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歌詞カードから言葉を楽しむ

言葉遊びの魅力にハマったのは恐らく中学生の頃です。

好きなアーティストの歌詞をノートに書き写していると、ノートの横幅では書ききれなくなってしまって次の行に書き始めました。すると、あれ?これどういう意味なんだろうと理解出来ないことがありました。同じ文章なのに、区切る場所を変えると捉え方が変わるのか。個人的にはとても大きな衝撃でした。そして言葉遊びが楽しくなったきっかけです。

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「ヴォイス」/ポルノグラフィティ
作曲:本間昭光 作詞:新藤晴一

僕の頬に触れたものは何?空から溢れる粉雪?
天使の羽は多分これより白くて綺麗なんだろう

元はひとつであるはずの心は離れて
平気なはずがないのさ
ねぇ、そうだろ?
君に触れる以上 大切なことを
思いつかないだから行くのさ

星を数えるよりは容易く
雲の行方を知るより困難で
僕がそれを信じれるかどうかだ
左胸の声を聞け

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晴一さんの詩はとても情緒的で優しい。運命の人を待っているようで、探している。表面的な部分ではなくもっとそれ以上に精神的な繋がりを感じている気がします。いつか出会う運命の人。大切な人。

君に触れる以上 大切なことを

この文でどこに空白を入れるかで受けて側の創造物が変わってくるように感じています。

例えば…
(1)君に触れる以上 大切なことを思いつかない
(2)君に 触れる以上大切なことを思いつかない

意味は同じなんですが、私は受け取る情景が変わりました。感覚的な捉え方なんですが、(2)の方がもっと物質的な感覚がします。触れたくて触れたくて仕方ない感じがする。(1)はもっと思いが膨らんでいるように捉えられる気がします。・・・伝わってるかな笑

だからこそ、この曲の歌詞の区切りは(1)であり、精神的な繋がりや運命を表現するためにはそこに空白を入れる必要があったのではないでしょうか。

感覚的なことを言語化するのは苦手ですが、こうして文字ひとつひとつで遊ぶの楽しいです。文字の世界にもっともっと浸りたいです。


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