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コンセプトと経営の間で葛藤する・・

妻「今日はまた飲食店の打ち合わせ行ってきたね」

夫「コンサルの先生とね」

妻「今まで飲食業界のこと何も知らなかったけど、そういうことだったのねっていうカラクリがいくつか分かった」

夫「例えば?」

妻「エキナカとか駅ビルの中には信用ある大企業が展開する店や実績のある店しか入れない。新規参入は無理って事。ああいう常に人が行き交う場所でこそ展開可能な飲食のビジネスモデルがあるって事」

夫「だからマクドナルドとか吉野家とかは駅の近くに絶対ある。逆に人が来なさそうな場所には絶対にない。人がめちゃめちゃ通る場所にしかないもんね」

妻「しかもああいう駅ビルの中に入るには、最初に払う保証料めちゃくちゃ高いらしい。個人で最初に店やる人が払える額ではない。だからチェーン店とか実績がある店ばかりが入っているという事だね」

夫「無知で良い事もあるし悪い事もある。業界に精通しているからこそのメリットもあるし、精通し過ぎてて枠から外れた事ができないデメリットもある。そこら辺のバランスが難しいと思う。既にもう世の中にある飲食店と同じ事をやってもしょうがないからね。
俺らみたいな飲食に全然携わった事がない人間がやるには今までにない新しいコンセプトだったり、話題になるであろう店をやらないと意味ないんだよ」

妻「わかるよ」

夫「だから冒険したいんだけど、プロの人たちと話すと、現実ラインで今の時代にマッチして、コケない安パイなコンセプトになっていっちゃうよね」

妻「まぁね。だからコケない最低ラインを守りながら、新しい事をやっていくしかない。尖りすぎるだけになっちゃうとコケる可能性がある 」

夫「俺は結構尖らせたいんだよねー」

妻「もちろん尖ってていいと思うんだけど、尖った事やれる場所かどうか見極めないとね」

夫「参考にしたい店として、Soup Stockは新しいコンセプトだよね。それまでスープに特化した店なんてなかった。スープだけで勝負する潔さがいい。あとスケルトンで外から見てオシャレな空間で女性が1人で入りやすい」

妻「あれは駅ナカ展開で成功しているよね。最近の女性は忙しいから、ちょっと一息つけて、ほっとできる場所になってる。わざわざ駅から出なくても休めて、移動の時間の短縮になるしね。」

妻「ただSoup Stockみたいに朝から晩まであの値段でやれるのはあの駅ナカの立地だからこそ。立地とコンセプトと値段がうまいこと掛け合わされないと飲食店のヒットは成功しない」

夫「俺は尖った店にしたい。話題になる店って分かるじゃん。でも、話題性ばっかり追ってもビジネスとして成立させなきゃ意味ないのも分かるよ」

妻「何か面白そうな店あるなぁって詳しく調べてみたら、閉店してましたって事あるよね。コンセプトは面白くても経営が続かなかったんだと思うと残念。コンセプトばっかりに目がいくとそういう事が起きるから、プロのコンサルの言う事も聞いてなきゃいけないと思うけど」

夫「結局いろんな人の言う事を聞き過ぎちゃうと、角がどんどん取れて丸くなっていっちゃう・・」

妻「そこのバランス難しいよね」

夫「尖らせ過ぎる必要は無いのかもしれないけ、どうまくいくかどうか分からないドキドキ感で挑戦した方が楽しい気がする。こんだけいっぱいラーメン屋ある中で今更ラーメン屋やってもしょうがないと俺は思う」

妻「1号店は実績ないから成立させるまでが難しいんだよね」

夫「まあ、失敗してもいいじゃん。やることが大事」

妻「やりながら調整していけばいいよ。やってみて意外とこっちの方がいいかもって事も出てくると思うよ」

夫「そうそう、まずはやらないと。じゃないと見えてくるものも見えてこないから」

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