、やっぱりこれぐらいカマさないとVオリドラでは目立てません。

また、我々のアイコンを普通に表示するのもつまらないので、ピザを持った外国人キッズのピザ部分にアイコンを配置、そして意気込みで当時ワールドカップ真っ最中だった日本を応援する旨を表記しました。ちなみにこの画像を作った時点で日本はクロアチアに負けています。

あまりにもふざけすぎては荒らしだと思われるので、最低限書かなければいけないことは書き、VTuber様からの連絡を待ちました。

ちなみに初期案はこれだったのでかなりマシになったと思います。

ありがたいことに複数人の方からお声がけいただき、その中から相方と相談して一人を選出ということになりました。
相方は「悪目立ちだけして声がかからないのではないか」ということを危惧していたので、悪目立ちしたうえでしっかりとお声がけいただけてよかったです。

その中から我々が選んだのが、冒頭にも掲載した『ケッサク召喚獣(仮)』を歌っていただいてる小骨ひゅーさんです。

関西弁のねこVTuberということで、関西弁話者の我々とも親和性のある方。そのうえアイマスP(特にミリマス?)ということで、ミリマスに熱中している相方・Suzukaと猫チャンアイドル 前川みくPの僕は運命を感じます。

この人しかおらん!!!!!

とは言っていますが、結局最大の決め手は普通に声と自己PRでした。大事!

星降る夜、女の子はお月様にお願いして猫になる権利をもらいました。 好きなことを好きなだけ目いっぱい楽しむため あったかい布団で気が済むまで寝るため ねこは寝る。ねこだから。ねこは遊ぶ。ねこだから。 そういう生活をずっとずっとしたかったんだ^ᴗ.ᴗ^

小骨ひゅーさん プロフカードより

俺もこれになろうかな


ということで無事フル尺の制作が決定!!
作詞、作曲の続きをそれぞれイイ感じに進めていきます。

②『ケッサク召喚獣(仮)』歌詞解説


ということで改めまして、作詞担当のみぃそんです。

当楽曲が制作されていった流れを追う前に、まずは一通り歌詞の解説をさせてください。しますね、勝手に。
しっかりと歌詞解説をする且つ初めての歌詞解説なので相当長くなります。要らないよ~って方は目次からササッとスキップしちゃってください。普通に泣きますけど。

まず当楽曲のコンセプトです。

今回作詞するにまず決めたのは「VTuberモチーフの楽曲でいこう」ということ。
参加した企画がVオリドラ=VTuberを主役に据えた企画だったこともあり、“VTuberという概念”をモチーフにした歌詞を書くことに決定。キズナアイ時代からV文化を追ってるオタク魂に火が付きます。

そして、その中でのコンセプトとしては「現実を諦めてVTuberになったけどやらかしたりオタクがいなくなったらすぐ現実に帰っちゃうから応援よろしく!」というもの。
一見軽い印象を持ってしまうコンセプトかもしれませんが、VTuberの気楽にやっていそうなイメージに反して本人達は必死に死ぬ気で活動しているということを伝えたい意図もあります。

VTuberという存在は二次元キャラのような見た目をしながら中身は嫌なくらい人間で、魅力的な雰囲気と近い距離間でいとも簡単に我々の心を奪っていく反面、本人達は我々のことなど考えずにサラッとこの世から去ってしまうことが多い印象です。
しかし、適当に見えながらもきっと本人達は密かに大きな夢を抱いて活動し、考えに考えた末に泣く泣く活動終了を選んでいる、と僕は思うのです。

そういった昨今のV事情とオタクの「Vはこうあってほしい」という願望が詰まった楽曲にしました。

以下、順に軽く歌詞解説です。

どうぞよろしくね

わぁ エマージェンシー! 助けてヘルプミー!
0&1(ワン)な魔法陣
この世からそっちへ手伸ばし描いた セルフィー召喚術
負けはせんし 膨れたエンヴィー
戦線離脱も過労気味
にゃんこみたいに伸びしとかんとなぁ

1番冒頭~1番Aメロ

この部分は“現実に疲れ現実逃避の為にVTuberデビューする”というイメージです。

『どうぞよろしくね』という言葉から始まるこの楽曲。
これはサビラストのワードなのですが、「サビ始まりの曲っていいよな~」という思いの元この構成になりました。そういうものです、作詞は。

召喚獣というものは召喚士がいて彼らに呼び出される形で現れるものですが、ここでは『0&1な魔法陣』『セルフィー召喚術』で自らで電子の世界へ飛び込む様子を書いています。
V界隈で『セルフィー召喚術』と言ってしまうと自ら受肉する様を想像してしまいがちですが、あくまで“自ら召喚獣となることを選んだ”くらいのニュアンスで捉えてもらえると幸いです。

後半部分は、現実世界で周りとの競争に疲れ戦線離脱、ゆっくり電子の海で羽を伸ばすために準備するぞ~といった感じです。
今回歌ってもらった小骨ひゅーちゃんは先述の通りねこのVTuberですが、『にゃんこみたいに』という部分は歌唱者が決まる前から書いていた部分なので、小骨ひゅーちゃんに歌ってもらうことで図らずも当て書きのようになりました。ハマりすぎ。連絡してくれて本当に感謝です。

嗚呼 無駄な閉塞感 さよならバイバイだい
魔導書にも電子化の波 あんまかさばらんし
ただ動くの面倒 肩に繋がる鎖
まぁ錆びきるまではここで笑いたいな

1番Bメロ

僕は作詞のやり方は、まず各ブロックの1行目でイイ感じの歌詞を書いて、それ以降はその部分と並べて歌った時に語感が気持ちいい言葉をひたすら脳みそから探し当てて順に当てはめていき最終的に意味を形成する、というキモすぎる方法で行っているのですが、ここはそれが濃く出ているような気がします。

1行目ラストの母音が「バイバイ」「だい」→『ai(あい)』で終わっているので、それにハマる言葉を検索。今回のテーマに合いそうなワード(今回なら「魔導書」)を脳内の近いところに漂わせながら何度も付けては離しを繰り返し生まれたのが、
『魔導書にも電子化の あんまかさばらんし』になる、みたいな感じです。これ伝わってますか?

よく考えたら急に魔導書の電子化の話されても意味分からないですからね。でも、なんとなく雰囲気が出ているのでこれでヨシとしています。

次の『ただ動くの面倒 肩に繋がる鎖 まぁ錆びきるまではここで笑いたいな』という部分。
まず、僕の中で召喚獣は暴れないように鎖を付けられているというイメージがあって、今回は「召喚獣自身はそれに窮屈さを感じながらも『ま、動くの面倒だし』と自嘲気味に諦めている」という書き方をしました。

しかし、今回のテーマはVTuberなので、それに準えて言うと「なんとなくVTuberになってみたけど意外と面倒だしそもそもやれることが少ない」「でも見てくれる人が増えて自由に色々やれるまでは頑張りたい」という活動に対する意識を書いた部分になります。

それに加えて、“肩につながる鎖” “錆びきるまではここで笑いたい”という部分は「肩につながる鎖=首しかまともに動かせない」「それが錆びきる=自由に動ける」ということで、「Live2Dで活動していたVTuberが3Dモデルを手に入れて自由に動き回れるまで頑張りたい」という意味も込めています。

VTuberを描いた曲として、にじさんじ『Virtual to LIVE』がありますが、その中にある『泥だらけの足元のまま肩を揺らす』という歌詞が大好きで、その部分を引用するような形でこの歌詞を書きました。
この楽曲の中で描かれるVTuber観というか雰囲気が好きで、『ケッサク召喚獣(仮)』を書くにあたってかなり影響を受けた作品ではあります。livetune、やっぱりアンタ天才だ。

また、これも偶然ではありますが小骨ひゅーさんの夢・目標の一つに3D化があるらしいです。引き合わされている。

さぁ やんぞ!
ハローワールド でっかい夢持って
…そんな大志無いし でも、いいかい?
自己評価だとケッサク召喚獣
鎖はキミが握ってくれ
離したらきっとこの世へとカムバック
そのついで噛んじゃうし!
だから どうぞよろしくね

1番サビ

サビです。よろしくおねがいします。

『ハローワールド でっかい夢持って …そんな大志無いし でも、いいかい?』は、先述の通り自分にはなんとなく「3Dやれるまで頑張りたい!」という夢・目標があるわけですが、まだ夢を抱く自信を持ち切れておらず「この世界に大きな夢を持ってやって来た!」とはまだ言い切れないけど、それでもいいか、オタク?といった感じの様子。かわいいね。

ただ、VTuberとしてのやる気はあるので、主観的な自己評価半分、自分を鼓舞する意味半分で「私はスゴいぞ!」と言っている、それが『ケッサク召喚獣』という言葉に表れています。

VTuberという存在は生きるも死ぬも基本的にはオタク次第なので、「アンタ達応援頼んだよ!」という意味と、もう一つの死ぬ要因である“不祥事”をしないように「オタク達導いて!」という意味で『鎖はキミが握ってくれ』と言っています。自分勝手な……。

その次、拘りポイントは『離したらきっとこの世へとカムバック』という部分の“この世”という部分。
あくまでVTuberは中身が人間、つまり電子の世界でVTuberが動いている時も、そしてこの歌を歌っている時も自我がいるのは“この世”なので、『この世へとカムバック』という言い回しにしました。僕は今めちゃくちゃメタい話をしています。
そして、これを今解説したことによって、小骨ひゅーちゃんと一段階気まずくなりました。

自分勝手にオタクに重荷を背負わせつつ、『そのついで噛んじゃうし』とこちらに小突いてくる。
そんな少し小悪魔で且つある意味オタクのことを信用しているVTuberの子、それが1番で書いたVTuber像です。

昨日よりも進んだページ
爪先一つでめくり
ななめ読みで飛び級 サラバ後は睡眠中
やんのか天使 眠りは大事
自分を愛す あっかんべー
昼寝もきっと成長痛の糧、だ!

2番Aメロ

1番の解説だけでBLEACH2巻分くらいの文字量を書いてしまったので、テンポ上げます!

『昨日よりも進んだページ』、ここは単に成長中! というイメージではありますが、1番Bメロで『魔導書』というワードを出したので、それと掛けた表現でもあります。魔導書って普通は魔法使いが読むものですけど、召喚獣自身が読んだっていいんです。ちゅ、多様性。

召喚獣なのでページをめくるのも「指」じゃなくて「爪」なのもかわいいですね。

『やんのか天使 眠りは大事 自分を愛す あっかんべー』は、単にダラけてスヤスヤしているとフランダースの犬で有名な天使が迎えに来るシーンのように、“この世”=現実世界に戻されようとしてしまい、「これも大事だ!」とあっかんべーをして開き直るイメージ。コイツ生意気すぎる。

ちなみに、“あっかんべー”はキリスト教における神から人間に対する無償の愛“アガペー”を掛けた言葉選びでもあります。
自分から自分に対する無償の愛。そういうのもアリ。

『成長痛の糧』という部分ですが、ここは「成長痛って言葉、可愛すぎる」と思ったので入れたワードになります。可愛すぎるから仕方ないか。

余談ですが、この歌は1番サビまでをデモとして提出し、それ以降は小骨ひゅーさんが歌唱することが決定した後に書いたということになります。
そのため、2番からは少なからず“小骨ひゅー”というVTuberを意識している部分はありますが、全体的には概ね意識しすぎないようにしよう……という意識で書いています。
ここまで読んでいただいた方は分かるかもしれませんが、この歌詞(特に1番)で描いているVTuber像を因数分解していくと小骨ひゅーさんのそれとは割と遠いイメージになります。
そのため、当て書き部分が増えてしまうと、逆に当て書きでない部分も彼女の色として捉えられかねないので、その分量は意識的に調整しています。単純に1番と2番の温度差も違ってしまうので!

嗚呼 うらら幸福感 毎日摂取したい
さりげない日々よどうか永遠に 敵とかは怖いし…
でもいいのか平穏 目覚めよ本能
退屈にならんようにここで歌いたいな

2番Bメロ

本当に書くテンポ上げます。本当です。

獣ではありますが、元々は人間世界が嫌で電子の獣になった存在ですから、そりゃ『敵とかは怖い』ですよね。俺も怖い。

『さりげない日々よどうか永遠に』という部分は、大好きな楽曲『ティーンエイジ・ネクラポップ』の「さりげない日々よ、聞いてくれ 意外にも君が好きなのだ」からの引用です。
この言葉がものすごく印象的で、初めて聴いた瞬間に鮮烈に脳に刻まれたのを覚えています。

『でもいいのか平穏 目覚めよ本能 退屈にならんようにここで歌いたいな』、1番Bメロでは『動くの面倒』と言っていたVTuberちゃんですが、徐々に活動に対して前向きになって着実にVTuber街道を走ろうとしている様を書いています。

今回曲提供した小骨ひゅーさんは、事前に「お歌があまり得意ではない」というお話をしていただいていたので、『退屈にならんようにここで歌いたいな』という歌詞を入れたのは、一種の応援のような意味があります。
相方と一緒に曲の制作をしている中でも「歌が得意じゃないなら、だからこそよりこういう機会に歌を歌ってほしい」という話も出ていました。

ハローワールド いっぱい笑って
この続きは次回でいいかい?
ミスをしてもケッサク召喚獣
魔法ってことにしといてくれ
伸ばした手で窓を越えて
鎖断って君の元へ
こんなことも言っちゃえるほど
未開の期待高まりだしてるんだ

2番サビ

小骨ひゅーさんの配信を見ていて印象的だった、面白い話題が出た時の魅力的な笑い方と、そこから話題が脱線したり盛り上がったりで結局話したいことが後回しになってしまう流れ。
そこを歌詞に落とし込もうと思って書いたのが『いっぱい笑って この続きは次回でいいかい?』の部分です。
1番サビでは当て書き部分が無かった分、ここに少し混ぜ込んでみました。

VTuberちゃんはまだまだ不慣れなので、ミスも多いです。
多分「ゲームをプレイしている時に押したF2キーとかが、OBSで『ここはゲームでも押さないだろう』と設定していた配信終了ショートカットと被っていて配信が急に終わってしまった」みたいなミスもあるでしょう。これは僕の実体験です。
そんなミスを『魔法ってことにしといてくれ』と適当な誤魔化しで乗り切ろうとしています。魔法ってこと、って何?

『伸ばした手で窓を越えて 鎖断って君の元へ』は、いつか3Dになって手を自由に動かせるようになった暁には、窓=ウインドウを超えてアンタの次元に会いに行くからな!といったニュアンス。決してオタクと繋がろうという意味ではありません。
元々は自分の目標にあまり自信が無かった子ですが、『こんなことも言っちゃえるほど 未開の期待高まりだしてるんだ』とさらに一段とやる気を増している様が伺えます。

霞んだ日もニンゲンは常に
猫も杓子も夢見ている
流れ星が千個注げば
千個願ってもいいのかな

落ちサビ

『霞んだ日』=泣いちゃうような日もなんだかんだ我々は人生を諦めきれずにみんな夢を見ている。現実が最悪でこっちに逃げて来た自分も、元々は夢があったからこっちに来たんだよなと実感を持って語っているような部分。

『流れ星が千個注げば 千個願ってもいいのかな』はずっと描いてきたVTuberちゃんの少し自分勝手で強欲な部分に加え、小骨ひゅーさんのプロフィールにもある
「星降る夜、女の子はお月様にお願いして猫になる権利をもらいました。」という猫になったエピソードから引用させてもらって、流れ星に願うというシーンを入れました。

『猫も杓子も』という言い回しは、まぁ……その、小骨ひゅーさんは……猫なんでね……「上手いこと言ってやろう」みたいなね……。

さぁ やんぞ!

ハローワールド でっかい夢持って
こんな大志抱いてもいいかい?
自己評価だとケッサク召喚獣
鎖はキミが握ってくれ
今日明日もずっと気まぐれでいたいんだ
そのついで噛んじゃうし!
だけど どうぞよろしくね

ラスサビ

ついにラスサビです!

一番サビでは
『でっかい夢持って …そんな大志無いし でも、いいかい?』だったVTuberちゃんですが、ここでは
『でっかい夢持って こんな大志抱いてもいいかい?』と、夢を持つことに対して自信をつけています。
ここでも『抱いてもいいかい?』と言っているのでまだ不安気な部分があるように感じますが、どちらかというとここは「大志抱くぞ?覚悟しとけよ?」というカマすことをみんなに宣言するようなニュンアスに感じますね。俺今自分の曲の考察してる?

そして後半部分。一番サビでは
『鎖はキミが握ってくれ 離したらきっとこの世へとカムバック そのついで噛んじゃうし! だから どうぞよろしくね』と、鎖をオタクに押しつけある種脅しのようなニュンアスと不安定なまま噛んでいくよなイメージですが、
ラスサビでは
『鎖はキミが握ってくれ 今日明日もずっと気まぐれでいたいんだ そのついで噛んじゃうし! だけど どうぞよろしくね』と、前半の自信付いた部分も相まって“鎖”をオタクにしっかりと託す=応援してもらうという行為に自分の中で裏付けがなされたような印象と、「とはいえ自分のスタイルを崩さずにこのままいくけどこれからもよろしく」という未来を見据えた前向きなイメージに変わっています。

『ケッサク召喚獣(仮)』という題は、やはり自分を鼓舞するために「自分はケッサクだ」と気を張って言っているイメージでしたが、後半ではそんな部分も残りつつ、しっかりと自分のことを正面から「自分はケッサクだ!」と言っている印象にできたかなと思っています。

僕も配信者をやっている身なので分かりますが、適当に活動している方がなんだかんだ配信者としては長続きしそうなものですが、結局のところ気合を入れるところは入れないと長続きせず、ずっと舐めた態度で活動をしているように見える人も頑張るところはしっかり死ぬ気で頑張っているんだぞ、というのを伝えたかったのがこの楽曲です。

終始前向きでキラキラ!といった感じではなく、少し影の落ちた部分も多い歌詞ではありますが、僕の中のVTuber像というものが楽曲、及びこのnoteを通じて伝われば幸いです。

シメに入っちゃった!!!
違います!!歌詞解説が終わるだけです!!!!!


③『ケッサク召喚獣(仮)が公開されるまで』


馬鹿みたいに長い歌詞解説を読んでいただいた皆様、ありがとうございます……。

そんなこんなで無事歌詞を書き終え、相方が書いてくれた曲と併せて小骨ひゅーさんの方に提出しました。

当初からなんとなく「ミニMCパートっぽいの入れたいね」とは話していて、相方から上がってきた曲にはしっかり“音数が少なくなって明らかにミニMCパートするための時間”があったので、その部分でどういうセリフを入れてもらうかを思案しました。

しかし、ここで歌ってもらう方の感性をガン無視して、個性がより色濃く出るであろうセリフをこちらで決めてしまうのもアレなので、楽曲の提出と同時にMCパートのセリフを小骨ひゅーさんに考えていただくことにしました。

その後、上がってきたセリフ音源を聴き、尺調整のためにセリフ変更やリテイクをお願いして最終稿となるMCパートができあがりました。
とは言っても内容に大きな変更は無く、少し尺が短めだったのでセリフを少し追加するなどして調整をした程度です(「ギターソロカモーン!」と言い終わるぐらいのタイミングとギターソロが始まるタイミングが少し被っているぐらいがカッコいいという僕の好みに付き合っていただきました……。ありがとうございます……)。

セリフを追加していただくようお願いした時、上げていただいたセリフの中で「ぶち壊せ日常~!」という今までの話に全く上がってきていなかったキラーワードをご提案いただいたので、即「ワードセンス抜群に好きです!!」とお返事をさせてもらい採用に至りした。めちゃくちゃ良いもんな。

その後に来る相方が必死に打ち込んだギターソロと相まって、自分の中でもすごくお気に入りの箇所になっています。
時間指定しておいたので、是非聴くべし!!

そんなこんなで上げていただいたMCパートと、しっかりと録っていただいたボーカルパートを相方のSuzukaが頑張ってmixをしてくれて、とりあえず『ケッサク召喚獣(仮)』の音源は完成。Vオリドラ運営の方に提出となりました。

また、曲名に関してですが、実は最初我々は(仮)が無い状態、『ケッサク召喚獣』のつもりで楽曲を作っていました。

ドラフト提出時に作ったこの画像には『ケッサク召喚獣(仮)』と表記していますが、これは“本来の意味で(仮)”という意味で、「VTuberさんと相談しながら曲名は変えてもいいな~」という気持ちで表記していたものになります。

しかし、先程話したMCパートの相談を小骨ひゅーさんとしている際、「曲名は『『ケッサク召喚獣』で大丈夫ですか?」と尋ねたところ、
「『ケッサク召喚獣』でも構いませんが、曲中でもケッサク(自称)だったので(仮)付きもアリだと思います」とのお声をいただきました。
作詞者ワイは「た、確かに~~」と感心し、普通に失禁してしまったので、正式に曲名は『ケッサク召喚獣(仮)』となった、という経緯があります。

しかし、こうしてしまったことで英語タイトルを決める際にめちゃくちゃ難航しました。(仮)って英語でどう言うんだよ。

そして、第5回『Vオリドラ』のCDが春M3にて頒布されるくらいの頃、小骨ひゅーさんの方からDMにていくつかお話をいただきました。

『ケッサク召喚獣』のMVを作りたいという話
・イラスト・タイトルロゴも新たに制作するという話

我々は通話でたまげました。いいのかよそんなことしてもらって!!!!

何せ我々は曲を作ってもMVを作らないか、自分達で弱いMVを作るというスタイルでず~っと活動してきたのです。急にそんな色々してもらっては、奴隷市で買われた薄汚い女の子がお風呂に入って美味しいご飯を食べた時みたいにオロオロしてしまいます。ちなみに、SISTER un sisterは奴隷市で出会いました。

自分で映像を作るとキモいポエムが付く

そして、数日後にはロゴが上がっていました。早すぎ。ホームアローンで懲らしめられる強盗ぐらいビックリしました。
小骨ひゅーさんの推しマークである『🎣』であったり、召喚獣の耳や魔法陣など細かい部分に様々なモチーフが用いられていて最高。普段の活動の中でロゴを作る機会も多いので、参考にさせていただきます。

そしてそれから再び一か月後。めちゃくちゃ日付を間違えている告知を打ちながら、ついにCDを買っていない人でも我々の曲がフルで聴けるようになりました。
現在は各種音楽サイトでサブスク配信もしているので、そちらでも聴くべし!

そして、つい先日。
並行して行っていた楽曲制作作業も一段落ついた頃。小骨ひゅーさんの方から『ケッサク召喚獣(仮)』のMV投稿告知がありました。

実はこれ、我々もいつ投稿されるかは一切知らなかったのでめちゃくちゃサプライズでした。

先述の通り、我々は※誰かにMVを作っていただいたこともなかったですし、そもそも誰かに楽曲提供したものが世に出るのも初だったので、ソッワソワのソッワソワです。

※同じタイミングで制作していた別企画ですこ~しだけ早く自曲のMVを作っていただけました。

バイトから退勤後、母と行ったやよい軒で僕は『ケッサク召喚獣(仮)』のMVを観ることになります。最近イヤホンをなくしたので、ボリュームを最大まで落として周りに配慮した状態で鑑賞。
親も僕と同じタイミングでイヤホンをつけて飯も食わずに僕の曲を聴いていました。キモい親子。

するとどうでしょうか!!!!

めちゃくちゃ良い!!!!!!!!!!!

楽曲及び、絵やロゴの雰囲気を存分に活かしたすごくカワイイ映像に仕上げていただきました。

それに加え、単純に進捗を確認していない状態で観る自分たちの曲のMVはとても新鮮で、製作段階であんなに聴き倒した曲を新たな気持ちで聴くことができて爽快でした。俺達って良い曲作ったな……。

④終わりに

ありえないくらい長い記事になってしまいましたが、これが『ケッサク召喚獣(仮)』が生まれるに至った諸々でございます。

歌詞に関しては、今まで細かい解説をしたことがなかった(歌詞の解説は野暮だと思うため)のもあり、語りたいことを全部語る美しくない記事になってしまいましたが、そこは魔法ってことにしておいてください。

今回はたまたま気が向いたので、こういった手の内全部丸出し記事を書いてみましたが、もし好評であれば気が向いた時に別の楽曲についても書けたらなと思います。

というわけで、ありがとうございました!
今後とも末永く『ケッサク召喚獣(仮)』を愛してやってください!!
ぶち壊せ日常~~!!!




昔ドラクエ6でアモスという、手順を間違えると仲間にできなくなるキャラが存在したのですが、手順を誤り仲間にできなくなったので「どうにかできないか」と母の携帯を借りてグリキューで質問したことがあります。無理でした。

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