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夫婦で歩くブルゴーニュ歴史散歩5-02/バスを使ってジュヴレ・シャンベルタン歩き#02

https://www.youtube.com/watch?v=b87B7YDgEGM

昼食のあと、村へ出ようとしたらレセプションで「お部屋の用意ができてます」と言われた。いいね、ちゃんとしたホテルはこうした気遣いをきちんとしてくれる。
Rôtisserie du Chambertin - Hôtel & Restaurant(6 Rue du Chambertin, 21220 Gevrey-Chambertin)
https://www.rotisserie-chambertin.com/
18世紀の貴族の邸宅だがリノベーションは完全にできていて素晴らしかった。
荷物を置いてから村へ出た。先ほどの三叉路まで歩いて、今度は左に向かった。少し行くとロア広場という角になり、また三叉路になった。左を歩いた。
「来たことあるの?」
「ない。でも観光センターの場所は判ってるから、とりあえずそこへ行きたい」
「あ。いつものように先ず観光センターね」
50m歩くとT字路にぶつかった。横にピザ屋が有った。
Pizza vostra(6 Rue Richebourg, 21220 Gevrey-Chambertin)+33380404010
http://pizzavostra.fr/
対面にVival by CASINOが有った。フランスではよく見かける食料品チェーン店だ。
その先の縦T字路の右角に③Office de Tourisme de Gevrey-Chambertin(1 Rue Gaston Roupnel, 21220 Gevrey-Chambertin)が有った。歩いて10分くらい。
https://www.gevreynuitstourisme.com/?lang=en

小振りな案内所だが、ツアー類は充実しているようだ。
リストを見ていたらトリュフを訪ねるツアーがあった。
Maison Aux Mille Truffes(La Chaume, 21700 Marey-lès-Fussey)
https://www.maisonauxmilletruffes.fr/
期日限定だから、そんじゃ行こうは出来ない。
「不運も開催日に合わせて旅行を組めばよかったわね」嫁さんが言った。
「Comblanchienの方にあるトリュフ農家だな。ボーヌ村からの方が近いな。でも店舗はDIjonにあるようだな。⑤La Boutique de la Truffe by l'Or des Valois(5 Rue Chaudronnerie, 21000 Dijon)」
「でも、デジョンじゃトリュフ狩りには連れてもらえないでしょ」
「確かに・・パンフレットくらいはあるかも」
https://www.truffedebourgogne.fr/
https://www.facebook.com/laboutiquedelatruffe
コート ディジョネーズCôte Dijonnaiseを訪ねるたびとか‥色々興味深いものが有った。
「あら!ツールドブルゴーニュですって。一週間、自転車でブルゴーニュを自転車で走るんですって。すごいわね。・・えーと461.38km?!」
https://www.francevelotourisme.com/itineraire/le-tour-de-bourgogne-a-velo
いくつかパンフレットをもらって通りへ出た。前を走る道がD112右へ道なりに歩くと三叉路にぶつかる。
右を指したBRONCHON MARSANNAY LA COTEという看板と共に、その横に左側に、少し小さな矢印のついたChateauという看板が有るので、それに沿ってまっすぐ歩く。これがマリー通りである。通りは100mくらいでシャトー通りにぶつかる。それを右に曲がるとすぐに➅Château de Gevrey-Chambertin(Pl. du Château, 21220 Gevrey-Chambertin)が見えてくる。歩いて15分くらい。


「ジュヴレ・シャンベルタン城だ。クリュニー修道院の分院だ。外敵華やかりし頃だからな。修道院は高い外壁で囲まれていた。13世紀の頃に建設された。もちろん何度も破壊され、何度も再建されたが、いま残っているのは、跳ね橋、大きな四角い塔、および跳ね橋の隣の居住区だそうだ。
ここの僧院で作られるワインはナポレオンがお気に入りでね、ロシア遠征したときも、わざわざ持っていったとのことだ」
「ナポレオンって、いつも同じものを着て、同じものを食べて、何もかも決められたものしか使わなかった人なのよね。だから呑むワインねいつも同じ・・だったわけね」
「そうだ。彼は青年期に砲兵をしていた。駐屯してたのがジュヴレ・シャンベルタン付近だったらしい。そのときに憶えたワインが、彼が一生呑むワインになった‥という訳さ。まあ、人によってナポレオンはジュヴレ・シャンベルタンの惰性的なキャラクターを好んでいた・・と言う人もいるが」
「ジュヴレ・シャンベルタンは男性的なの?」
「男性的と言えば、ブルゴーニュは全て男性的だが・・だからブルゴーニュを褒める言葉は全て男性を褒める言葉だよ。華麗な・とか、豊潤な・とか、妖艶な・とは褒めない。そんな風に云われるブルゴーニュはオカマだ」
「あ、差別ね」
「ごめん、LGBTワインと呼ぶ」
「ばか」
「ジュヴレ・シャンベルタンを生み出す土壌は、ベースがラヴォーの渓谷から削り出た石灰質だが、これは多分に酸化鉄を含んだ粘性の土石灰質なんだ」
「あ。ガリアの鉄を生み出した・・」
「そう・・鉄分が多い。それで他と違うピノ・ノワールになるんだよ。これを男性的と表現する人もいる。それでナポレオンは殊更それを好んだというんだ」
「なるほどね」
「で・・土、舐めたんでしょ?」
「ん。ずいぶん前にな。 LES CAZETIERSの土をな。たしかに錆の味が仄かにした」
https://www.wine-searcher.com/regions-gevrey-chambertin+les+cazetiers
「で。男性的だったの?」
「いや・・でもLGBTっぽさは何も感じなかった」
「ばか」


無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました