また会いたかった君へ

先日、実家で飼っていた愛犬が亡くなったと報せが入った。
もう会えなくなってしまって、私は悲しむことしかできない。
私の手も言葉も届かないけど、大好きなあの子に伝えたいことはたくさんある。
だから、ちゃんとお別れするために手紙を残しておく。

【大好きな君へ】
最後に会ったときに、「また絶対会いに来るからね」と言ったのに約束を守れなくてごめんね。
いつもはギュッてしたら嫌がるのに、寂しそうな顔で大人しく受け止めてくれた顔が忘れられないよ。
いつもパワフルで元気いっぱいだったから、もう会えなくなるなんて考えもしなかった。
会えなかった3年が、君にとっては何年分も長かったんだよね。

大学時代に帰省したら手のひらに乗るくらいの君が家にいて、すごく嬉しかったのを覚えてる。
離れて暮らしている時間が長かったのに、ちゃんと家族だって認識してくれているような振る舞いがとてもありがたかった。

実家に行ったら毎回笑顔で出迎えてくれて、くるくると私の周りを回る姿をまだ鮮明に覚えてるよ。
わがままな子だったけど、甘えん坊ですごく可愛くて、家族の中で1番大好きなのは君でした。
数年間だけ同じ家で暮らした日々があったけど、毎日毎日、たまに帰ってきてた時と同じくらい喜んでくれて幸せだった。

散歩の時に、こちらを見上げて「楽しいね」と言ってるような顔をしてくれて
酔っぱらって話しかけたら「仕方ねえな」って言いたそうな顔して付き合ってくれて
たくさんたくさん、愛情を注いでくれていた気がする。
気のせいだったらごめんね。
人間だから自分の都合のいいように受け取っちゃうの。

もっともっとたくさん一緒にすごしたかった。
このお別れは仕方のないことだけど…仕方のないことだから悲しくて悲しくてどうしようもないんだ。
たくさん泣いても考える程泣けてきて、後悔してもやり直せなくてはがゆいよ。

窮屈な生活だったかもしれないから、天国では楽しくすごしてほしい。
寂しくなったら、夢に出てきてね、でもちゃんと先に進んでね。
本当は私が寂しいだけなんだよね。
 
君とすごした断片をここ数日ずっと思い返してすごしてる。
まだどんどん涙が出てくるから、仕事もやすんじゃってさ、駄目なやつだよね。

私は元々犬が好きだけど、君は特別な犬だよ。
たくさんたくさん幸せな時間をくれた特別な存在だよ。
いつか私がまた同じ世界に行けたら、たくさん遊んでね。
大好きだよ。本当にありがとう。またいつかどこかで会おうね。








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