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見えるようになったらなあ

✳︎
見えるようになったらなあ」と思わないわけではない。



さて、私の実家は田舎なこともあって、ちょこちょこお家にお客さんが来てました。

かべちょろやら、コウモリやら(めっちゃヤダ)、すずめやら。。。

そういうときは決まって父が外へ連れ出してくれてました。
(お父さんありがとう)



実家を離れて一年目。

夜蒸し暑くて、窓を開けてしまったのがまずかった。

小さい厄介者が割と大勢いらっしゃいました。



羽アリ。



気づいた時には照明にすごい集まってしまっていて、時すでに遅し。



「まじかー、もー、嫌やーー」と、うなだれる隣で、


「いるの?」


と忘れていた一言。


えぇ、います。いますとも。大勢。



おかげで、状況を飲み込みましたので


『分かりました。。。頑張ります。。。』と机に登って退治に入りました。


隣ではようやく耳で察知したらしく(照明に当たってコンコンいっていた)


「だあ!!」 「があ!!」


と悲鳴をあげはじめたトモ。。。(虫嫌い)


一人何かと戦う妙な動きもそれはそれで面白かったものの、


『見えてないだろ!』と言いたくなる気持ちを抑えられたかは覚えていない。



どうもこうも身長が足りない私の隣で


「スプレー買いに行こう」と、ごもっともな言葉がかかる。


『運転すんの誰と思っとるんや!』とキーキーなりながら、私服に着替え買い物へ。


「おかえり」と言わんばかりにめいめいお残りになっていて、


泣く泣く退治を再開し、「まだいる?」という確認にも「おるけん、やっとんじゃ!」と噛みつき(笑)


亡くなった者々のお片づけまで済ませ


「ありがとう」の言葉に、息荒く「あぁ!」と応える始末。(何て態度だ)



「見えるようになったらなあ」と言う気持ちは変わりませんが(そもそも見えにくい個人のせいじゃない)、


一人で戦わずにいて良かったな。と、奇妙なお供に感謝です。

#ロービジョン #視覚障害 #弱視 #見えるようになったらなあ #ありがとう #お供 #噛みつきたくなる

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