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あざーっす

 ある時期から相手に対して「ありがとうございます」を積極的に言うことを習慣にしている。相手というのはレジでの受け取りや困った時に案内係に質問した後とかの日常におけるほんの些細なやりとりをする人のことだ。言っている人が多いとは思うが、積極的に言っている人は実はそこまで多くないように思える。

 昨年末、家族で食事する機会があったときに配膳してくれた店員に対していつも通り「ありがとうございます」と言った。

店員さんが去り母親が自分に対して一言。

「(自分の本名)の『ありがとうございます』は『あざーっす』に聞こえるよ」

それってどこぞのガテン系な若者みたいじゃないか。
年が明け、何回か言った後に自分のさっき言った「ありがとうございます」を分析してみた。どうやら「ありがとうございました」の「が」にアクセントを置いたこととわずかな時間で言いたいがために早口気味になった結果が「あざーっす」となるらしいということが分かった。そこで対策としてとりあえず「ありがとうございました」の「り」に意識をもちつつすべての文字をなるべく丁寧に改善しようと試みた。すると最初は言いづらく慣れなかったが慣れてくると丁寧に言おうと言う意識が強くなって相手にもより伝わっているんじゃないかと思えるようになった。これはいい効果かもしれない。

時は過ぎ最近は意識して言わなきゃの意識が強く出過ぎた裏返しになのか、結果的に「手抜き」をしてしまったかなぁと言った後に思うことが増えてきた。つまりは「あざーっす」に戻りつつあるということだ。

もう一回意識して治そう。心のこもった「あざーっす」ができるように・・・あれ?

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