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田舎でゲストハウス運営は成功するか?5つのポイントで検証してみた。【田舎起業】

こんにちは、カイダです。
環境のいい田舎に移り住んで自分らしく働きながら暮らしていきたい。

最近、こういった声を聞く機会が多くなってきましたよね。
先日、わたしはこんな内容のツイートをしてみました。

田舎で起業するって簡単じゃないですよ。
都会で上手くいった手法が必ずしも通用するわけではないから。
なので、田舎で始めて起業するなら『小資本』『無在庫』『高利益率』『ストック性』『成長産業』の5つのポイントを全部クリアできる事業がおすすめです。

田舎で始めて起業するなら、稼ぎやすいビジネスから始めるべきです。

田舎でゲストハウス運営は成功するか?
5つのポイントで検証してみた。

そもそもゲストハウスとは?

ゲストハウスとはアメニティサービスを提供しない素泊まり宿です。
※有料でアメニティや朝食サービスがついているゲストハウスもあります。

宿泊客同士が交流できるスペースが存在し、宿泊費が安く水廻り設備が共有で基本的に相部屋での宿泊スタイルを提供するお宿です。

ゲストハウス事業を5つのポイントで検証

5つのポイントは以下の通りです。

『小資本』『無在庫』『高利益率』『ストック性』『成長産業』

『小資本』=あまり初期投資をかけずに起業できるか?
『無在庫』=在庫がないor在庫が少ないビジネスであるか?
『高利益率』=利益率が高い商品やサービスであるか?
『ストック性』=生産した商品やサービスが継続した資産となるか?
『成長産業』=産業として伸びているか?伸びていくか?

これら5つのポイントに照らしあわせて検証していきます。
それぞれの評価は【○】良い できる ある【△】普通【✕】ない 難しい
上記の3段階評価で検証します。

小資本=△ ゲストハウスは初期投資がかかりやすい

ゲストハウスの初期投資の額は正直ピンキリです。

施設の規模にもよりますし、コンセプトや内装外装にどれだけこだわるかによっても変わってきます。

初期投資の相場としては300万円から500万円と言われており、
実際のモデル―ケースがこちらです。

ゲストハウスの床面積が100平米未満で賃貸の場合で想定。

リフォーム代:200万円
物件契約の初期費用:50万円
旅館業営業許可申請手数料:数万円
年間ランニングコスト:180万円
合計:420万円

ざくっと見積もっても、最初の開業資金として最低これくらいは必要です。
もちろんこだわる部分を削ればもっと安くすることも可能かもしれません。

ここでポイントなんですが、これはわたしも事務所を田舎に構えて実感したことなんですが、トレイの改修はまず間違いなく必要になります。

個人で住むならともかく、宿泊費が安いとはいえお客様を迎える施設のトイレですから、ラグジュアリーなものでなくてはいけません。

トイレの改修って結構高いんです。
1つのトイレ改修で50万することも普通にあります。

こうしてみると、ゲストハウスの初期投資額って結構なものになりますね。
よって『小資本』の結論は限りなくに近いと判定します。

『無在庫』=△ 在庫は物だけでありません

ゲストハウスにおいて在庫って一見すると無いように見えますが、宿泊事業には稼働率というものがあります。お客さんがどれだけ埋まっているかの割合です。

お部屋が1日1部屋空いてしまうとそれだけで稼働率が下がる。
つまり利用されないお部屋やベッドは利益を産み出してくれない在庫扱いになってしまいます。

また、ゲストハウスのほとんどがカフェバーや朝食などの飲食サービスを併せて展開しており、集客の部分においても無視することができないサービスとなっているため、必然的に食に関する在庫も抱えることになります。

よって『無在庫』の結論は△と判定します。

『高利益率』=✕ 利益率が高くなる要素がどこにもない

ゲストハウスに関わらず宿泊事業の多くは利益率の低いビジネスなのではないでしょうか?

よほど客層を絞り高単価で展開しない限り、高い利益率で運用していくのは難しいのではないかと思います。

そもそも拘束時間が長い。

宿泊業はとにかく早朝から深夜まで、その業務に専念する時間が長い。
当然、お客様は宿泊しますので、半日以上のお付き合いが必要となる。
個人で起業するには覚悟の必要なポイントではないでしょうか。

自身の給料を時給換算で計算して青ざめる経営者もざらだと思います。
このように労働に対する対価の低さは容易に想像できますよね。

正直、現状利益率が高くなる要素が見当たりません。
※AIやロボットなどの新しい技術導入で変化はあるかもしれませんが。

よって『高利益率』の結論は✕と判定します。

『ストック性』=✕ 毎度毎度の消費でストック化していかない

ストック性は生産した商品やサービスが、その1回きりではなく何度も利用され、言い方は悪いですが寝てても勝手に利益を生んでくれる仕組みです。

そう言った意味でゲストハウス事業にストック性は基本的にありません。

どれだけ事業が安定していっても営業の必要が常にでてきますよね。
ある程度の数のリピーターが存在しても、毎日同じ条件で利用してくれるわけではありませんので、やはり生産の度に消費されまた生産する。

これの繰り返し。

よって『ストック性』の結論は✕と判定します。

『成長産業』=△ 劇的な伸びは期待できない

1番重要なのは立地だと思います。

こだわりぬいた施設であっても、接客のスペシャリストを揃えた最強の布陣であっても、立地が悪いと人は来ないし、立地が良すぎると激戦区で消耗戦に突入みたいなケースもしばしばあるとのこと。

ちなみに普通に探しても旅館業の許可が取れない物件って多いらしく、物件選びに相当苦労するようなので、いい物件を見つけたらすぐに手をあげたほうがいいんだそうです。

ゲストハウスって、今ではどこの市町村に訪れても1軒以上ありませんか?
いい立地って先駆者にキープされてることもありそうですよね。

特に田舎は地域の輪みたいなこともビジネスに大きく影響してきますので、突然現れた新参者が今日来てはいどうぞはありえません。

成長性がないとは言いませんが田舎に限定すると、立地・ターゲット・田舎特有のコミュニティを鑑みバランスよく展開できる人だと、成長させていける市場なんだと思います。

よって『成長産業』の結論は△なのかなと判定します。

結論

『小資本』△『無在庫』△『高利益率』✕『ストック性』✕『成長産業』△

という結果になりました。
みなさんはこの結果をどう思いますか?

ゲストハウスビジネスって夢がある仕事だと思いますし、これからはコミュニケーションに特化した事業こそ価値があるなんて言われていますので、どうしてもやりたい人はやるべきだと思います。

とはいえ、やはり難しいビジネスとなるでしょう。

ただ、今回の検証はあくまでわたし個人の見解です。
違った視点はたくさん存在しますので、様々な検証や先輩事業者のお話を伺い納得できる答えを各々で導いてください。

今回のこの記事は、最後の結論に至る参考の1つにして頂ければ幸いです。

ということでこ今回はここまで。
それではまた。

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