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Monstrum in carcere ~イースⅨプレイ感想~

前置き

この記事は日本ファルコム提供"Y'sⅨ-MonstrumNOX-"をクリアした感想及び個人評です。
スクリーンショットは終盤のものが多いのと、話す内容もネタバレ前提になるのでご注意ください。

はじめに

ながーいこと積んでいたY'sⅨクリアしました

今回もトロコン達成!

ということでいつも通り感想評価書いていきたいと思います。
特にそんなまとまってるわけでもないけど、だらだらっとね!

全体評価

総合評価 85/100
 システム     90/100
 シナリオ     75/100
 キャラクター   90/100
 難易度・バランス 85/100

システム

Y'sⅧから刷新したシステムを続投。
4つのスキルをセットし、回避/ガードを交えながら戦うテンポの良い戦闘システム。
自分みたいなアクション苦手な人でも慣れてきたらタイミングを合わせてフラッシュムーブ/フラッシュカードを発動できる良バランス。上手い人なら被弾0でスタイリッシュに戦えてとても気持ちいいんだろうなぁと
そして今回の特徴である異能<ギフト>。"赤の王"のクリムゾンラインをはじめ、"白猫"のヘヴンズランや"背教者"のシャドウダイブなどの特殊能力のことで、これを駆使すると壁を駆け上がり、空を飛び、隙間に潜り込み、自由自在にMAPを駆け回れる。これがとても楽しい。
ただその分、行ける範囲が広がりすぎてしまうので「鼠返し」みたいな地形が多かったり、障壁によるMAP制限が入ったりしたのはよし悪しかなぁと。
Ⅷの時点でARPGとしては一つの完成形になってるので、下手に手を入れて煩雑になってないのは高評価。

シナリオ

今回の舞台は監獄都市バルドゥーク。巨大な迷宮と化した監獄に隠された謎と、監獄周辺に広がる都市で噂になる怪人、そして日常の裏に潜む怪異と陰謀…セルセタやセイレン島のような冒険ではなく、少し陰鬱でじっとりとしたシナリオは今までの爽やかとすこし異なり好みは分かれそう。
でも今回は冒険そのものに加えて「この世界におけるアドルとは」という、あまり触れられなかったテーマに踏み込んでもいて、ここがすごく好評価ポイント。
個人的には悪意がまとわりつくような雰囲気が少し気になったので少し点が低めだけど、間違いなく面白いシナリオだった。
ただまぁ…ライターの悪癖(特定の口癖を多用する、感情記号でセリフを飾ってしまう)のは個人的にはあまり好きではないのでここも減点ポイントに…

キャラクター

日本ファルコムのキャラクター造形に間違いなし。魅力的なキャラクターが揃っている。

"赤の王"アドル・クリスティン

ドギも一緒にいるよ!

ご存知、稀代の冒険家"赤毛のアドル"。今回は冤罪で物語序盤に監獄に打ち込まれるわ怪人として覚醒させられるわで災難なスタート…いや、いつも漂流してるし今更か。
怪人名は"赤の王"で異能は"王者の道(クリムゾンライン)"。特定の場所やターゲットした敵まで瞬間移動する技。マップが広い今回ではとても便利な技で最後の方までお世話になる。
戦闘属性は斬。いつも通り扱いやすく汎用的なスキルでコンスタントにダメージを稼ぐ優等生、だが今回は上を行く強キャラが。
例によって喋らない主人公…なのだが今回はある場面でそれなりに喋るシーンが。
今回はヒロイン枠っぽいアプリリスよりもPTメンバーであるキリシャを落としてるような…まぁⅧでもダーナと並行してラクシャ落としてたから今更かもしれないw

"白猫"キリシャ・ペンドルトン

働くキリシャは微笑ましい

豪商ペンドルトン商会の心優しく穏やかな次女。
今回のアドル現地妻枠にして、ここ数作恒例の打撃系幼女枠。といっても幼い見た目に反して16歳とアドルが旅に出たのと同じ年なんだけど。
怪人名は"白猫"で異能は"天空散歩(ヘブンズラン)"。今回最重要異能の一つ。
オープンワールド系においてほぼ禁じ手の「垂直の壁を駆け上がる」ギフト。こいつと後述の"鷹"のギフト2つのせいで、マップ制限をシステム化しなきゃいけなかったんじゃないかな…彼女が最初に仲間に入るだけで活動範囲が目に見えて広がる。
戦闘属性は打。拳を用いた近接攻撃で速度と手数で攻めるスピードアタッカーで、防御面に不安が残る……そう思っていた時期が私にもありました。
自体は移動速度に加えて習得スキルがとにかく優秀過ぎて、今回のバランスブレイカー候補。特にLv27と早期に覚えるケルベリアンバーストをはじめ出が早い・硬直が少ない・スタン値が高い・範囲技もあり、と便利な技が集中してると言っても過言ではない。
ぶっちゃけ2周目ナイトメアはラピッドスライド・ケルベリアンバースト・レグルスインパクトの技3つだけで突っ切れたくらい。同じパワー担当の"猛牛"さんは泣いていい。
キャラクターも元の性格が穏やかで心優しく協調性も高いので好感度も高く、最初の現地PTメンバーとしては花丸なキャラ。

"鷹"クレド・アイブリンガー

ちょっと癖強めのキャラだったよね

星刻騎士団の戦闘狂にして問題児。PT合流前には一切出てこない(多分)ので正体推測は無意味だった1人。
ツンケンしてぶっきらぼう、なんだけど煽りセリフの語尾にハートマークをつけられるせいでなんかネタキャラ感が出てる可哀想な子。あのハートマークはやめたげようよ…
怪異名は"鷹"で、異能は"猛禽の翼(ハンターグライド)"。その名の通り、高所から翼を広げて滑空できる能力。先述のヘヴンズランと合わせて最重要スキル。
戦闘時の属性は突で、いわゆる突剣を2本つかった突進技の多い突撃系アタッカー。
ほぼすべての技が前方に突進してしまうので扱いに難しい子。ただ瞬間火力は高めだし突破力は高い…うん、白猫でいいんだよね。
性格的にも怪人になってから辻斬りを繰り返したりする戦闘狂で、協調性も低めな問題児。元々が知力も運動能力も高くて孤立感を感じていた反動の性格なところがあり、根っこは悪いやつではない…いや、辻斬りするのはどうなんかなぁ。
騎士団団長のシャトラールをつけ狙ってるが実力は敵わないけど、だから絶対ぶっ殺すというまさしく戦闘狂。ゲーム的にはあいつそんなつよくないけどナ…

"人形"アネモネ・ラインドール

いいご夫婦に恵まれてよかったね

ラインドール骨董店の看板娘を務めるアンティーク人形…本当に正体が人形だったよ!!
元が人形なので感情が薄く…いや、わりと骨董店の老夫婦や元の持ち主に大事にされたおかげで協調性も高く礼儀正しい子になってたわ。
怪異名はずばり"人形"で、異能は"第三の目(ザ・サードアイ)"で隠されたものをサーチする能力。必須の場所以外ではなくても困らないけど、やりこみ要素の花びら集めには必須。
戦闘属性は斬で、広い範囲を薙ぎ払う技が多めの集団戦向き性能。アドルとは少し違った汎用性の高さでとても使いやすい。惜しむらくは"白猫"というバランスブレイカーがry
今回の黒幕やアプリリスに深く関わる重要人物で、元が人間じゃないので不思議ちゃん枠にピッタリ。

"猛牛"ユファ・ガンベルク

末永くお幸せにね

割と序盤から登場してて、アドルに次いで正体隠す気なしなダンデリオンの看板娘。
大らかで面倒見がよく朗らかなところは最初からそのままで、キリシャと並んでPTの緩衝材。下に兄弟が3人いて、幼馴染の恋人もいて、農作業と酒場のウェイターの掛け持ちもしているという、私生活が忙しくも最も充実した人。それ故か怪人の活動自体にはあまり積極的でなく、PT加入は遅め。
怪人名は"猛牛"で、異能は"戦乙女の救済(ヴァルキリーハンマー)"。いわゆる"溜め攻撃"で障害物破壊だけでなく、戦闘中のガードや設置物破壊、スタンUPなどの効果を持つ。異能のなかで最も戦闘向きな能力。
戦闘属性は打で、出が遅めだが広範囲でスタンと威力が大きな技を振るうという典型的なパワーファイター。その技の広さゆえに"グリムワルドの夜"の破壊戦において頭一つ抜けた性能を発揮する…惜しむらくは戦闘属性まで被った白猫の存在…
扱いやすい性能ではあるものの、やはりスピードに長けた白猫の存在がとても大きい。ユファは泣いていいよ…
立場が他のPTメンバーと違い、完全に「町の一般市民」かつ「自拠点酒場の看板娘」なのでお話のフックとしては使いやすく、特にPT加入後の出番は非常に多め。
非常に愛着の湧きやすい1人だなと。

"背教者"ジュール・ノア

持病が無事完治して本当に良かった

最後のPTメンバー、町の名医の一人息子。生まれつき持病で足が動かせず、車椅子生活をしているが、怪人化の時は病状の影響を受けないので、怪人の中では最も怪人化を受け入れてる。
怪人名は"背教者"で、異能は"影の門(シャドウダイブ)"。地面の影に潜って狭い隙間を移動できるようになる能力。実態が消える関係上、潜っている間は無敵。戦闘中も使用可能で、避けにくい攻撃を潜って避けたりもできる…まぁ、慣れてFGやFMしたほうがいいんだけど。
戦闘属性は突で、シリーズ恒例の射撃型。通常攻撃含めて遠距離からの射撃特化であり、多人数戦や広範囲技を持つボスには今ひとつ癖が強い。逆に遠距離から射撃を仕掛けてくる奴らを始末するにはうってつけ。
境遇が境遇なのに加えて父親が失踪中なのもあって、厭世的な雰囲気を漂わせているが、根っこは真面目で誠実であり、PT加入後も皮肉を言うことはあれど言うほど協調性はわるくない。
クレドと並んでPTの知力担当ではあるけど、彼よりも協調性と好奇心が高いため軍師役はもっぱら彼の役目。事情ゆえに黒幕と協力していた父親が、こちらの協力者になったあとは父親との連絡役も含め出番は多め。
全体的にマメで真面目な少年といった趣。

難易度/バランス

今回は"異能"がシステムの目玉にあったせいか、戦闘や探索もそれを前提にしたバランスになっており、特にマップ制限は強制的なところもあって「見えてるのに行けない」ことが多くてそこは少し残念だった。同じ街の中なのでなおさら。
しかしマップは都市を中心としてるとはいえ広大で、更に監獄は迷宮化して都市各所と繋がっているというカオスな状態であり、そこを探索して回るのは非常に楽しい。
戦闘自体もⅧから引き続きスピーディーでスタイリッシュだがそこまで難しくもなく、とっつきやすくとても楽しめた。
…自分がⅧからかなり時間を開けてしまったせいでFGやFMの感覚を忘れてしまって、最後まで安定して被弾してたけどね…
ただ惜しむらくは、監獄篇の"囚人"のダンジョンがオワタ式になってる上に巻き戻しも大きいので、そこだけがメチャクチャストレスフルだったのが残念。

おわりに

以上、全体的な感想でした。
もうすぐⅩも出るので、そちらも楽しみにしてる!
その前に積みゲー崩そう。次はタクティクスオウガ リボーンかな?

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