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泥の中から美しい蓮の花が咲く

もう10年近く前の事。

どう言うきっかけだったか心理セラピストになる講座があると聞き、

全10回の連続講座を受講する事にした。

安くない受講料だし、その頃は私はまだ両親2人の介護に

忙殺されていた頃だったけど、

何だか受けなければならなような気持ちが強くて思い切って受講した。

その講座の講師をつとめる「カズ姐さん」こと

大鶴和枝さんは心理セラピストとしてかなり名の通った方。

興味本位でこれまで何度か地元仙台で心理のグループセッションや軽いセラピーなどを受けた事のある私は、その繋がりからカズ姐さんが全国レベルでもかなり実力があるセラピストだと言う事は知っていた。その名の通ったセラピストさんから直接学べる!と知るとなんだか居ても立っても居られなくなり、あまり後先も考えずに受講を申し込んでしまった。

元々私は、心理学関係の本を読むのが好きだった。

何に役に立つかも分からないし、ただの興味本位とも言えた。

そんな程度の興味だったが、この講座で得たものは

自分にとって小さくはなかったと思う。


講座は5ヶ月程に渡って、土日に2日間の講座、全10回ある。

まずはカズ姐さんの講義があり、その後グループやペアになって

セラピスト役、クライアント役でそれぞれ実践的に模擬セッションを行う。

模擬セッションはそれぞれサポート役の講師さんがついて

適切なアドバイスをしてくれる。

その時の講座を一緒に受講した人は全部で30人程度いたかと思う。

それは入門者コースだったから、その後上のコースに進んで

セッションをできるプロにまで進んだ人も結構いる。

私は(興味本位で受講しただけなので)結局入門コースの

その10回の講座だけでおしまいにしたけれど、

10回もある連続講座で学べた意味は小さくなかったと思う。

その講座で毎回カズ姐さんは受講生に向けて講義をするのだけど、

その中ですごく印象に残っている話がある。

それが「泥の中から美しい蓮の花が咲く」話だ。

カズ姐さんはある時、

何人かのグループで瞑想する会に参加したと言う。

目をつぶって深呼吸して心を落ち着けて……。

そうして瞑想していると、浮かんできたビジョンがあったそうだ。

それは、静かな山の中の水辺の光景。

最初は暗かったその沼は朝日に照らされて徐々に明るくなっていく。

朝の眩い太陽の光を浴びて水面が輝きだす中、

蕾だった蓮が次々と花を開いて行く。

心が奪われるような美しい光景。

神々しいような泣きたくなる様な感動的な光景だったそうだ。

最初はこのビジョンが何を意味するのか

カズ姐さんにも意味が分からなかった。

だけどそれがこれまで自分が教えた受講生が

泥の中のような大変な家庭環境の中から

苦しみながら成長してついには美しい花を咲かせる、成果を上げる

と言うことの象徴だった、と話してくれた。

泥の中のような家庭環境。

親からの暴力や暴言があったり子どもとして保護されなかったり。

親同士や兄弟でケンカや諍いが絶えず家庭と言う場が、

安心安全な場所ではなかったり。

親の離婚や再婚で安心出来る家庭環境を全く知らないまま育ったり。

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その話を聞いていた私たちはとても感動した。心を動かされた。

中にはその話を聞いて涙を流している人もいた。(私もです)

泥の中から咲く美しい蓮の花。

苦しい体験から這い上がり、そんな大変な状況から

花を咲かせられるようになった。

恵まれた環境から何の障害もなしに

伸び伸びと育った美しい花もある。

そんな花もキレイだけれど

汚い泥の中からけがれのない花を咲かせる。

その事実の尊さに私たちは心を打たれるのだ。


今でも時折、カズ姐さんの動画やアメブロを視聴させてもらう。

見るたびに新しい気づきが得られ、新鮮な気持ちになる。

人はいくつになっても学べる。年齢に関係なく成長できる。

新しい知識や知恵は人を大きく成長させる。

学ぶ喜びと成長する楽しさ。

人間の心のことを学ぶのって

これからますます重要になってくるのではないかと思う。




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