夢の世界をいま生きてる
いつだったか、帰省したわたしに母が言った。
「みかもおねえちゃんも小さかったときは、もう無我夢中で。おかあさんも若かったし、『早く大きくなれ、早く自分の時間がほしい。早く、早く』って思ってたけど」
そこで少し涙声になって続ける。
「でもいまになって思うと、あのときがいちばんしあわせだったんだなって...」
いつだったか、朝起きて2階から降りてきた父も母に言ったらしい。
「おねえちゃんとみかが小さかった頃の夢を見た。ふたりともまだ家にいて、なんだ、まだいたのか〜!と思ったら目が覚めた」
子育てなんてノータッチだった父は、「気づいたら2人とも大きくなってた」とも言ってたっけ(これを仮に夫に言われたらわたしだったら間違いなく激怒)。
小さな我が子を膝に抱えて思う。
当たり前になっているこの日常も、いまだけのもの。
いつか夢に見るというその世界を、わたしは生きてる。
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