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ローカル折本を作る使命

新作 ローカル折本が出来ました
「大樹の生い立ち。始まりは生花苗 ‐オイカマナイ-」

ローカル折本とは?

十勝19市町村の折本発行を目標に始めた内山企画会社 独自の商品。
現代を生きる私たちが忘れかけている地元の功労者や、
町史などに眠る文献を掘り起こし、
イラストで見やすく紹介し、まとめたもの。
現在は「十勝川温泉-譚-」「士幌の三羽鴉」の2作がすでに販売開始している。

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その昔この辺り一帯は葦の生い茂る湿地だった。ところどころに小さな沼があって冬もその一部は凍らず、鳥や獣の憩いの場となりそしてアイヌは「薬の沼」と云っていた。
一部 100円(税込)
〇十勝川温泉「観月苑」 
〇真鍋庭園 
〇芽室 珠玖ライオン堂 にて販売中

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「士幌の三羽鴉」町の人々からそう呼ばれていた3人の功績と士幌の発展を描く。
一部150円(税込)
〇道の駅「ピア21しほろ」 
〇真鍋庭園
〇鈴木書店 
〇芽室 珠玖ライオン堂 にて販売中

そもそも折本(おりほん)とは何か?と言う人も多数。
先日も十勝毎日新聞の記者さんも「おりぼんってなんですか?」と言っていましたし(笑 あえて訂正しなかったw)

これはとても画期的な本の形。
初めて見たのは中学生の子供たちが1枚の紙に情報を書き、作り遊んでいました。
切れ目を入れ折ると、本の形になるのです。
これは面白い!!と社内で共有し、現在の商品が誕生しました。

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これを折ると「折本」の誕生

しかし、そもそも1枚の紙 ということもあり、
「こんなの買う人いるの?」
と言われることも多々あります。
また地元の人たちの方が自分たちの町の歴史の価値を分からず
「こんなもの」
と思う方が少なくないという印象です。

手ごたえを感じたのは 札幌で毎年開催される「文学フリマ」という
自作の本を売り買いするイベントへ出たことです。
(来場者1000人にもなる大きなイベントです。)

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こちらで多くの方に手に取っていただきました。
「これを読んでいつか十勝川温泉に行くんだ」
「モール温泉が北海道遺産ってすごいですね」
こんな言葉、地元十勝では聞くことがありません。

地元の文化はもっと発信するべき
一度目に強く感じたきっかけでした。

そして、2作目を出した時
これは使命だ と感じることが起こりました。

「士幌の三羽鴉」出版記念イベントを行った時のことです。

2019.12.11勝毎

「今を生きる 私たちの描く農村ユートピア」と題して
出版記念イベントを 道の駅ピア21しほろで行いました。

秋間勇、太田寛一、飯島房芳 3氏の関係や、エピソードなど
3氏に関わる士幌の方々に写真や貴重な資料をお借りして臨みました。

いちばん最後にこの資料を紹介したい、と決めていたものがありました。

飯島氏が亡くなったときに、太田氏が詠んだ弔辞です。

内容は、志を共にした仲間の死を悲しみ、安らかに、というもので

最後に日付を読みました

「12月8日」

会場がざわッとなりました。

イベントを行ったのと
太田氏が弔辞を詠んだ日が同じ

12月8日だったのです。

特に何も考えず日程を決め、
この資料に出会ったのも本当に偶然の重なりで
この資料を読もうと決めたのも、
たまたま目に留まった出来事で

偶然の重なりが、意思を持って進んでいたかのように感じられた出来事でした。

この活動には意味がある。

その一件以来、
使命感みたいなものを持ち、
町の歴史や人物と折本を作り臨むことにしています。

当時の方たちも
これからの町の未来をきっと応援してくれると思います。

ローカル折本がそのきっかけづくりとなりますよう。
地元の方や、訪れた方が
ローカル折本を
さまざまなシーンで活用していただけますよう。


今日もありがとうございます。

またお話ししましょう。

十勝で暮らしている日々を 時には嬉しく、時には楽しく、時には寂しく、綴ります。