三河屋幾朗の回答

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リクエストにお応えします。スリだけでなく盗難も含めてお答えします。

・カバンはファスナーが付いたものを使う
・上が開いていて蓋が無いカバンは使わない
・ファスナーには安全ピンで直ぐには開けられないようにする
・出来ればファスナーにダイアル鍵か南京錠をつける
・カッターですぐ切られるような薄い生地のものは使わない
・荷物は前に抱える
・カバンはたすき掛けにする
・パンツスタイルならポケットを使わない
・子供だと油断しない
・現金を持たない
・パスポートは身体から絶対に離さない

私はベルギーに住んでいましたが、ブリュッセル中央駅でチビッ子ギャングがありました。子供たちがワーッと走って群がってきて手当たり次第に持ち物に手を突っ込み逃げ去るという手口です。日本の女性が被害にあいました。

また電車やバスでも注意が必要です。肩に液体がかかったので、そちらを振り向いている間に反対側のバッグが消えていたとか、一人が声を掛けて注意を引いているうちにもう一人が後ろから持ち物を持ち去るとか、人間心理を巧みに使ったトリックを仕掛けてきます。欧州在住１０年以上の者も引っ掛かります。

彼らはプロなので、素人の私たちは余程注意していないとヤラれます。空港に降り立った時から意識上で３６０度警戒レーダーを張り巡らして「スキ」を見せないのがコツです。プロにはスキのある人はすぐ分かります。そして見ている前でヤラれます。

ヨーロッパ人は小さい頃から常識的にそのようなことが起きることを知っていますから、めったなことでは引っ掛かりませんし、相手も引っ掛かりやすい新参者を狙うので、東洋人はカモです。買い物袋を持っていれば「蛍光色」を放っているのと同じだと思ってください。

警戒はするに越したことはありませんし、何もなければ儲けものです。日本では何も起きないのが普通ですが、欧州では何かが起きるのが普通だと思ってください。

そしてそのトラブルを「楽しむ」程の余裕をもって旅してください。常にプランBを心に持っていれば、何が起こっても大丈夫です。とにかくパスポートさえ身体から離さなければ。宿の風呂場以外では常に身につけましょう。それだけで難があった場合でも最小限の被害で済みます。

常に持ち物全部持って行かれても大丈夫、と心の準備をしておいてください。裏道でホールドアップがあるかもしれません。財布は差し出しましょう。怪我をすると病院で多額の費用が掛かります。靴の中敷きの下に電車賃を入れておくのも一考です。ホテルに帰れればどうにかなります。

クレジットカードは複数枚が基本です。カードは盗まれても怖くないですから、市中に出かける時に予備のカードを置いていく荷物にひとつ入れておきましょう。トラブって帰ってきたときに即座に助かります。

旅慣れてると、トラブルが起こった瞬間にワクワクします。無事そのピンチから抜け出した時には話ネタとしてはどえらいものが得られますので、頭をフル回転して「脱出ゲーム」を楽しみます。

どうぞ、全く概念の異なる人たちの世界に行くのですから、初めてなら猛獣の檻に入っていくぐらいの警戒心で注意を怠らずに旅をお楽しみください。

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