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なぜ一流と呼ばれる人たちは美術品を好むのか?─アートで養う感性─

大橋賢人さんのnoteを見て、ふと思い出したことがある。
それは、一流と呼ばれる人たちはこぞって美術品(特に絵画)を好むという記事を、とある雑誌(雑誌名は忘れてしまった)で読んだこと。

私は、子どもの頃から美術品を鑑賞するのが好きで、今でも時間があればちょくちょく行きます。そのなかでも、特に好きなのはアルフォンス・マリア・ミュシャで、子どもが生まれるまでは、毎年2万円もするカレンダーを購入してました。

それはさておき、なぜ一流の人たちは絵画に夢中になるのか? その理由は、大橋さんがnoteでされているVTS(Visual Thinking Strategy:以下、VTS)で実践してみるとわかります。

アートで「思考力」と「想像力」を養うVTS

思考力や想像力を養う方法は、いくつかあります。藤井聡太七段(記事掲載時)でブームが再来した将棋もその一つですね。
VTSは、将棋とは違ったアプローチになりますが、こちらも想像力や思考力を養うのにはぴったりです。

絵画のなかには、「これは何を描いているんだろうか?」と思えるものがたくさんあります。作者が予め「これは○○をテーマにして、☓☓を描きました」と言っているものもありますが、抽象画などは見る人の感性に訴えかけてくるものなので、考えること自体が思考力と想像力を養う手段になっています。

一流と呼ばれる人たちには、経営者であったり、スポーツ選手であったり、クリエイティブな仕事をしている人だったりといろいろな方がおられます。彼らにとって想像力と思考力は、なくてはならないものです。

時には奇抜なアイデアが必要なこともあれば、常にモチベーションを高めて結果を出すことが求められることもあります。
そんなときに大切になるのが、思考力や想像力です。

また、何を意味しているのかわかりづらい絵画であるほど、その力は養われやすいものです。さらには、閃きや着眼の能力開花にも繋がりますから、“気づき力”を上げたい人にとっても、うってつけの材料です。

子どもに絵画を見せると面白いことが起こる

私は、時間が合うときには子どもと母を連れて絵画を観に行きます。子どもが保育園児だった頃から連れて行っているせいか、子どもながらに絵画の見方をよくわかっていました。一方、母は美術品全般にあまり興味のない人ですが、孫といたい気持ちからいつも一緒でした。

大人(特に絵画に興味のない人)は、絵画を見ても『誰が』描いたのかに視点を合わせようとします。けれど、子どもにとっては『誰が』描いたのかよりも、『何が』描かれているのかに視点がいきます。
これは、子どもに作者に対する知識がないからだといえますが、小さい頃からそうやって絵画を観させていると、大きくなってもその視点はあまり変わりません。むしろ、どんどん気づく事柄が増えていくのです。

絵画の正しい見方が云々とかそんなことよりも、絵画の価値がどうとかよりも、「そこに何があるのか?」「何を伝えようとしているのか?」「自分が、それを観てどう感じるのか?」を言葉にできるほうが、楽しく絵画を観ることができます。

美術品に対する価値が低い日本人

海外に行くと、美術品の展覧会には多くの人が足を運びます。それが無名であっても。だから、ギャラリーが結構あちらこちらにありますし、お客さんも頻繁に出入りします。

ところが、日本ではギャラリーがあっても、経営もままならないほどです。無名のアーティストの個展ともなれば、その人のファンやSNSなどをきっかけにして存在を知った人が通う程度に留まります。

それが、有名な作家の作品が展示されるとなると、こぞって押しかけます。これが悪いというわけではなく、感性を刺激する作品は有名・無名に関係なく、世の中にたくさん存在していることをもっと知っていただけたら嬉しいなと思うのです。


絵画だけでなくいろんな美術品に触れて、感性を磨くと、思考力や想像力がもっと働くようになり、自分以外のヒト・モノ・コトに優しい世界になる気がします。
美術品を前に難しいことなんて考えなくていいのです。ただ感じるままに思うままに、観て感じて、その感想を言葉にできれば、それでOKなんだと私は考えています。

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