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春、片付け日和。

春。

街のあちこちで、桜の花びらがひらひらと舞っている。

陽ざしはポカポカとあたたかく、窓を開ければ気持ちの良い風が通りぬける。

仕事は休み。外出の予定もない。

今日は、もしかして片づけ日和?


片付けなんてしなくても。でも。


「でも」がよぎった方は、ぜひ読んでみてください。


片付けの効用

片付けが出来なくても別に死にません。でも、片付けには、次のような効用があります。

・ストレスがなくなる
片付けられている=自分の持ち物をコントロールできている状態です。必要なものがさっと取り出せます。頭のどこかで「片付けなきゃ」と考えている義務感から解放されます。部屋の中をいつ見渡してもすっきり感を感じることができます。

・時間が有効に使える
探し物をする時間がなくなります。やりたいことをさっと始められます。探し物をする時間って不安だしマイナスしかない。そんな時間が無くなる幸せ。

・お金が有効に使える
日本における住宅の床面積のうち、約10%が収納スペースとなっています。ということは、ローンや家賃の10%は収納のために支払っているということ。もし、その収納がいらなかったらその分ローンや家賃は安く済むし、同じお金を払うならもっと立地が良いところに住めるかも?

・つまり、「楽に生きる」ために片付けは有効
時間もお金も限られた資源。それをうまく活用するために、片付けスキルは力を発揮します。同じ資源で効果がUPしたら・・・もっとやりたいことができるはず。それが片付けの効用です。


片付けのやり方①準備するもの

段ボール1箱。45リットルのゴミ袋好きなだけ。それらを置けるスペース。

片付けのやり方②手順

いきなりすべてを片付けようと思っても挫折するのがオチです。片付けのカリスマ・こんまりさんは、モノ別に片付けをしていくやり方を推奨しています。私も基本的には賛成ですが、仮に「洋服」を片付けるだけでも、かなりの重労働。途中で力尽きて、より悲惨な結果に終わる可能性もあります。

そこでおすすめなのは、1か所「面を出す」ことから始めること。ダイニングテーブルやデスクなど、普段よく使う場所が良いです。玄関のカウンターも良いですね。
場所を決めましたか?ではスタート。

1.出したい面(テーブルとかカウンターとか)の上に載っているモノをすべてどかす。すべてです。ホコリとか溜まってたら拭きます。(ドン引きするくらいホコリが溜まっている場合は、街でもらってきたティッシュとかやっすいキッチンペーパーとかで拭いてポイします。)

2.どかしたもののうち、明らかなゴミは45リットルのゴミ袋へ。出さなければならない郵便物があったら、ポストまで行って投函してきます。支払い伝票があったらコンビニで払ってきます。洗い物があったら、流し台や洗濯カゴに入れます。とにかく、その面に載っていたもので「片を付けられる」ものは片付けます。

3.明らかに「その面の上にあるべき」とあなたがあなたの美意識にかけて誓えるものは、堂々と置きます。(玄関のカウンターなら鍵を置くトレーとか、デスクの上ならせいぜいペン立てとかでしょうか。)
そのコーナーの「理想」を完成させます。今までそこに無かったものでも良いです。花や絵や写真や雑貨を飾るとか、本当は置きたかったものとか。「何も置かない」ももちろん正解。(テーブルの場合は何も置かないが基本!)

反対に、効率や惰性でモノを置くのはNGです。「ここにあると便利だから(ダサいけど)」とか「他に置くとこがないから」という理由で置くのは×ということ。
「写真にとってSNSにUPしたいと思うかどうか」が結構良い判断基準なのではないかと思います。

4.面の上にあった「必要なもの」で3.に当てはまらなかったものは、どこに置くかを考えます。
本は本棚に、リモコンはリビングの収納かTVボードに、携帯の充電器はコンセントの近くに?現時点では置けないかもしれませんが、とりあえず「これはココにしまおう」と決めます。場所を決めるだけ。

5.残ったもの。明らかなゴミでもなく、片を付けられず、必要でもないモノたち。
じつはこれが、あなたが片付けられない最大の原因となるモノたちです。

片付けとは片を付ける。一つ一つのモノに対して、「あなたとは末永くお付き合いしたいですこれからもよろしく」とか「ごめんなさい今までありがとう」とか、この先付き合うか付き合わないかをはっきりと突き付ける行為。

片が付かないモノを抱え込むのは、適齢期の女性と付き合っておきながら結婚するのかしないのか、のらりくらりとかわし続けるダメ男のようなものです。撲滅しましょう。

しかし、撲滅できないから今に至っているのがまぎれもない事実。
そこで救済措置です。明らかなゴミでもなく、片を付けられるものでもなく、必要なものでもないモノたちは、用意した段ボールの中に入れましょう。モノたちには、段ボールの中で半年間おとなしくしておいてもらいます。段ボールの表に今日の日付を書いて、押し入れや物置きの奥へ。半年経ったら中を開けてみて、もう一度考えてみてください。半年無くても暮らせたものを、半年後も取っておこうと思うかどうか。自分自身の心に対する実験でもあります。

6.4が残りましたね?モノを置きたいと思ったところに、すっと置けませんでしたね?

次にあなたが片づけるのは、そこです。
モノを全部出す→いらないものを捨てる→美意識にかけて置きたいものを戻す→・・・をやります。

3か所くらいやると、だんだんイライラしてきて「むきー!」となるかもしれませんが、そんな時には後ろを振り返ってください。
完璧に整えられた、あなたの美意識に誓って美しいと言えるコーナーが見えるはずです。

片付けのやり方③「いつか」を「今日」にする

片付けは、「美意識」と「妥協」の戦いです。どこか一か所、「美意識」によって死守されたコーナーがあれば、そこを守るために戦うことが出来ます。そして、「美意識」の陣地を拡大していけば、やがて片付けの行き届いた部屋が完成します。

ちょっと別の話をします。
私は昨年夏、フランスの郊外に位置するジヴェルニーという街を訪れました。「生きているうちに一度は行きたい」と思う庭園があり、夏休みを利用して思い切って行くことにしたのです。

実際にやったことは、

①飛行機とホテルとホテルからジヴェルニー行きの電車と庭園のチケットを予約する

②予約の日に寝坊しないで起きて乗り物に乗る 

の2つだけです。(あと、しいて言えば貯金?)
フランス語はからっきし、英語は最低限。私はふつうの会社員でお給料が特別高いわけでもありません。旅行は3泊5日とヨーロッパ旅行としては最短で、ホテルは寝るだけです。
でも、やることを一つ一つ積み上げれば、「一生に一度は行ってみたい」と思っていた場所にも、意外なくらいすんなり行くことができました。

「いつかは綺麗な部屋に住みたい」「いつかは片づけたい」の「いつか」は、地道な一つ一つの作業を積み重ねた先にあります。

だから、やろうと思えば実現できるし、やろうと思わなければ一生今のままです。

今のご時世、旅行は気軽には行けなくなってしまいました。他にも、「いつか」を「いつか」のまま待ち続けなければいけないことがたくさんあります。

でも、片付けに関しては、「いつか」は「今日」に出来ます。

片付けが出来たなら。それから?




春。

街のあちこちで、桜の花びらがひらひらと舞っている。

陽ざしはポカポカとあたたかく、窓を開ければ気持ちの良い風が通りぬける。

仕事は休み。外出の予定もない。

今日は、きっと、片づけ日和。

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