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目に見える報酬、目に見えない報酬

 

私たちは、目に見えるもので評価しがちだ。
給与の多さや収入、地位。それは客観的にも分かりやすい。

しかし仕事の報酬には、大切な目に見えない報酬が3つある。

 

能力、仕事、成長だ。

 

仕事を通じて、腕を磨き、その道のプロフェッショナルとなる。

プロフェッショナルとなることで、良い"仕事"を残すことができる(研究の成果や職場での良き人間関係)

何より、その仕事を経験することでしか得られない自分自身の成長がある。

 

これらの3つは仕事を真剣に積み上げることでしか作り上げることはできない。

適当に働いてもお金がもらえるからとルーチンワークをしているだけでは決して得られない報酬だ。

 

 

これらの目に見えない報酬は長期的にはスペシャリストやエキスパートとして収入アップや昇進、ヘッドハンドなどにつながるキャリアアップとなる。

 

目に見えないものをしっかりと地道に積み上げることで目に見える対価を手にする。

だから地道だけど実力をつけるように頑張ろう、というのが、写真に上げた本を読んだざっくりとした感想。

これは納得がいくし、専門職としての本来あるべき形だと思う。

 

しかし最近の人たちは、

目に見える報酬を求めすぎている、ようにも思う。

 

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私はこのセミナーに出て、月○○万円稼げるようになりました!

的な。地道な努力をめんどくさがり、なおかつ成長のための自己投資もせず、なのに給料はもっと欲しいと。

 

そんなあなたに新規開設の病院や人手不足の職場は、中途スタッフが欲しいために給料が今の所よりも良く、主任になれるからという誘惑をしてくるかもしれない。

しかしそんな時にこそ、自分を見つめ直して欲しい。

 

 

今より給料が上がるほど、自分は何をしてきたのか?

他のスタッフより突出した何かを持っているのか?

 

と。

 

もちろんお金はあった方が無いよりは良いし、なんか役職がつくと自分のレベルが上がったようにも感じる。

 

 

しかし、騙されてはいけない。

 

それは幻だ。

 

 

だって、自分自身は何も変わっていないんだもの。

 

もし自身の能力や仕事で形にしてきたことがなく、成長した実感がないのであれば、まずはそっちをどうにかすべきだろうと思う。

 

それは中古の軽自動車を少しでも高く買ってくれる所を探しているのと同じではないのか。

 

 

そのままあなたは軽自動車のままで年数が経てば、組織は無駄に経費(年齢給的な給料)がかかる。

いずれは同じ軽でも新しい車(新人)の方が経費(給料)は少なくて済む。

 

あっという間にあなたはお払い箱だ。

 

 

もしあなたが目に見えない報酬である能力と実績を積み上げればあなたは軽自動車ではなくもうレクサスとして扱われることになる。

 

皆が憧れ、そして辞めて欲しくはないと組織からも十分な給料や待遇を与えられるかもしれないし、他の組織からもお声がかかるかもしれない。

 

 

自分の成長なくして、お金や待遇を上げようとするのに非常に違和感がある。

 

そしてその成長も非常に時間がかかる。

すぐに目に見える収入や待遇にはつながらないことがほとんどだし、何より地道に継続して初めて成長できる。

 

 

目に見えない報酬、

自分自身が成長し、患者さんの笑顔が増えることそのものに喜びを感じ、もっと良くできないかとさらに成長のために努力をする。

それを上司や周囲の人が認め、あなたを求めてくれること。

そういったことそのものに喜びを感じられるようになれたら素晴らしいと思う。

 

 

もちろんボランティアではないので、収益を上げることを意識することは大事です。

 

実力 = 収入 ではないことを多く経験する。

ほぼ年功序列のような制度が生き残っているような職場では、明らかに机に座って居眠りをしているのに、自分の倍近い給料をもらっている管理職もいたりする。

 

先の未来で収入を少しでも上げたいなら、それに見合ったあなたの能力を上げることは大切だと思う。

 

時折お小遣いがなくなりそうになると、目に見えるものに目が奪われてしまう私への自戒を込めて。