膵SPNと私(手術)

ついに手術当日の8月20日

コロナ禍で手術当日も病院には誰も来る事が出来なかったが
夫は自宅から少しでも病院の近くにいたいと
仕事を休んで病院近くの実家へ来てくれていた。

8時半に手術室へ向かうことになっており
朝少し時間があったため夫と電話して緊張を和らげたりしていた。
執刀医ではないがずっと担当していてくれていた
先生も朝部屋に来てくれ
「僕も手術室に入ってますから安心してください」と伝えに来てくれた。

8時半ナースステーションで看護師と合流
他にも8時半に手術室に向かう患者さんがいたみたいで
数人で手術室へ向かった。
見たことの無い男性看護師で仕事ができる人なのか
手術室への申し送りが完璧だった。

手術室の看護師さんに連れられ、ついに手術台へ手術室に入ったことはあれど
手術台へ登るのは初めてでワクワクしてキョロキョロしてたので変な人と思われていただろう。
手術台の周りにはいろんな機械があり
私が手術を受ける患者じゃなければもっと眺めていたかった。
手際の良い看護師&医者によってどんどん
手術の準備が始められ
まずは背中に硬膜外麻酔を入れる処置から行われた。

硬膜外麻酔
背中に管(くだ)を挿入して脊髄の近くの硬膜の周囲に麻酔薬を注入し痛みを感じないようにさせる方法

硬膜外麻酔は横向きになり背中を丸めた状態で行う。
管を入れるためにまずは周りに局所麻酔を打っていく。それと同時進行で腕にも点滴の針を入れられる。
そして局所麻酔が効いてきた頃に
背中に管を入れるのだが管を入れる部位の近くに
神経が通っているため入れる際に少しでもその
神経に触れると背中から足先にかけて電気が走ったように痛い。
全然上手く入らず何度もトライしてようやく完了する。麻酔で眠らせてからやってと何度も思った。

そして仰向けになり
「これから麻酔のガス出ますね、すぐ眠くなります」の声と同時に酸素マスクが付けられる。
それがめちゃくちゃ臭い。
小学校で使っていた雑巾を顔に押し当てられてるかのような臭さ。何度かオエオエと嘔吐いた。
そしてその臭さで悶絶している間に意識を失った。
これでは臭くて気を失ったのか麻酔で気を失ったのか分からない。

次に目が覚めた時はストレッチャー?の上だった
「分かりますか?」と声をかけられ第一声が
「今何時ですか?」
何時だったのか覚えて無いまま、朦朧としていたのを覚えてる。
お部屋に着いてボーッとしてる中服を着替えさせられ(動けないので看護師さんが全介助で)
尿道カテーテルを入れられた。
(術後翌日まで歩けないため)
そうしているうちに徐々に痛みが出始める。
痛みで本気で涙が出たのはこの時と出産の時くらいだ。
先生の方から夫に手術が終了したという報告の電話が入っていたそうで
夫からお疲れ様のLINEが来ていた。

痛みに耐えながら気を紛らわすために
夫とLINEしているうちに今度は暑くて苦しくなってくる。
熱が上がってきたようだった。
術後は熱が上がると言うが本当に上がるもんなんだなあと思いながら
アイスノンを貰いそのまま眠りについた、、、

と思いきや数時間ごとに目が覚める!
色んな管が繋がっていて寝返りも打てない、動くと痛い
部屋はナースステーションの真横で物音が良く聞こえ
巡回に来る看護師さんの懐中電灯の光が眩しい

こんなに物音聞こえるんだ、こんなに眩しいんだ、こんなに痛いんだ
自分も仕事の時はもう少し患者さんに配慮して夜勤をしよう、
と改めて学んだ1晩だった。

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