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SolarFake(ソーラー・フェイク)

1、SolarFakeについて

                      Sven Friedrich

SolarFakeはドイツのSynthPop、FuturePop、ElectroPop、EBM、WAVEアーティスト。2006年に(Zeraphine/The Dreadful Shadows)のSven FriedrichがソロのElectroプロジェクトとして立ち上げ、楽曲の制作に取り組み始める。その後、ソロ・プロジェクトを「SolarFake」と命名し。
Frankをライブサポートキーボードに迎え入れて活動を開始する。
ファーストアルバム「Broken Grid」をSPVレーベルから2008年にリリースし、本格的にデビューを果たす。

リリース後はBlackfield Festivalなどへの出演を経て、2009年にはVNVnationのサポートアクトを務めた。
2009年にリリースした「Resigned EP」はライブ限定盤であった事もあり、瞬く間にソールドアウトとなり、当時話題を呼んだ。


その後、2011年にはセカンドアルバム「Frontiers」をリリース。このアルバムはジャーマンオルタナティブチャート(DAC)に8週間ランクイン。この年にはAmphiE-Tropolisなどのフェスティバルに出演するようになる。
そしてVNVnationProjectPitchforkCovenantPeterHeppner(Wolfsheim)などのツアーサポートを経て。2013年にサードアルバム「Reasons to Kill」をリリース。
このアルバムは同じくドイツオルタナチャート(DAC)でヒットチャートで8週間以上上位を獲得。この年に初のアルバムリリースツアーを敢行。
この頃にはSolarFakeは活動の基盤も安定し、様々なフェス等への出演もこなしつつ、2015年には777枚限定のシングル「ALL THINGS YOU SAY」をリリースしたが、これは瞬く間にソールドアウトとなった。

2015年にはOut of Line Music に移籍して4枚目のアルバム「ANOTHER MANIC EPISODE」をリリース。このアルバムで初のオリジナル+デラックスエディションを制作。

デラックスエデイションにはProject Pitchfork, Aesthetic Perfection, Desireless and Operation of the sunなどが手掛けたリミックスが収録されている。
このアルバムの成功によりSolarFakeはゴシック・シーンにおいて安定した地位を築いた。

2018年8月31日には5枚目のアルバム「You Win, Who Cares」がリリースされた。
今回はデラックスエディションに加え、ボックスセットやビニールやグッズ付きなどの様々な形態で販売されている。ヒットチャートにもアルバム発売後、すぐに上位に躍り出るなど好調な滑り出しを見せている。



2、バンドメンバーについて

初期のSolarFakeはSven FriedrichとツアーのサポートキーボードのFrank の二人で活動を始めた。2014年にフランクは健康上の都合で脱退。
それ以降はSvenがVoを務めていたThe Dreadful ShadouwsのギタリストでもあったAndré Fellerがサポートキーボードを務め、彼は現在もメンバーとしてツアーなどにも同行している。

2018年にはドラマーのJens Halbauerが加わりAmphiFestivalでは3人編成でライブを行った。Jens HalbauerはHocicoのErkの別プロジェクトRabia Sordaの元ドラマーで今後もツアーメンバーとして活動を共にする模様。


Svenの協力者としてはライブサポートメンバーの他に「Frontiers」のアートワークにベルリンのアーティストChristian Ruhmが参加している。

3、Sven Friedrichについて。

SolarFakeはSvenの当初も現在もソロ・プロジェクトであり、作詞/作曲/プロデュース/レコーディング/アレンジ等を全てこなしているのはSven本人である。
そういった姿勢に彼の一切の妥協を許さない完璧主義者の一面が伺える。
またセンシティブな歌詞やメロディーラインにもその一端を感じる。
SvenはSolarFake/Zeraphineと並行した活動を今も変わらないペースで行っており。バンドのフロントマンとしてもシンガーとしても、今後の活躍が楽しみなアーティストである。



4、最新アルバムについて

2018年8月31日にリリースされた「You Win, Who Cares」は通常の13曲に加えてデラックスエディションにRemixが7曲で全20曲という構成。
全体には今までの作風を引き継ぎつつも、過去の作品よりメロディアスでドラマティックとも言えるような曲が多いように感じる。
デラックスエディションにはEditorsのPapillonカヴァーも収録されている。
この曲は2年ほど前からライブではよく演奏されていたのだが、今回アルバムに加えられる事になった。

Track List
CD 1
1) Sick of you
2) Wrong direction
3) A bullet left for you
4) Invisible
5) Anything you want
6) The pain that kills you too
7) Just like this
8) Too late
9) If this is hope
10) I don’t fight back
11) What if there’s nothing

CD 2
1) Papillon (Editors Cover)
2) Fuck U (Archive Cover)
3) The pain that kills you too (Mr.Kitty Remix)
4) Just like this (Patenbrigade Wolff Remix)
5) A bullet left for you (Ost+Front Remix)
6) Too late (In Strict Confidence Remix)
7) The pain that kills you too (Adam is a Girl Remix)
8) Wrong direction (Random Starlight Remix)
9) If this is hope (Era Nocturna & Heavenly Creatures Remix)

Rimixから一曲。
最近人気が出つつあるAdam Is A GirlMr.Kittyを起用するなどは良い試みだと思う。なおライブはMiseria UltimaSeaDrakeなどの若手がサポートアクトとして抜擢されている。

アルバムから最初にリリースされたMVはこちら。シングルの先行リリースは今回は無くMVだけが先に発表された。

 Sick of you Lyrics

Have I told you what I really think?
Oh I bet now you can see the link
Between the words that come out of your mouth
And the void you seem to care about

It needs much more than just a pretty face to open doors
But just in case you don’t know what you’ve got to do…
Start with stop telling me things I told you

It’s not about your creepy eyes,
It’s more what your whole world implies
But I don’t want to waste my time
On someone with a lack of spine

So many things you’ll never get
Not even if your mind resets
Just have another cigarette
And go away now

I won’t go with you, ‘cause you always lie to me
No, not further, ‘cause you always whine to me
I’m way too tired and I’m sick of everything you do
I’m sick of what you do, I’m sick of you

I know it has occurred to you…
You stand in someone else’s view
While fighting with that selfie stick
You look so dumb, it makes me sick

Nothing has ever really changed
You’re posing in a scene, arranged
To share your image with the world
Forget about all that you’ve heard

You’re smug about your epic style
But yeah, I’ve learnt to fake a smile
That you don’t even recognise, just go away now!

<対訳>

僕は君に思っていた事を言っただろうか?
ああ、僕は君がリンクを見る事に賭けている
君の口から出る言葉の端々に君の心の空虚が見える

ドアを開くにはほんの少し顔を覗かせる事が必要
僕は君が何をすればいいかわからない場合に備えておかないと・・・
僕が話した事を僕に話そうとしては止める

あなたのそのぞっとするような瞳についてではなく
その瞳があなた自身の世界を意味するもの
僕は自分の時間を無駄にはしたくはない
まるで棘のある他人のようだ

君が決して得られない沢山の物
もし君の心がリセットされたとしても
今僕はちょうど別のたばこを持っている
今すぐどこかへ行ってくれ

僕は君と一緒には行かない。君はいつも僕に嘘をつく
いいや!それ以上にあなたはいつも僕に泣きわめく
僕はあまりにも疲れていて、あなたがする事全てにうんざりだ
君のする全ての事にうんざりだ
僕は君にはもううんざりだ

僕は君に何かが起こっている事を知っている
君はまるでそれを他人の事のように考えている
君が自撮り棒と闘っている時、あなたはとても愚かに見える
それは僕をうんざりさせる

本当は何も変わっちゃいない
君はポーズを取ってそれをアレンジする
君のそのイメージを世界にシェアする
君は君について聞いた事を全て忘れている

君は最高の瞬間を抱きしめている
ああ、そうさ、僕は君から偽りの笑顔を作る事を学んだんだ
そして君はそれに気が付いていない
今すぐどこかへ行ってくれ!


アルバム「Frontiers」より。

 More than this

The bonds are worn away
The anger sleeps, the world is grey
Can I sense what I never felt
Or did I become too callous instead

So I’m waiting for the day
I threw your promises away
Now I lie amidst the shards
Trying not to hurt myself too hard

When I went through walls of glass
Invisible, but tough to pass
I never questioned the injuries
I don’t want to wait for the reprise

I doubt the more I ask
These stains and marks will always last
And I welcome my desire
To drop the things I once admired

And when I turned my back on you
I thought I’m wrong, but that’s not true
I’ll deal with the disease to remember everything

The truth is plain when thoughts are in vein
I hate to compromise, well, I want more than this
The fury has vented, another end in sight
But I want more than this
And if I fall the world’s too small
But really, I want more than this
Your purity, a velvet sea
Your eyes are blinding me

<対訳>

絆はすり減っている
怒りは眠りにつき、世界は灰色だ
僕は今まで感じた事が無かった事を感じられますか
もしかして僕はとても臆病になってしまったのか?

そう。僕はその日を待っている
僕は君との約束を破った
今の僕は破片の中に横たわっている
自分を酷く傷つけないようにしている

僕がガラスの壁を通る時
透明、そして通過するのは厳しい
僕は怪我をするとわかっていた
僕は再起を待てなかった

僕はさらに疑問を自分に問う
それらのシミやマークは常に続くだろう
そして僕は自分の欲望を歓迎する
そして僕が一度は称賛した事を貶めるんだ

そして僕があなたに背を向けた時
僕は間違ってると思ったが、しかしそれは本心じゃなかった
僕は病気に対処し、それを全て覚えているだろう

思考が静脈をめぐる時に真実は明らかになる
僕は妥協するのが嫌い。ああ、僕はそれ以上を欲しいんだ
激しい興奮を突き抜けた後に終わりのサインが見える
だけど、僕はこれ以上のものが欲しい
そして、もし僕の世界が小さ過ぎたなら
僕は本当にこれ以上の物が欲しいんだ
あなたの純粋、ベルベットの海
あなたの目は僕を盲目にさせる


Out of Line HP

オフィシャルHP

タワーレコードでも購入できます。


バックナンバーはこちらからどうぞ。
FunkerVogt (第一回)



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筆者:migon
I AM ELECTRO主催
80年代~00年代のNoise/EBM/Industrialイベント“QUICK FIX”を2007年に始動。2014年に名称を“I AM ELECTRO”に変更し、現在のGerman Gothシーンが中心となる内容のイベントとして再始動、年に数回のペースで開催中。
イベント開催の他に、I AM ELECTRO名義で国内/海外アーティストのライブを企画/サポートをする等の活動も行っている。
主なジャンル
SynthPop/FuturePop/ElectroPop/Industrial/Aggrotech/Hersh Electro
<その他の主催イベント>
●Colorless Dream
ネオサイケ/ダークサイケ/シューゲイザーの通称「暗黒ナイト」
●P-MODEL/平沢進NIGHT
文字通りP-MODEL/平沢進が90%の濃いイベント
あとたまにUKロックとか。

好きな食べ物:海苔   好きな国:日本/ドイツ/UK
好きな動物:小動物   好きな言葉:自分超え
ちなみに私生活では「嫁」ですが、一人称は「俺」です。
怖そうだけど怖くないです。





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