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フリーランスのための役立つ税金の知識

フリーランスになりたい!

とはいえどんな書類を出したりするのかわからないかもしれません。

実際、開業届をプリントして郵送するだけで誰でも個人事業主になれますし最初は出さずにお金をもらってもペナルティはありません。

そしてフリーになってお金を貰えるようになったら確定申告というものが待っています。

そこで今回はフリーにとって役立ちそうな確定申告とか税金の知識とかを書いてみたいと思うので参考にしてみてください。

尚、詳しい内容は自分で調べたり税理士だったり税務署に電話で確認してみてください。

白と青と会社の違い

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確定申告をする際に白色申告にするか青色申告にするか、また法人化して会社にするのか考えるかもしれません。

難易度で言えば白→青→法なのですがそれぞれ違いを見ていきます。

白色申告は記帳が簡単で、売り上げと経費だけ記帳するだけで済みます。メルカリで売ったら売上金額を書いて、材料費を経費のところに書けばOK。その代わり赤字繰越ができなかったり税務署から信用がなかったり家族に給料を払うのに条件があったりします。

青色申告は記帳は複式簿記での提出が必要だったり簿記の知識が必要ですが、その分控除が受けられたりします。赤字繰越ができたり家族に給与を支払えますが、その分税務の目は厳しく不正があれば青色申告取り消しになります。

これらは個人事業で書類を郵送したりすれば誰でも作れます。

会社の場合は実態としては個人事業とあまり変わらず、会社を登記すれば会社と言うことができます。なので小さなフリーランスに見えても登記してれば会社の社長と言うことができます。

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個人事業の場合は利益がそのまま所得として課税対象になりますが、会社の場合は会社の利益から役員報酬を差し引いた金額(法人所得)が課税対象になります。

つまり経営者は15%スタートの法人税など会社としての税金に加えて会社から貰う個人の所得税に対する税金も支払うことになります。簿記が複雑になるので税理士などに年間数十万円で頼んで記帳することが多いです。

一方で会社は社会的な信用があったり、経費として認められる範囲が広かったりします。

個人事業から会社化した場合は4年間消費税を払わなくても良いとされるため、まずは個人事業ではじめつつ売り上げが1000万円前後になった場合や家族を役員にして所得を分散して税金が安くなる場合に法人化するのがいいかもしれません。

税金を減らす二つの方法

売り上げ - 経費 = 利益

なので税金を減らすためには「売り上げを低くする」か「経費を上げる」かのどちらかになります。

そうした場合、売り上げを低く見せようとすると脱税になったり事業が傾くことになるため、経費を積み上げることが節税の主な手段になります。

とはいえ経費を積み上げれば利益として自分の手元に残るお金が少なくなってしまいます。

そこでこれから所得から差し引ける経費や控除などについて色々と書いていきます。

生活費を経費で落とす

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まず支払う金額の多くを占める家賃ですが、仕事で使っているスペースに応じて経費にすることができます。6畳のアパートで仕事をしておりその半分くらいのスペースを使っているとしたら家賃を按分して50%は経費として計上できます。

同様に光熱費やガソリンなども仕事で使うのであればそのパーセンテージに応じて経費として計上することができるわけです。

また家族がいる場合、例えば妻に生活費を渡したとしてそれを給与という形にすることで専従者控除として白色なら年間86万円、青色なら上限なく経費として控除できたりもします。

つまり実家にいる場合でも「おかん、今月の食費だよ〜」ってお金を渡せばそれは経費として控除されることもできます。

買い物を経費で落とす

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個人事業主やフリーランサーの場合は接待交際費をとして食事代も経費にできたりします。つまり、仲の良い友人がフリーランスで仕事に関わる場合は打ち合わせと称して外食して経費にすることもできるわけです。

しかし接待交際費に関して税務署の目は厳しいそうなのでしっかり相手や日時、人数などの記録は残しておいた方がいいでしょう。

また仕事用に備品を購入した場合、10万円未満のものならその年の経費として計上できますがそれ以上になると基本的に減価償却ということで耐用年数で割った金額分を納めることになります。

青色申告の場合は少額減価償却資産の特例ということで30万円未満のものであれば上限300万円でその年に計上することができます(令和3年時)。つまり、その年に急に儲けが出た場合は25万円のパソコンを10台買うと250万円を経費にすることができたりします。

また旅費交通費を使うことで旅行に行った際の費用を計上できることがあります。ほとんど仕事と関係ない場合は別ですが、現地での打ち合わせや取材や視察をする場合などはその旅行費用を経費にできたりします。

ここまでは経費を積み上げる方法でしたが続いては控除について見ていきましょう。

オイシイ控除

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売り上げ - 経費 = 利益

と書きましたがその利益からさらに控除額が差し引かれた金額に税金がかかります。つまり使える控除額を上げることで節税できるようになります。

例えば「複数のバイトをやっている」「サラリーマンで副業をしている」などの場合、源泉徴収として税引後の給料が振り込まれますが自分で確定申告をすると実は控除されてお金が還付されて戻ってきたりします。

まず基礎控除は所得が2500万円を超えなければ誰でも受けられる控除です。

その他に家族がいる場合は配偶者控除扶養控除も受けることができるため調べてみるといいかもしれません。

他にも医者によく行く場合などは医療費控除を受けられたり危険の伴う仕事であれば保険料控除も各種あったり、障害者控除勤労学生控除、シングルマザーの寡婦控除などもあるので受けられる人は考慮してみるといいでしょう。

自然災害や盗難にあった場合などは雑損控除なども使えます。

ちなみに医療費控除ですがパッケージに「医薬品」と書かれているものであれば栄養ドリンクや国家資格を持つ人のマッサージ代、ED治療や禁煙治療も対象になったりします。

そして誰もが受けられるオイシイ控除があるので使わない手はないでしょう。

社会保険料控除ではほとんどの国民が支払っている国民健康保険国民年金などの社会保険料を全額所得控除することができます。経費とは違い年金はいずれ自分の元へ戻ってくると考えると実はお得な控除だったりします。

例えば儲かった年に年金を前納したり、未払い分を後納するとその年に支払った社会保険料ということで控除に入れることができます。

加えて国民年金だけでは十分でないと思った場合、国民年金基金も社会保険料控除として掛金を全額、所得額から差し引くことができます。デメリットは定年後にしか受け取れないことと、物価が上がっても受け取れる金額は変わらないことです。

とはいえ所得から差し引けてお金を残せる仕組みが年金なので活用しておくといいかも知れません。

収入に波があるフリーランスが使える裏技

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公務員など安定している職業とは違い、儲かる年もあれば儲からない年もあるフリーランスだからこそ活用できる仕組みがいくつかあります。

まず経営セーフティー共済という連鎖倒産を防止するために作られた共済を使うと掛金を全額経費に計上することができます。これは不測の事態のために月に5000円〜20万円ほどお金を積み立てるものですが、仮に年末に「今年は売り上げが多いな」と思ったらこの共済に1年分前払いで240万円入れておくと240万円を経費として計上できます。

積み立てたお金は40ヶ月以降には全額返還してもらえるのですが、返還してもらった金額は利益として計上しなければならないので4年間の間に経費を増やしたりと色々と節税策を施すこともできるでしょう。

さらに変動所得の特例という売上の変動が激しいクリエイターなどの業界で使える制度もあります。これは間近3年の平均所得を上回った収入があった場合、5年で振り分けて税率を決めることができるというものです。

つまり、過去2年は平均200万円の所得しかなかったのに今年は700万円の所得があった場合、平均より500万円高いため5年で振り分けて年間100万円増えたことにできます。つまり5年間の平均所得を200万円+100万円で300万円にして税率を下げることができるわけです。すると700万円だと23%の所得税のところ10%の所得税になるのでかなりの違いです。

これは増加が多い人ほどメリットが大きくなります。売り上げなどが高くなりそうな時は税務署などに聞いてみるといいでしょう。

まとめ

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e-taxで申請しないと控除が受けられない」ということで昨年、筆者はHPから書類を提出したのですが一部送れておらず結果的にかなりの税金を払うことになりました。(送信できたか確認メールとか欲しかったんですけどね汗)

その税金があれば買おうか悩んでいるハイスピードカメラが2台も買えました。もっと早く税金の知識を学んでいれば、、、という感じでしょう。

基本的に税務署はこちらの得になることは教えてくれませんが、お金を取れそうな時には詰めてくるので色々と知っておいて損はないでしょう。

また少額減価償却や年金などは変更などもあるためそれぞれ調べたり税理士に聞いたり税務署に電話して聞いてみるといいかも知れません。

いつも応援ありがとうございます! すごく嬉しいのでお気軽にリアクションしていただければと思いますm(_ _)m