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「外反母趾で足のウラにはウオノメ。O脚でヒザにも痛みがあり、痛いところだらけです。今履いてる靴で大丈夫でしょうか?」―多治見市のTさんからご相談を頂きました。介護士というお仕事がら訪問介護もされているTさん。ファスナー付のスニーカーにオリジナルの中敷を入れ飛び回っておられます。ところが、調子よく履いておられたのに最近爪まで痛くなり始め、心配になって来店されました。

「巻き爪」と「陥入爪」

爪は皮膚の一部が進化した部位です。足の爪の場合、歩いた時に地面を蹴りだす「テコ」の役目をする大切なパーツです。もともと爪は「巻くように」して前方に伸びます。つま先、特に母趾で蹴りだす力が弱かったり普段歩く機会が少ないと、テコの機能が伝わりにくく上方向に巻きやすくなります。これが「巻き爪」の主な原因です。この状態が続くと爪の両サイドが肉に食い込んで痛みが出ることがあります。
一方、靴による爪のトラブルに「陥入爪(かんにゅうそう)」があります。靴のカベで母趾の側面が押し付けられると爪の片側(特に靴のカベに接する側)が肉に食い込んできます。また靴を履いている時の室温はほぼ体温に近い36,7度で、雑菌が繁殖しやすい環境といえます。爪の食い込んだ小さな傷口から繁殖した菌が入り込むと化膿することがあります。最悪の場合、手術で爪を抜かなければならないこともあるので、気をつけたいですね。
普段の爪のケアとして爪切りで横に切り落とし両端は切り落としすぎないようにします。「深爪」は特に気をつけて下さい。また、無手術の治療方法もあるようです。皮膚科で相談してみましょう。

正しい履き方でトラブルの防止

さて、Tさんの履いている靴はサイズ・容積などフィッティング的には異状はありませんでしたが、「履き方」に問題があったようです。
靴は足を入れる「うつわ」です。足を入れたらどこかで固定しないと脱げてしまいますネ。訪問先で靴の脱ぎ履きが多いTさんは靴ヒモを緩め、ファスナーの上げ下ろしに頼った履き方をしておられました。靴の中で足が留まらないと足は前方向に滑りこみます。この時、母趾が靴のカベに押されたり摩擦を受けると爪がダメージを受けやすくなるわけです。せっかく作られた中敷きの効果も半減してしまいます。
・ファスナーを下して足を入れたら足と靴のカカトを床で「トントン」と合わせる
・ファスナーを上げて歩いた時、靴の中で足が泳いでいたり前方向にずれていくようなら靴ひもをしっかり縛り直す―
お忙しいとは思いますが、足や爪を守るためにもご説明をしました。

サンダルで指先を解放

ところで、しばらく後に暑い国を旅行されるTさんからサンダルのご要望を頂きました。国内もここしばらくは猛暑が続きそうです。爪のトラブルを少しでも和らげるためにもサンダルはお勧めですね。爪はもちろん、外反母趾部を刺激しない調節ベルトのサンダルを履いてい歩いて頂きました。「これならカカトが安定してつま先もラクに歩けそう」―ご希望のカラーを数日でお手元にお届けします。楽しみにお待ちくださいネ。

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