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不愛想で通いたくなるお医者さん

いつも行く病院の先生は、愛想が悪い。

大柄で、無表情で、ぎょろりとした目をしていて、一問一答形式でバンバン聞いてくる。

いつから?--土曜の朝からです。

鼻水は?--ないです。

咳は?--ないです。

頭痛は?--ひどいです。

吐き気は?ーーないです。

といった具合。答えた内容に相槌はうたず、矢継ぎ早に聞いてくるのでこちらもテンポよく答えることに必死になってしまう。

そんなプレッシャー満点の病院になぜわざわざ通っているかというと、やっぱり理由は先生。

めまいが治らず何度も通い、とある体操をしてやっと治った時。待合室にひょっこり顔を出して「早く気づいてあげればよかったね、ごめんね」なんて言ってきたり、一問一答が終わった後、口角をちょっとだけ上げてて「風邪の引き始めだから、休める時は休んでおくのがいいよ」と言ってくれたり、最後に見せるやさしさが、愛想の悪さより何倍も勝ってしまうのだ。

診察室に入るまでは質問攻めを構えて緊張するけれど、診察が終わると、なんだかんだ患者のことを大事に考えてくれてるんだろうな、なんてほっこりしてしまう。

そんなお医者さんに癒されてきたので、あとは薬を飲んで治すだけ。頭痛がなかなか手ごわい。


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