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プロセスはプロトタイピングの対象である

先日、こちらのnoteでも案内させていただいた下記のワークショップが無事に終わりました。

ご参加頂いた皆様、本当にありがとうございました!そして大変ありがたいことに参加者の皆様がワークショップの内容をnoteに書いて頂いているので、是非ご覧になってください。

また、このイベントに関するつぶやきは、下記のTogetterにもまとめてくださっています。

今回のワークショップは上記noteを読んで頂けるとプロセスや雰囲気などつかめるかと思いますが、インタビューからインサイトを抽出して、オポチュニティを作り、ブレインストーミングを行い、コンセプトを作るという内容です。このプロセスはCIID(Copenhagen Institute of Interaction Design)のデザインプロセスであるPeople-Centred Designとほぼほぼ一致する内容です。

ところで、ワークショップの中でCIIDが大切にしているマインドとしてLearning by DoingやPassion for Prototyping、Build Test Repeatなどを紹介しましたが、実はこれはデザイン対象物、つまりサービスやプロダクトに関してのみ言っているのではなく、デザインプロセスそのものもプロトタイピングの対象と捉え、仮説検証を重ねてブラッシュアップしています。

私が考えるCIIDの、特に他大学に比べた強みはCIIDのコンサルティング部門やリサーチ部門、アクセラレータ部門、教育部門で同じデザインプロセスを使い、常にブラッシュアップを続けている点ではないかと思います。実際、「CIIDそのものがプロトタイプで常にBuild Test Repeatなんだ」と学長が言い続けています。


ワークショップ最後の質疑応答の中でコペンハーゲン式デザイン思考は日本で有効なのかという話題が出ました。この質問は単純であるように見えますが、下記の2つの質問が含まれているように感じました。

1. コペンハーゲン式デザイン思考のプロセスそのものが日本で有効であるのか?
2.日本の文化、あるいは自社の中に、コペンハーゲン式デザイン思考を取り入れることができるのか?

質問者はおそらく2について聞きたかったのではないかと勝手に思っていますが、前述した点を踏まえるとこれらの質問に関してはどちらも、日本の文化に合うように、あるいは自分たちの文化に合うようにカスタマイズして、ブラッシュアップしていくべきであると答えるべきなのでしょう。しかしそもそもそんなことが可能なのでしょうか。

コペンハーゲン式に限らず、デザイン思考的な問題定義方法、問題解決方法に理解が無い組織の場合、どうやってデザイン思考を組織の中に持ち込むのかという問題があります。なにか新しい製品を考えなければならない、なにか新しい機能を施策をアイディアを…という機会はどこの企業であっても多く溢れているものの、どうしてもそういった機会に対してデザイン思考的なアプローチで取り組むことができるのかということを考えなければなりません。

こういったことを考える際に私が思うのは、デザイン思考的なアプローチというのは実は大変広い意味であるという事であり、人によって指し示す領域が異なるのです。

先日のワークショップでも軽く説明しましたがデザイン思考においてデザイナの役割、つまり考えなければならない事は3種類あります。

- What is the problem?
- Which future do we want?
- What do we implement?

つまりデザイン思考は、解決すべき問題は何かを特定し、それをどう解決するのが好ましいかを検討し、具体的な実装まで落とし込む3つのプロセスに分かれているのです。デザイン思考が日本において役立つかを考える際には、どの領域について議論しているかを意識する必要があり、必ずしも無理にすべてのフェーズを一度に組織に取り込む必要はないと考えています。

自社の文化や置かれた状況などを考慮した上でデザイン思考的な手法を取り込んだり、あるいは他の手法を試したりするなどして、自社にとって最適なプロセスをプロトタイピングしていけばよいのです。

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