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みんなのミカタ。から送る!!!しっかりコラム【犬のワクチン ~その1~】


はじめに

こんにちは!みんなのミカタ。です!

今まで10記事は、獣医師の展望などについて自由に記事を書いてきましたが、
やっとこさ10記事達成✨ということで、
これからは、少し趣向を変えたものも盛り込んでいこうと思います。

みんなのミカタ。のtwitterページで、
140字で(or 何ツイートか分で)

【さくっとコラム】

というものを書いていました。

獣医師が教えるちょっとした豆知識

といえばわかりやすいでしょうか?
かゆいところに手が届く、知っていて
損はない情報をプチコラムとして発信していました。

…が!字数制限があると
十分には正直書けません(笑)

せっかくなので!書きたいことが
自由に書けるnoteに拡張版をどんどん
投稿しようと思います。

これからは、

さくっとコラ
→ しっかりコラム
→ がっつりコラム

の3つで発信したいと思います。

さくっとコラムは今までどおりのプチ情報、

しっかりコラムは、無料で読める、
獣医師発信の情報としてご活用ください。
1つのテーマを何回かに分けて、
シリーズものとして投稿します。

がっつりコラムは、
しっかりコラムでシリーズ化したものを
+αの情報を踏まえて読みやすくまとめて
載せていきます。有料noteにはなりますが、
それだけの価値はあると思います!

「この情報に関して、あっちのサイトや
こっちのサイトを転々としないとわからない」

「どれが正しい情報かわからない」

…これを!がっつりコラムで解消します!!

さあ、今回は期待の第1弾シリーズ
【犬のワクチンについて】です!

いってみよう!


ワクチンを打つ意味

いきなりですが、皆さんは予防接種の意味や
目的をきちんと理解していますか?

現状、トリミング、ドッグランやペットホテル
のように、複数の動物が集まる施設を
利用する場合は、予防接種をしていないと
断られるので接種している
…という人も多いと思います。

予防接種は、犬を感染症から守るだけでなく、
犬から犬への感染や、犬から人に感染する
「人獣共通感染症」を防止する役割もあります。
個々のペットへのワクチンの接種は
その動物自身を守るためだけではなく、
その地域内での感染症の流行を抑える
ためにも大切なんですね!

もちろん、飼い主が入院することに
なってしまった…など、急な都合で
愛犬を預ける場合もあり得るし、
愛犬自身が病気で入院になってしまった
場合もワクチンの接種の有無で対応を
変えざるを得ません。もしもの時の
ためにも、きちんと接種していきましょう。

どこかの施設を利用する時は、ワクチン接種証明書の携帯も忘れずに!

犬の予防接種の種類

わんちゃんが打つべきワクチンは大きく分けて2種類あります。


① 狂犬病ワクチン
② 混合ワクチン

① 狂犬病ワクチン
これは、法律で接種が義務付けられている
ワクチンです。
日本は清浄国(狂犬病の発生がない)ですが、
周辺国を含め世界のほとんどの地域では
まだ発生が確認されています。
つまり、狂犬病ウイルスが国内に侵入する
脅威に常に晒されているのです。

よって、発生の拡大とまん延の防止のために
接種が必要となります。

狂犬病については、個別でnoteを
作成するので、そちらを見てくださいね!

② 混合ワクチン
これは、犬にとって致死率の高い
いくつかのウイルス感染症に対して
免疫力をつけて、感染しても軽症で済む
ようにするためのものです。

空気中に病原体が存在している以上、
よほどのことがなければ接種が推奨されます。
…が、義務ではありません。

対象としているウイルスの数に応じて、
「〇種混合ワクチン」というように
種類分けがされていて、その中で
皆さんに選んでもらっています!


混合ワクチンの種類

混合ワクチンには、

コアワクチンとノンコアワクチン

の2種類があります。

コアワクチン
…危険かつ死ぬリスクもある病気に対する
ワクチン。接種が強く推奨される。
狂犬病もコアワクチンに入る。

ノンコアワクチン
…感染リスクのある病気に対するワクチン。
地域の流行や行動範囲・飼育環境などに
応じて接種していくもの。


ワクチンで予防できる伝染病はこの11種です。

~コアワクチン~
ジステンパーウイルス感染症
アデノウイルスⅠ型感染症(犬伝染性肝炎)
アデノウイルスⅡ型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)
パルボウイルス感染症

~ノンコアワクチン~
パラインフルエンザ感染症(ここまでが5種)
コロナウイルス感染症(ここまでが6種)
レプトスピラ感染症(ここまでが7種以上)

この中で、一般的に扱われるのが多いのが、
5種混合ワクチン / 6種混合ワクチンです。
(この中には、コアワクチンも
ノンコアワクチンも含まれています。)

他、行動範囲が広くなる子に対して
接種するのがレプトスピラワクチン
も入った、7種以上のワクチンです。

レプトスピラ症に複数の型があるのですが、
そのうち何種類まで含まれているかで、
数が変わっていきます。

※ちなみに、3種混合ワクチンに含まれる
ものは「ケンネルコフ」という、
ワクチンプログラムが終了していない犬が
特にかかりやすい風邪の原因菌が
含まれています。

これらに対しては、ペットショップなどで、
経鼻ワクチンとして投与することがあります。

※犬や猫に感染する犬コロナウイルス、
猫コロナウイルスは犬猫特有のもので、
ヒトの間で感染し被害が広がっている
2019 n-CoV 新型コロナウイルスとは
異なるウイルスです

うちの子はどのワクチンを打つべきなの?

犬が他の動物とどの程度接触する
リスクがあるか?によって、
ノンコアワクチンの必要性を判断します。

トリミングサロン、他の犬が集まる場所、
樹木の多いダニの生息地域など

を訪れる犬は、そのような場所を頻繁に
訪れない犬よりも、特定の感染症に対する
リスクが高まります。

具体的には、

山や川、田舎、ドッグランなど、
自然の多いところやアウトドアに積極的に
出掛ける子や、近くの散歩コースに
大きな公園があって草むらにどんどん
入ってしまうような子
は、

ノンコアワクチンまで接種しています。

判断が難しい時は、
翌年以降種類を変更することもできるので、
最低でも直近の1年でどこまで行動範囲を
広げるか?
で考えましょう。

アレルギーのリスクもあるので、
むやみやたらに種類を増やしておけば安心!
という話ではありません!!

何がBESTかわからなければ、
獣医師と相談して決めていただけたら
と思います。


~今日はここまで!~


Next Schedule

★狂犬病について

★ワクチンプログラムについて

★ワクチン接種時の注意点

★追加ワクチンについて
~ブースター接種と抗体検査~


以上のまとめを

がっつりコラム」でもっと細かくご紹介♬

乞うご期待!それでは♡

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