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「母の靴を見てほしいんです。幅が広くてウオノメもできてます。相談にのって欲しいんですが…」瑞浪市のIさんからご予約の連絡を頂き、早速拝見することになりました。

有痛性の外反母趾と無痛性の外反母趾

お母様は毎日7,8時間の立ち仕事をしておられます。「だいぶ前から外反母趾が痛くて気にはなっていました。最近、痛みが納まったんで、ア、治ったのかなと思いました。でも今度は足のウラや小指側にウオノメができて痛くて痛くて」―ここ数週間前からひざ辺りも痛みが出てきたそうです。

外反母趾には痛みを伴って発症するもの(有痛性)と気づかないうちに進行しているもの(無痛性)があります。無痛性の外反母趾は靴を履くと母趾のつけ根が圧迫されるので気が付く方が多いようです。足のウラには「アーチ」と呼ばれる「ドーム状の屋根」が3か所備わっています。・良く知られている「土踏まず」と外くるぶしの下方にそれぞれ一つずつ(タテアーチと呼ばれています)、・母趾と小指を横断する直線上に一つ(ヨコアーチ)―この3つがカメラの三脚のように体を支えています。外反母趾を発症していると三つのアーチのバランスが崩れてきます。特にヨコアーチが崩れ骨格が床方向に落ちてくると2,3番目の足裏の指のつけ根辺りにストレスがかかりやすくなります。
Iさんのお母様は有痛性の外反母趾だったので、母趾の痛みをかばうために足の外側に体重を乗せて立ち仕事をされたり歩いておられたようです。そのため足ウラの中央、さらに小指のつけ根にも負担がかかってウオノメを抱えておられました。

足の痛みが及ぼす身体全体への影響

ヒトの体は骨同士が関節でつながっています。痛みをかばうため体重を外寄りかけると足首周りの関節を通してヒザの関節に至ることがあり、関節正面や内側に痛みが出ることがあります。また、骨に付着している筋肉や腱にまで負担をかけることになりますね。「それでアキレス腱からふくらはぎまでパンパンになって疲れちゃうんですね」と納得されたようでした。

足を支えてくれる靴で歩きましょう

外反母趾の方は痛くないようにと幅が広くて柔らかい素材の靴を選びがちです。足入れ感は気持ちイイように思えますが、崩れたアーチを支える働きがないので、履いているうちに痛くなる、さらに症状が悪化していくことも考えられますので気をつけたいですね。
Iさんのお母様のアーチを確認すると既製品の靴でも中敷きや甲革の調整をして「靴を足に近づける」ことで履いて頂けることが分かりました。履いて頂き体重を正しい位置にかけてみると「アレ?ウオノメが痛いのが気にならない」―従来の自然歩行を体感して頂けたようです。

―元気な時は10キロ近く歩くこともあったというお母様。ウオノメが痛いというお母さんの足を心配されたお嬢さん。お母さんをラクに歩かせてあげたいその思いがのっかったこの靴でまた楽しくお出かけできるといいですね。私達もお手伝いができて嬉しかったです。

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