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qube都立大学ができるまで


去年が終わる少し前。
初めてプレスリリースを出しました。

「qube」都立大学
シェアハウス型の住居で、全14部屋の個室をコンセプトに合わせコーディネートした、家具付きの賃貸物件です。

コンセプト設計から入居管理まで一貫して運営しているのが特徴のこの物件は、シームレスな情報管理が可能なので初期費用0仲介手数料なし、家賃も相場の平均価格より2万円近く下げてご提供しています。

私はこのプロジェクトにプロジェクトマネージャー・ディレクターとしてジョインしました。今日はqube都立大学ができた背景と、そのコンセプトとコーディネートの裏側を公開します!


出会ってから1.5ヶ月後のリリース

qubeの運営は(株)Pictors&Companyが行なっています。
代表のふみやさんとは2018年11月に初めてお会いしました。

Twitterでは長いこと相互フォローだったのですが、一度もお会いしたことはなく、ふとしたツイートがきっかけでランチがてらお話することになりました。

もともと住空間に関心が高かった私と、すでに住宅・不動産領域で会社を経営しているふみやさんで、やりたいことや根本にある「誰かに届けたいもの」がすごく似ているな〜という第一印象。その場で、「都立大学にある自社運営第1段の物件のリリース」を一緒にやりましょう、ということになりました。

お話をいただいた時点で決まっていたことは以下3点。

・都立大学の一軒家の中に共用部分のある個室型住居。家具付き物件にしたい。
・ライフスタイルに合わせて自由に家を移動できるライフスタイル("暮らし"のパッケージ)を提案したいから、家を変えるコストを極限まで無くしたい。初期費用ゼロや煩雑な契約の簡略化を実現したい
・ポータルサイトなどには載せず、広告費をどれだけかけられるかという資本勝負から抜け出す物件にしたい

家具付きのシェアハウス。ポータルサイトには載せないので、集客は自社の発信でしかできません。
すでに物件の賃料は発生しているため、のんびりと企画を考えることもできません。お話をいただいてすぐ、コンセプトの設計にうつりました。


「住みたい」と思ってもらうコンセプト設計

シェアハウスは最近ものすごく物件数が増えてきていて、2018年時点で東京都区部だけで3,000件近いシェアハウス物件があります。

ただのシェアハウスとして公開するだけでは価格競争になる上、誰にも目に止めてもらえません。SNSで一気に拡散される、「自分ごと化」されるお部屋にしたいと思いコンセプト設計をはじめました。


◆ 個室での生活を楽しんでもらう

シェアハウス型物件ですが、住人が交流するリビングなどはありません。そのため、「シェアハウス」としてではなく「家具付き物件」を押し出していくことにしました。

5畳程度の小さな個室に毎日帰ってくるなら、そこでの生活がとっておきであってほしい。お仕事終わり、休日のこのお部屋での暮らしは「好きなもの」であふれていてほしい。
そんな想いを込めて、6人のペルソナをつくりました。大まかな6人の趣味嗜好を決め、細かな情報をタッグを組んでくれたインテリアコーディネーター、やきう女子仲間のあさみさんと設計しました。

女性
みお:メイクや雑誌を読む時間がお気に入り。コスメに囲まれたり、ベッドで転がる時間が大好き。
はるか:読書とコーヒーと紅茶が大好き。休日は本を積み上げて、一歩も動かず本を読みふける。
あさこ:朝日で目覚める朝活女子。アクティブでヨガやランニングなどが好き。
男性
たく:ランニングやジムに勤しむスポーツマン。お気に入りのジムシューズやトレーニングウェアを大事に飾る。
けんと:音楽をこよなく愛する。パケ買いしたレコードを流して優しい音楽で夜を過ごすのが好き
はるた:本が大好きで寝る間も惜しんで本を読む。本は大量に持っているけど、それ以外はミニマリスト。

この6人が過ごしている様子をPinterestでボードを作ったり、持っていそうなものをブレストしながら、家具や色味を決めていきました。


名前に詰め込んだ想いとこだわり

訴求イメージが決まったのでそのイメージを一言で伝えられる、物件名とコンセプトメッセージを決めました。

上述の通り、このお部屋で過ごす時間は好きなもので溢れていてほしいという気持ちと、小さなお部屋だけど、その中にたくさんのこだわりを詰め込みたい。この2つを軸に考えました。

小さい。コンパクト。でもその中はキラキラしたもので溢れている。ぎゅっと凝縮された空間。pocketやdotsなど、いろんな案がでましたが、語呂の良さや連想される雰囲気、検索のしやすさなどで「qube」と決めました。

そして、この物件のコンセプトメッセージを「とっておきの時間を過ごす部屋」と決め、まさに言葉通りのお部屋をつくる準備に取り掛かります。


ペルソナイメージの可視化

Pinterestを見ながら、「みおの部屋には絶対ドレッサーが必要」とか「はるたは寝る間も惜しんで本を読むから、睡眠より居心地重視。ソファーにしたい」などのこだわりをより強く思い描いていきました。


そうしてあさみさんがペルソナに合わせ
①予算 ②イメージ ③こだわり を踏まえ作ってくれたお部屋のイメージがこちら。

お部屋の内装ができない状態でプレスリリースを打たなければ、入居手続きが間に合わなかったこともあり、あさみさんにイラストまでお願いしたのですがこれがとても大好評で。たくさんシェアしていただけた理由の1つだと思います。

お部屋の内装の写真がない状態で入居を決めてくださった方もいて、「コンセプト」「機能」の2つに共感してくださった方がたくさんいらっしゃって、内装作業を頑張る励みになりました。


イメージ通りの空間をつくっていく

イラストやPinterestで集めたイメージに合わせて、あさみさんが家具を調達。すごい量の配達物に呆然としながら(笑)これから出来上がるお部屋に胸を高鳴らせていました。お手伝いしてくださった皆さん、本当にありがとうございました!

qube都立大学でのライフスタイルをよりはっきりと思い描いて欲しくて、アートのEC WebマガジンArt is?を運営している深町レミさんとブログDRESS CODEがおしゃれすぎる平岡雄太さんにモデルとカメラマンをお願いして、とってもステキな写真を撮ってもらいました。

上記イラストのイメージからできあがったお部屋を、めいっぱいの愛を込めてご紹介します。

Beauty

毎朝のメイク、スキンケアの時間を楽しんでもらえるように、シンプルながらも使い勝手の良いドレッサーを用意しました。陽の当たりやすい位置にドレッサーを置くことで、自然光でメイクしてもらえるはずです。

雑誌をベッドにゴロンと転がって読む時間も大切にして欲しくて、大きめのクッションとサイドライトを用意しました。白・ピンク・ゴールドで統一したBeautyはとっても爽やかな女性のお部屋です。


Book Cafe

私が個人的に一番住みたいお部屋です。ずーーーっと本が読めるように、ベッドの近くにブックシェルフをつけました。そして、こだわった「一人がけのソファ」を窓際に置いて、自然光で読書を楽しんでもらえる位置に置いています。このお部屋だけはバルミューダのケトルが置いてあって、おこもり推奨です。

カーテンを閉めて。電気を消して。ライトをつけると優しくて暖かい光がお部屋を包みます。夜はこの灯りで心をほぐしてほしいです。


Morning

朝活を楽しんでほしいお部屋。明るいポップさと、エスニックな落ち着いた雰囲気が合わさって、朝の陽気な雰囲気を作っています。
ヨガマットをセットにしているので、可能な限り家具を減らして、広い空間を残しています。

朝日で目覚められるように窓の近くにベッドをおきました。このお部屋で、優しい朝を迎えてほしいです。


※上記3種は女性限定フロアのお部屋となります。

Sports

スポーツが大好きなあなたへ。お気に入りのジムシューズやトレーニングウェアを飾りながら置いておける場所をご用意しました。スポーツするには睡眠が大事かなと思って、ちゃんとベッドをご用意しました。

このお部屋だけ、テレビを用意しています。スポーツ観戦したり、ベッドでトレーニングしながら情報を取り入れて欲しくて。汗をかいて帰ってきても大丈夫なように、シャワールームの近くのお部屋です。

Books

Book Cafeのお部屋と同様に、ソファーベッドから動かずに本を手に取れるようにすぐ近くにたくさん棚を置いてあります。柔らかな光のライトも用意したので目が疲れたらライトを灯して休憩してください。

寝る間も惜しんで本を読むんだろうなあって思ってソファーベッドにしました。本以外はミニマリストな雰囲気なのでワードローブは小さめです。


Music

疲れて帰ってきた日も、ゆっくり過ごしたい休日も、音楽とともに暮らす方へ、レコードプレーヤーを置いた部屋をご用意しました。防音のお部屋ではありませんが、少しでも気にせずに音を楽しんでもらえるようにできる限り端のお部屋にしています。

ジャケ買いしたレコード3枚がセットです。今まで触れたことのない人もこのお部屋に住んだことをきっかけに、レコードの柔らかな音にとりこになるかもしれません。

(レミさん、平岡さん、本当にありがとうございました!イメージにぴったりのお二人がこのお部屋で本当に暮らしているみたいで何回見ても感動が止まりません。)


ついに、入居開始

ついに1月27日にオープンし、最初の入居者の方へのお部屋の受け渡しが完了しました。

プレスリリースから1ヶ月もせずに約40名の方からお問い合わせをいただき、Book Cafe残り1室となりました。(2019年2月16日現在)
キャンセルが出たため、先着順でのご案内となります。公式サイトのお問い合わせから入居に関するお問い合わせは受け付けています。そのほかのお部屋は最短5月から入居が可能です。
(最新の空室状況はサイトから、もしくはお問い合わせにてご確認ください。)


そして、実はqube都立大学には1部屋、まっさらな空室をつくっています。様々なブランドさんやメディアさんとコラボして、その世界観を体験してもらう「コンセプトルーム」を一緒に作ることができたら、と構想しています。

詳細はこれから、いろんな方とお話しさせていただきつつ定めてはいきますが、個人的にずっと前からやりたかったこと。あらゆる妄想を頭の中で広げていきますので、「一緒にやろう」と言ってくださる方がいらっしゃったら、ぜひ私かqubeへお問い合わせください。

小松美貴 もしくは hello@qube.style へ。


実はまだあと少し、設営が残っているのですが!
内覧や入居で訪れてくださった方々が「ステキなお部屋ですね」と言ってくださることが本当に本当に嬉しくて。まだまだ頑張れそうです。

ただ。お客様サポートがなかなか私たちだけでは力不足なので、一緒にqube都立大学を「もっと住みやすく、住みたく」してくれる方をbosyuしています。

気になる方はbosyu経由でご連絡ください!
今は代表のふみやさん。プロジェクトマネージャーの私。インテリアコーディネーターのあさみさんの3人のメンバーです。


オープンしてまだまだこれからのqube都立大学。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。



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