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感覚を思い出す

すごく素直だよねって
言われて
わたしはすごく素直なのかって思った。

自分の自己認識が結構ずれている。
でも本当の本当はわかってるしわかってた。

初めての場所や
はじめましての人だらけの場所
自分のやったことのないもの
そんなものに対して
軽々ととか自信満々にとかなんて
全然出来なくて内心ドキドキしてて
攻略本の何ページ目かを探して
いつも必死に平静を装ってた。

そんなときには
子供のように様子を伺うことしかできないし
自分が変な風に見えていないか考えたりしていた。
ちゃんとその場に馴染んでるように見えるかなとか
考えてはみるけど無理なものは無理で
だいたい浮いて存在してる気持ちがしたし、実際そうだったと思う。
浮いてる自分が情けないような気がして恥ずかしかった。
浮かないように気の利いたことを話すこともしたくないし、
そもそも上部だけの言葉を言うことが無理だった。


週末に久しぶり(中学生ぶり)に
プールでちゃんと泳いでみるチャレンジをした。

クロールは息つぎが上手く出来なくて学生以来ほとんどやったことがない。平泳ぎならたまにやる。海外旅行に行った時のホテルのプールとか、ゆるく5メートルくらい泳ぐ程度。

水泳は水の中から水上に上がったタイミングで空気を吸う。
水に潜ったら前に進むように手や足を動かす。
陸上では難なくできることが
水中になると必死でソレをやらなければ苦しくなる。
息が吸えないことは恐怖だった。
その恐怖からクロールはやらないでいた。

それなのになんとなく、急に飛び込んできた
スイムレッスン会に参加してみたくなった。

教えてくれる先生は海獣(アザラシとかトド)のように
胴が太くてゆったりとした動きでゆったりと泳いでいた。
それを見ているとこっちもゆったりした気持ちになって
そんな風に泳いでみたいという気持ちが出てくる。

ゆったりと優雅に気持ちよさそうに泳ぐ。
水の中だけど自分の慣れている世界のように
ゆっくりとゆったりと泳ぐ。
そんなのがいいなぁって思った。

先生に教えてもらったのは
水上で吸ったら、水中でしっかり吐くこと。
その時ゆっくり動くこと。
動きが速くなると呼吸も速くなってしまって
しっかり吐くことができないから。

そうか、と思って泳ぐ。
泳いでるうちにだんだん速くなる動き。
そうするとだんだん呼吸がしっかりできなくなる。
ゆっくり、ゆっくり
手の動きも教えてもらったので
思い出しながらやっていく。

手で水を横に押す。足と手が伸びたら少しの間、動きを止めておく。
ずっと動かさないで伸びて止めておく時間が必要なのか、と思う。
確かに先生はずっと動いてはない。
そんな一つ一つを分解しては繰り返し、忘れては思い出し
泳いで行った。

久しぶりのプールで、しかも初めての50メートルプールで
なんとか平泳ぎを泳ぎ切ることができた。

その後も背泳ぎ、クロールと教えてもらって泳ぐ。
体力の問題もあって苦手なクロールはあんまり泳げなかったけど
この先に泳げるようになれる気がした。

動きと呼吸と休む時間とその繰り返しの中でペースを整えていく。

息継ぎを恐怖と思うくらいだったけど
単純な繰り返しを一つ一つやればいいんだと思ったら
恐怖を乗り越えられそうな気がした。

こういった極端なこと(水泳)ではなくても
日常の生活だって一つ一つやっていかないと破綻する。
自分では出来ているつもりだったとしても
本当は出来ていない。
ここでは意識しないでも息が吸えるから
気づいてないだけで溺れかけているのかもしれない。
そのくらい不器用なんだから
泳いでる時みたいに向き合っていかないといけないと気づいた。


QUANTAの年間リトリートで、MOTOKOさんから言われた言葉を思い出す。

「中身は小学2年生の男子だから。自分の好きなことだけやってキャッキャしてる。全体像見ながらできない。残念なくらい不器用。興味あることしか話せない。興味あることを話せる人しか友達になれない。」

小2男子かぁって思うとあきらめがついてくる。
初めての場所でドキドキするのも、大人っぽい振る舞いもおしゃべりも出来ないし、上部だけのお付き合いみたいな会話も無理。
誰彼ともなく繋がることだって無理。
自分の興味あることを話せる人だったら大丈夫。
お友達はそこで作ればいい。
それ以外無理なんだったらそういうことでいい。
私はそういう人でいいよ。
ちゃんと出来なくていいよ。

息が吸いやすくなる。
陸上で溺れかけてたけど息が吸える。

私はどこに居たってゆったりとゆっくりと泳いでいきたいんだ。




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