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初のパニック障害を飼い慣らしてみる

既に中年ともなり、なんども精神の危機体験を経験済みで、自分は強い人間だと自負していました。しかし昨年の12月からパニック障害の症状である心臓のバクバクと呼吸の辛さを初体験してしまいました。

辛いもんですね。心臓が爆発するんじゃないかと思うくらいになって、眠ったらもう人生終わりみたいな気分になるので、一晩中寝られなくなりました。

「パニック障害を飼い慣らしてみる」というタイトルにしたのは、今の弱い状況をありのままに受け入れて、今まで持っていた科学的な医学の知識を、実例として自分が体験してみようという気持ちになったからです。

人間って面白いですね。細かいところは未だに解明されていないことが多いのですが、自分の心の活動(精神)も脳の細胞のニューロン間で起きているセロトニンやドーパミンなどの物質の絶妙な伝達によって維持されている。

パニック障害は発作が出たときは辛いです。たしかに脳に何らかの障害が起きたことは間違いないのですが、症例的に死ぬことは無いということになっています。私もこのアンコントローラブルな状況でも死にはしない。と高をくくりました。かつて友人がそういう状況になり、その時は私が必死で医学書をひもといたり友人の精神科医に聞いていました。

自分も大丈夫!(なはず)…ということでしばらくは我慢。

パニックを起こした原因を理解していることは大事なことです。私の場合、不安・心配がはっきりしていました。私の大事な友人と約束した時間に会えず、スマホからの情報も無し。だから何らかの危機に巻き込まれているかもしれないという不安が高じたためでした。(実際には確実な情報が分からず、自分の第六感の想像に過ぎなかったのですが、命に関わったらどうしようとパニックが起きてしまいました。小心者というより友人思いと思ってくださいね)

後で事実を聞いたら、私が思っていたように、かなり大変な状況だったらしいことが分かりました。虫が知らせたということでしょうか。友人と心が通じているのかと驚きました。

私のパニック障害を治すためには、第一に大元の原因であった、友人の元気が確認することがとても大事でした。幸いにして友人は、おおよそ元気を取り戻してくれたことが分かり、私の不安感の大きさは幾分緩和されました。

とは言え、いったんパニック発作が出たからには、直ぐに治るほど甘くは無く、回復には積極的なアプローチが必要だとのことでした。まずは、薬による対処です。(内科ですが)ホームドクターには正直にしゃべれるので、抗不安薬を処方してもらいました。

薬を怖がって頑張っていると、脳の細胞のシナプスの神経伝物質の代謝の狂いが恒常化してしまいますので、ここは頑張らないでクスリを飲みます。人間は精神は弱いものだと知っていた方がよいです。(ただし、副作用として眠気が強くなるのには参りましたが)

加えて、自分で見つけた精神回復法。第一に呼吸法。大きく深く息を吸い込んで、ゆっくりと吐く。自分の毒を吐き出してしまうような気持ちでゆっくりと全部吐き出します。昔、座禅を組んでいたことがあって、それを思い出します。実践すると不安もずいぶんと和らぎます。

第二に、身体を少しでも(気分がいくら重くても)動かして血流を高め、代謝を促すこと。だから私は本日も雪が降っていたし心臓がちょっとバクバクしていたのですが神奈川の大山に登り、山頂の神社で願いを吐き出してきました。自分はこうして汗をかくことが代謝回復の証拠になるみたいです。

さて、そうして過ごした1ヶ月によって、80%の勝利と確信しています。自分のコントロールをほぼ取り戻しつつあります。「飼い慣らしてみる」という言い草は以上の通りです。

もちろん、不安の元であった友人の危機が今後も無くなることが最大の効果になるので、ここは他力本願。祈るしかありません。祈ると少なくとも自分の気が休まります。

人間は弱い! とありのままの自分を認めて、壊れたときは早めに科学と自分の意識を向け、「しばらくは、with パニック障害」の状況を素直に受け入れて、あと20%ほどで達成するはずの完全な回復を求めていこうと思います。


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