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#SNSで夢を叶える で、自社メディアのブランディングについても考える

塩谷舞さんが運営するmilieuでのインタビュー記事「女子高生も、芸能人も、起業家も、みんなが彼女の噂をする。菅本裕子 23歳」を見てから興味をもった菅本裕子(ゆうこす)さん。

11月30日に渋谷「BOOK LAB TOKYO」でゆうこすさんをゲストにしたイベントに参加してきました。

イベントのゲストは、ソーシャルメディアの可能性を探求するメディア「kakeru」編集長の三川夏代さんとゆうこすさん。どんなふうに個人発信しているかや、インフルエンサーに求めているものなどを通し、SNSの可能性について話していくイベントです。

ライティングコミュニティ「sentence」でお世話になっている最所あさみさんが司会でした。

SNSだけ見ていると「可愛いゆうこす」というイメージがほとんどだったのですが、実際に生で話を聞いてみると、可愛いだけじゃない……!

今後狙うマーケットを研究していたり、どうしたら拡散できるか、フォロワーに喜んでもらえるか、かなり考え抜かれたうえで投稿を行っていました。明るく元気に話す様子はとっても愛らしく魅力的。

内容についても、SNSを使って個人のブランディングをしていくだけでなく、「これって会社でやってるメディアにも通じるところあるな」という部分もすごく多かった。

今回は、イベントのトーク内容でも特に印象に残った言葉をメモしています。


PRは、その人の投稿と違うテイストのものが出ているから、ファンが嫌がる。

ゆうこすさんがインスタで、クライアントからのPR案件を投稿する場合、PRであることを全面的に出して、商品の詳細をかなり詳しくレビューするそう。詳しく書きすぎて、レビューは2000字以上になることも。

どんな商品なの? が詳しく書かれているのでフォロワーにとっても使用感が事前にわかってとても有益。そのため、PRでも通常投稿以上のいいね数つくことが多いとのこと。

「このコンテンツを作るために、スポンサードついてもらえて良かったと思ってポストするくらいが良いですよ!」 と話すゆうこすさん。

フォロワーからは「〇〇〇のブランドのPRをしてほしい!」と要望をもらうことまであり、それがきっかけでPR案件が取れたこともあるそうです。

PR案件ってWeb記事だと嫌がられがちなイメージがあったけれど、ファンの人に要望されるってすごい! 


クライアントから自分に合わない要望が来た場合はどうしていますか?」のような質問には、kakeru編集長の三川さんが以下のように答えていました。

「クライアントから来た依頼事項を直接載せるのではなく、それを消化して、提案するようなディレクションがすごく大事になります。納得していないイエスは、今後もお仕事をお願いして良いのかどうかも迷ってしまいます」

フォロワーが求めているものを一番よく知っているのは、インフルエンサー。「どうしたらフォロワーに届けられるか」ということをクライアントに提案しながら作っていくことに、そのインフルエンサーにお願いした価値が出てくるのだなと納得。


これをメディアに置き換えてみると、「クライアントの要望を聞いたうえで、営業や編集からクライアントに対して記事内容の提案を行って、自社メディアの読者にしっかりと届けていく」ことが大切だ、ということに気づきます。

それが出来ていないと、普段そのメディアの記事が好きな読者にとって、通常の記事と大きくブレた内容だったり、その媒体らしさが出てこない記事が生まれ「広告記事は嫌い」と言われてしまうんだろうな、ということを実感しました。


ライブコマースをすることが良いんじゃなくて、ライブコマースは"商品の良さを細かく伝えられる"から良い。

例えば洋服。

「袖についているレースが手を振った時にどんな揺れ方をするのかとか、着用時のイメージだったりとか、『消費者が商品をしっかりチェックしたい』という需要からライブコマースが人気になってきているけれど、最近は『"ライブコマースをする"ことが良い』となっていますよね」

とゆうこすさん。

本来は、読者が買った時に失敗しないよう、商品が細かく見れるようにライブコマースという手段を使っていたはず。


手段が目的になる”現象は、そのものの意味をしっかりわかっていないとやりがちなところ。私個人としては、ライブコマースにはあまり縁がないけれど、「動画の方がよくみられるから」という理由で動画に力を入れようとしていることを思いだしました。

どうして動画がよく見られるようになったの?」という、そこからわかる読者のニーズまで考えて作ることが大切。当たり前だけど見落としがちなところです。


チームを作るなら「私オタク」な人を集める。

質問の内容がうろ覚えですが…確か「動画作成を依頼して、自分のテイストとはちょっと違う、というものが出来上がってしまったことはありますか」と言った内容についての回答だったはず。

ちなみに今は、動画撮影、編集すべてゆうこすさん自身で行っているそう。「まずは自分が極めていないと、誰かにお願いした時に具体的に伝えられないから。」ということ。

また、動画作成やチームを作って仕事をするなら「私オタク」な人を集める、とゆうこすさん。

私以上にSNSが好きな人、私以上に”私(ゆうこす)"のことが好きな人。そういったメンバーでチームを組めば、複数人で作っていても"私"のイメージや私らしさのあるプロジェクトができる。


こちらもメディアに置き換えて考えてみました。自分が運営しているメディアのライターに応募してくれた方から採用を考える時、「メディアをどのくらい見てくれているか」という所を重要視しています。

そこから、どの位「ここで書きたい!」と思ってくれているのか、であったり、媒体に合うようなトンマナで記事を納品してくれるかといったところを考えます。

サイトそれぞれに大切にしているものや、そのサイトらしさ、編集方針の軸などこだわりがある。どこまでそのサイトを愛してくれているか、というのって、そういった軸をブラさずに運営していくうえですごく大事なことだなと。

先日、スノーピーク本社で会社の合宿をした際にも、スノーピーク社長の山井さんから次の言葉をいただきました。

「社員全員が真北の方向を向かっている(ビジョンにまっすぐに向かっている)ことが大事」

「経営方針や価値観の合う人だけが残ればいい。そうでないと、スノーピークファンを幸せにできない」

会社の採用にしても、その「会社オタク」な人を集めることが、その会社(のプロダクト)を好きでいてくれる人を裏切らない行為なのでしょう。


ほかにもすごく参考になることばかり。最所さんと三川さんがすでにレポートを書かれていたのでこちらも要チェックです。


発信するうえで大事なこと

個人での発信も、会社としての発信も大事なことは次の2つ。

1.読者(ファン・フォロワー)のことを常に考えて行動できるか

2.自分(会社・メディア)の軸をブラさない、”自分らしさ”をきちんと理解しているか

今回のイベントは、自分が今携わっているメディアってどうなんだろう? と、再確認するよいキッカケになりました。


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