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『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

小五の娘が珍しくマンガではない本を読んでいる。家にある「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」だ。
娘は自分自身を内気で自分で陰キャ、という。友だちも少ないが、その娘にも親友がいる。親友は日本で生まれたが、お父さんはリバプール生まれのイギリス人でお母さんは日本人だ。
この本を読んで、共感するところがあり、よかったと言ったらしい。

著者は福岡の進学校に通ったが、周囲が医者や弁護士の子女ばかりで浮いていたという。通学定期代を捻出するためにスーパーでバイトしていたのを見つかり、担任に理由を言うと、今どきそんな高校生はおらんやろ!と言われてグレる。
そんな時、セックスピストルズを知り、バンドを組み、卒業後は何度も渡英を繰り返した。
うん、娘よ、僕もね、劣等生だった高校生の時、ピストルズを知って、世界のことを知りたいと読書を始めたんだ。まあ、ろくな大人にはなってないけどね。

ピストルズがデビューしてから40年以上が経った。彼らに触発されて様々なパンクバンドが出現した。そして今やパンクを聴いたこともないBTSジェネレーションの小学生が「ぼくはイエロー」を読む時代なのか、なんてパンクに夢中だった高校生の自分には想像すらつかない。
娘よ、読んだらまた感想を聞かせてくれ。
あ、この本のブックレビューを投稿したら新聞に掲載されたんだよ。そのお礼の図書カードで君が読みたいというマンガを買ったんだ。

パンクに夢中だった当時、高校生の僕が40年経って娘とつながっている、なんてね。
素晴らしいじゃないか。高校生の僕に教えてあげたいよ。


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