見出し画像

【音盤レビュー】モーツァルト:ミサ曲ハ短調 K.427(大ミサ曲) クラウディオ・アバド/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ほか

1990年12月録音。てことはアバドがBPOのシェフになった年。

モーツァルト:ミサ曲ハ短調 K.427(大ミサ曲)
クラウディオ・アバド/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ベルリン放送合唱団
ソプラノ:バーバラ・ボニー、アーリーン・オジェー
テノール:ハンス=ペーター・ブロホヴィッツ
バス:ロベルト・ホル

一昨年の10月、だから1年ちょっと前か。
東松原の古本屋で投げ売りされた音盤を数枚買ったうちのやつ。
東松原にはお芝居見に行って、その箱のすぐ近くにあった古本屋。
1年ちょっとで聴いてるとか偉いね!
なんせ10年くらい寝かしてるCDとかザラにあるからね!!(偉くない)
そん時のツイート↓

というわけで。
記念すべき2024年のミチョランマ消化1枚目を飾ったのはこの盤!(さて今年は100枚行けるかな←)
非常に見通しの良い「分かりやすい」演奏だった。
オケの編成はかなり少なめ。
さすがのBPOでもプルト減らせばこんなすっきりするのね、って明らかに分かる。
でもカサカサ無味乾燥、ではなく「純水」のような澄み切った感じをストレートにこちらに示してくれる感じに好感。

アバドは「良い!」と「えーっ()」が相半ばするマエストロなので常に大絶賛!とはいかないけど、個人的には「大外れ」は無いなぁという印象。
ちなみに
・メンデルスゾーンの交響曲全集
・ヴェルディのオペラ合唱曲集
・LSOとのボレロ
・BPOとの1812年

は大好きだし万人にお勧めできる。
ちなみにチャイ5は絶対BPO盤!
世評高いCSOは全然ダメ!
アレなら若き日のLSOの方がマシ!(過激派)

上記画像のキャプションにも書いたけど、アバドがBPOのシェフになって間もないころの録音。
それにもかかわらずしっかり「自分らしさ」を出しているのも○。
ソロイストに「歌わせすぎない」手綱、曲想的に「行きすぎない」加減。
この曲を詳しく語れるほどたくさん聴いてないけど(ていうか、これが2つめですテヘペロ)、ファーストチョイスとしても十分オススメできる音盤じゃあない?

ちなみにこの曲の「マイ初演」はレニーとBRSOのDG盤。
音盤的に「初レパートリー」だったのですごく嬉しかったのを今でも覚えている。
今回聴き比べのため久しぶりに引っ張り出したけど、晩年のレニーにしてはそれほど「もったり」していない。
このコンビでモーツァルトの声楽曲と言えば、で挙がる、あの凄まじいまでの「モツレク」と比べたらなおのこと。
オケはアバド盤に比べて分厚いからその辺は好き嫌いあるとは思うけど、まあフルフルで古典派やるとか「時代」だから……(録音は同じ年だけどw)。
グローリアの中盤あたりはちょっと「レニー臭」というかこってりしてくるけど、まあモツレクのこと思えば許容範囲。
あ、ちなみにレニーのモツレクは大好きよ?(当然キリッ)

なんとこちらも1990年4月録音。同じ年だったのね。

このレニー/BRSO盤、ハ短調ミサもいいけど、併録の「エクスルターテ・ユビラーテ」と「アヴェ・ヴェルム・コルプス」がとにかく素晴らしい。
正直そのせいでミサのほうあまり印象なくて今回「聴き比べ」できてありがたかったくらいw

まあ上記の通りアバド盤が「2種目」の同曲異演だから、今回やっと「比較」できたわけだけど(苦笑)。
ちなみに面白いのは、ソプラノのアーリン・オジェーがどっちの演奏でも歌ってること。
なのにレニー盤はソプラノ1でアバド盤はソプラノ2なんだよなぁ(苦笑)。

追記。
アバドはエーダー版、レニーはバイヤー版。
正直大きな違いは感じなかったなぁ。
まあレクイエムみたいに「新しく足し」たりしてないからだろうけど。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?