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Project333 ワードローブ年間計画 予算編

数年前に「ミニマリズム」という映画を見て、「プロジェクト333」の存在を知りました。

「プロジェクト333」とは「3ヶ月33アイテムで過ごす」というプロジェクトです(靴、アクセサリー、バッグなども含む)。「何それ面白そう!」と思いましたか?それとも「えーそんなの無理」?

私は前者でした。それからワードローブのアイテムを季節ごとに33アイテムに制限することを始めました。ちょうど今みたいな季節の変わり目にはなかなか難しいこともあるのですが、気温が安定する(MAX防寒が必要な)冬と、(これ以上脱げない)夏は33アイテム以内に収めることがほぼ、できています。

※追記 Project333発案者のコートニー・カーヴァーさんの訳書が出ているのを発見しましたので貼っておきます!


アイテムの選び方はこちらをご覧ください。

ちなみに今年の計画。

名称未設定のアートワーク 2

(なんか抜けてるのありそうな……)22アイテム。部屋着やインナーは含んでいません。あとスポーツウェアや趣味の道具(登山系)も含まず。実際に寒くなってから欲しくなるものがあるかもしれないので(忘れているのもあるかもしれないので)そうなったら足したいと思っています。

これをやり始めてからの一番のメリットは、もちろん、クローゼットがすっきりしたことです。これだけ数を絞っていますので稼働率は100%です。モノを活かし切っている爽快感があります。アイテムを限ることで洗濯も溜まらないですし、朝のコーディネートで悩むこともありません(そもそもアイテムを選ぶ時点で、いかようにも組み合わせられる服を選ぶようになりますし)貴重な時間を有効に使えるようにもなりました。

さらに実は、メリットはこれだけではありません。服飾費の年間予算を立てて、買い物計画が立てられるようになりました!!(今日の本題)

これによってどういう効果があるかというと「かけたお金に対する満足度を限りなく最大に近づけられる」ようになります。
服飾費にかけられるお金は人によって、また時期によって異なると思いますが、いずれにしても限られた予算であることは共通していると思います。

着ない服を買ってクローゼットの肥やしにして嫌気がさして処分する…というようなことは、少なくともこの方法を続けていればほぼ起こりません。その分、無駄なお金と時間と労力を使うこともなくなります。

その具体的な方法をこれからお伝えしていきたいと思います。


①月の予算×12で年間予算を出す(春夏:秋冬=4:6で設定)

上位概念に「手取り収入の予算立て」があるのですが、ここでは置いておいて、手取り収入の5%を上限として服飾費を設定します。(なぜ5%かというと、一人暮らしで服飾費に5%以上かけると長期的に健全な生活を送れない可能性が高いからです。ここは私の経験則から目安として書いていることなので、ご自身で調整いただければOKです)

そして×12で年間の服飾費予算を出します。

その金額を春夏:秋冬=4:6で分けます。秋冬の方が単価の高いアイテムが多いため、便宜的にこのようにしています(コートとか、ブーツとか、ね?)後で変えたかったら変えてもOKです。

例)手取り収入が月25万円の場合

服飾費(月)  12,500円 ※5%を上限として自分で調整
服飾費(年) 150,000円

春夏予算 60,000円 ※年間予算の4割
秋冬予算 90,000円 ※年間予算の6割


②アイテムごとの必要枚数÷耐用年数≒今年購入が必要な枚数を出す

「プロジェクト333」に取り組み「アイテムごとの必要枚数」が把握できているからこそ、現実に即した年間計画を立てることができます。

耐用年数はざっくりで良いのですが「新しい服を買ったらそれを何年間着るか?」ということです。物理的に穴が空く等はもちろんですが「デザインに飽きて着なくなる」とか、自分なりに「大体これくらい」の数字を当てはめてみてください。これも後で調整して良いです。

2つの数字が出ると、「今年どのアイテムを何枚買うべきか」が出せます。

例)2021年秋冬の計画
 
アウター3着必要÷耐用年数5年=0.6 →今年か来年に1着買う
トップス 8着必要÷耐用年数2年=4  →毎年4枚買う
ボトムス 5着必要÷耐用年数2年=2.5 →毎年2〜3着買う
バッグ 3個÷耐用年数10年=0.3 →3〜4年に1個買う
靴 6足÷耐用年数5年=1.1→ 毎年1足買う
アクセサリー イヤリング、スカーフなど5点÷耐用年数10年=0.5 2年に1つ買う
※インナーとパジャマは新年に新しくしたいので1万円分は確保


③アイテムごとに予算を割り振る

手持ちの服を考慮して今年の買い物計画を立てました。
トップスを4着、ボトムスを2着、靴を1足、バッグを1つ。半年間でこれを買うとします。(インナー+パジャマは細かい枚数は出さず予算として1万円を確保)

トップス4着×単価5,000円=20,000円
ボトムス2着×単価5,000円=10,000円
靴1足 25,000円
バッグ1個 25,000円
インナー・パジャマ 10,000円

バランス型ですね。でもこれではなんかしっくりこない、とか、そもそも欲しいバッグは1個60,000円のものなんだ!という場合はどうしましょう?

トップス 3着×単価5,000円 必要枚数を6着に修正。少ない枚数で着まわせるシンプルなデザインにする 15,000円
ボトムス 1着×単価5,000円 耐用年数を3年に設定する。丁寧にお手入れを心がける 5,000円
靴 0足 今年は購入を見送る
バッグ 1個60,000円
インナー・パジャマ 10,000円

バッグを優先順位1位にして他を調整することで、欲しいバッグを購入することができそうです。

トップスも5,000円のものを3着でなくても、10,000円を1着と2,500円を2着でも良いわけです。大枠を把握して、中身を自分の好みに合わせて調整する。これができるのが年間計画の醍醐味です。
このように自分の好みと、現実的なお金のすり合わせをしていくことで、満足感を最大化できる予算組みが実現していくわけです。

④アイテムごとに購入月を仮決めする

ここまでで「どのアイテムにいくら使うか」が出ました。
そうしたらあとは、購入する時期を仮決めします。
私は手帳の後ろの方のフリーページ2ページを使って年間計画を書いているのですが、セール時期には買い物をしないと決めています。理由は、旬のものをできるだけ長く着たいからです。具体的にいうと秋冬物は11月までに買い、夏物は7月上旬までに買います。品切れもサイズ切れもなく、本当に気に入った欲しいものが買える可能性が高いです。

例えば「10月にコートを1着買う」と決めていたらどんな行動を取りますか?9月ごろから気になるブランドやショップの新商品情報を集めて比較検討をすると思います。デザイン、素材、価格。気になれば試着に出かけたりもします。でもその場では買わないで、手持ち服と合うか、着用シーンと合うかなど、様々な角度から検討をすると思います。つまり、衝動買いがなくなり、買い物が成功する確率がぐんと上がります。

まとめ

いかがだったでしょうか。

「総量規制をすることで質を上げる」ことができるのがこの計画の良いところです。(※質とは、「自分が満足するかどうか」の意味で純粋に金額が高いもの、上質なものではないことに注意)

途中で「6万円のバッグ」が出てきました。直感的に買って良いか、かなり迷うところです。ボーナスで買ってもよいのですが、後先考えずに買って「あれ、あっという間にボーナス使い切っちゃった……」となるのも悲しいもの。
しかし、年間の購入計画を立てれば「直感的には躊躇する金額のアイテム」を買って良いかどうかの判断軸が身につくようになります。そして素敵なワードローブは得てして「躊躇する金額」のアイテムで実現することが多いです。「(人生の)トータルの満足度をアップさせる」という意味でも、この計画を立てる意義は大いにあると思うわけです。

私たちは、色々な物が欲しいですよね?化粧品も欲しいし、本も書いたいし、好きなアーティストのLIVEにもいきたいし。一方、直近の生活を守るために少なくとも半年から1年分の貯金はしておきたいですし、老後も見据えてiDeCo、NISAなど投資も考えていく必要があります。

要は、バランスが大事です。コントロールが大事です。全体を把握して、満足度がなるべく高くなるように、お金の使い道を考えること。これは技術なので誰でも身につけることができます。今回は洋服まわりの話をしましたが、どの分野にも応用することができます。「全体を把握する」「年間の予算を決める」「その過程で自分の満足度の最大化を計画する」。これは、一度身につければ一生役に立ちます。

さらに「そもそも知らないことは望めない」ということもあります。具体的な数字が見えたら、そこから世界を広げることもできるかもしれません。
例えば年間予算15万円。15万円で買える靴ってどんな靴だろう?と調べてみたら、生涯を共にする運命の靴に出会って「2022年に買ったのはこの靴だけ!」なんてかっこいいお金の使い方!!2、3年の長期計画で考えれば、そんなことも実現できるかもしれません。ちなみに私は1年間洋服を買わないチャレンジを近々やってみたいと思っています。洋服に回していたお金を別のことに使ったらどうなるのか?世界が広がりそうでワクワクします。

ここまでお読みいただきありがとうございました。皆様のワードローブ計画が充実することを願っています。

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