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kesun4「蚊」を朗読

実冬- Mifuyu (ことばの表現者)
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前回も朗読させて頂きましたkesun4さんの詩「蚊」を読み聞かせ……といいますか、決死の覚悟で血を吸いにかかってくる蚊の気持ちになって演じてみました。

kesun4さんのユーモラスな蚊の視点と、静寂な夜を邪魔する人間の苛立ち、そして捕らえた後に再び訪れる静けさが表現されていて、前後の静寂さと、関西弁で必死に訴えかける蚊の台詞とのメリハリが効いた詩だと思いました。


kesun4さんから、関西弁らしくなるよう手直ししてくださいと伝えられていましたので、文体やセリフの言い回しはなるべく崩さないよう手を加えさせて頂きました。
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寝苦しい暑さに
不快な羽音が重なり
静寂の時間を奪う
苛立ちを晴らす様に両の手を叩く


危な!
もう少しで潰される所やったわ
そんなに目の敵にせーへんでも
ちょっと血を頂くだけやないか
多少の痒みはあるかも知れへんけど
あんたは死ぬ訳でもあれへんのやし
なんも殺そうとせんでもええやろ

自分らのかける迷惑なんて
たかだか知れてるやろ
あんたかて他人に散々迷惑を掛けてんのに
自分らは殺されて
あんたは叩かれもしーひんやなんて
舐め腐るのも大概にして欲しいわ

最近はなんや、
昔みたいにようわからんグルグルに
火ぃつけるんやのうて
自分らが現れた瞬間に
あらぬ方向にシュッて一拭きや

あれでギョウサン殺られてしもうたわ
自分らが体一つ、命がけで挑んでんのに
それをあんなんで殺されたら
死んでも死に切れんわ
あんたも男なら正々堂々と…

“パチン”っと音が弾けて
手の中に赤い斑点を作る

私は小さな命と引き換えに
再び、静寂を取り戻した



kesun4さんの書かれた原文の詩はこちらです。
     ↓
https://note.com/kesun4/n/n466359a71e65




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