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Lifeを充実させるためにいかに働くか

2月24日に行われた山形ワーキングマザーの会「Wignal」の1周年記念パーティ。その基調講演として、ワンダライフLLP代表でNPO法人ファザーリング・ジャパン理事の林田香織さんのお話を伺ったのでレポします。

と、その前に、このイベントの後に林田さんとお話する時間をいただき、家族や仕事のこと、子どもたちの教育のことなどいろいろとお話を伺いました。その中で心に残ったのは、いかに自分の言葉で語るかということ。当たり前と言えば当たり前ですが、いいお話を聞いた、いいアドバイスをもらった、ということをただ伝えるのではなく、理解した内容を自分なりに実践して、そして自分の言葉でアウトプットする、ということ。

基本的に私はセミナーや勉強会は好きでよく参加し、今年はその内容をアウトプットしているわけですが、やはりそこが弱い。聞いた内容を理解し、実践し、その経験を自分自身の言葉でいかにアウトプット(言語化)していくか。今年はそのことを意識して実践していく年にしよう、そう決意した瞬間でもありました。と、前置きはこれくらいにして、では早速林田さんの講演会レポをば。

講演テーマ「地域のワーママネットワークの力」

 林田さんは、現在「復職セミナー」や「育休復帰セミナー」といったテーマでの企業や自治体研修などをメインに活動中。これまで日本とアメリカを行き来して、専業主婦期間も長かったそう。今日は、その中で心に残ったお話をいくつかご紹介いたします。

■「アメリカではLIFEの余白に仕事を入れる。LIFEを充実させるためにいかに働くか」
 林田さんの旦那さんがアメリカに赴任したばかりのときに、金曜日の15時に会議を設定して、アナウンスしたら、誰もこなかったそうです。何でだろうと思って、旦那さんが職場の同僚に聞いてみたら、アメリカでは金曜の15時にはみんな帰る。それは、家族を大事にする日だから、だと。それ以外の人は皆仕事ができない人だと思われるそうです。これは九州男児で亭主関白の旦那様の意識に大きな変革があったそうで、その後の育児参加に大きく影響したと話します。


夫と自分の二軸で考える。
 もともと今のキャリアを目指して、こうなったわけではなく、様々な経緯があって今に至るという林田さん。林田さんの旦那さんは外資系企業に勤めていたため、リーマンショックを機に自分たちの働き方や生活を夫婦で強制的に考えざるを得なかったそうです。
 その経緯をわかりやすくしたものが、夫婦のライフライン表。林田さんと旦那さんの人生におけるアップダウンを年表にし、それを重ね合わせたものなのですが、その変遷を見ると、夫婦で一緒に築き上げたということがとてもよくわかるもので、本当にお二人で補完し合っていました。まさに「チーム!」という印象。林田さんが目いっぱい働いている、勉強しているときは旦那さんがサポーターになり、旦那さんが仕事に集中するときは林田さんがサポーターになり・・・と夫婦の働き方がよく見える年表でした。

人生100年時代。いかにしなやかに夫婦で働き続けるかが大事
 人生は100年時代。自分一人がどうこうではなく、様々な社会情勢に対応するためにも、パートナーとその社会情勢に合わせて、いかにしなやかに働き続けるかだと言います。そのためにも、パートナーと今後の生活や働き方、家族の理念についてしっかりと共有することが大事とのことでした。

日本の女性は夫の働き方と家族の動きをみて、残余分で自己決定をする
 家族社会学でも、日本の女性は夫の働き方と家族の動きをみて、その残余分で自己決定をするそうです。そしてその特徴的なことに、日本人女性は相談をせずに自己決定をしてしまう。自分で抱え込んでしまう、そんな傾向があるそう。そうすると、できることも少なくなってしまうため、その余白部分を広げることが大事と。そのためにも、自分のことをオープンにして、自分だけではなく、家族で共有する必要があると言います。

育児戦略の重要性
 今は情報過多の時代なので、情報を得ることはできるが、しっかりと軸がないと情報に流されてしまう。だから、家族で何を大事にしたいのか、ゆずれないこと、パートナーとどんな生き方をしたいのか、どんな子どもになってほしいかを知ってもらうことが大事。
 夫婦間に情報格差があると、話し合いにならなくなってしまう。今まで以上に情報とビジョンの共有が大事になってくるが、それを夫婦だけでやるのは難しいと言います。
 だから、これからは、家族を中心に家族以外(親戚や友人、職場、地域、コミュニティ)など我が家らしいサポーターをつくることが重要。それは親にとってもですが、子どもにとっても重要で、子どもがモヤモヤしたときに親以外に相談できる人が周りにいるかいないかはその後の人生にも大きく影響するとのことでした。

ワーママはあったかドライなコミュニティ
 近所のママ友でもなく、子育てしながらも仲間と励まし合いながら目標に向かっていくことで、日々の大変なことを乗り越えられるのがワーママネットワーク。自分のため、自分の子どもや家族のために、ワーママのコミュニティを作ることが大事と言います。

自分たち自身が笑顔でいられるようにどうしたらいいかを考える。
 林田さんのお子さんが中学生のとき、お子さんからもらった手紙にはこんなことが書かれていたそうです。「高校生になったら、お母さんみたいに好きなことをいっぱいやりたいと思う」と。この手紙はとても嬉しかったそうです。
 もっともっとママたちは、欲張りに楽しむことに対して、罪悪感を持たなくていいと思う。自分たち自身が笑顔でいられるようにどうしたらいいかを考えていいのでは。

 林田さんはそんな言葉で講演を締めくくられました。会場にいた参加者の皆さんは思い思いにメモを取りながら、深く頷くことが多々。林田さんの温かいエールに皆勇気づけられたことでしょう。

 今回の林田さんのご講演を自身のことに置き換えてみると、やはり夫婦間での情報とビジョンの共有が少ない。私自身、自己完結していることが多々あるなと反省しました。情報やビジョンは共有していないのに、「なんで私ばっかり」と夫にあたってしまうことも多々・・・。旦那さん、ごめんなさい、と思いました(笑)。
 
 そして、今回の講演で大きく考えるきっかけになった言葉は、「LIFEを充実させるためにいかに働くか」です。どんな人生、子育て、夫婦の在り方を実現したいかで、働き方も考える、この発想は私自身とても考えさせられました。そのためにも、自分一人で考えるのではなく、夫ともっとシェアしていかなければと。

 これからの人生100年時代、自分が何を実現していきたいか、パートナーとどう生きていきたいか、子どもたちにどんな大人になってほしいか、これをもっともっと具体的に考える。そしてそれらを実現するために何が必要か、お金、仕事、コミュニティと夫婦で戦略を立てることが必要だと痛感しました。

 今回、林田さんの講演を聞いて「大丈夫だよ、自分を信じて突き進んで」、そんなエールをたくさんいただいたような気がします。またこれから頑張れそうです。林田さん、Wignalの皆さん、貴重な機会を本当にありがとうございました。




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