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外反母趾の足と幅広の靴

「幅が広い足なので、足に合う靴がなかなかありません。幅広の靴を選んで履くようにしているのに…」―今日は可児市のSさんからこんなご相談を板が来ました。

数値だけでは読み取れない「足の表情」

まず、①足長(長さ)②足幅(母趾と小指を結ぶ直線上の長さ)③足囲(足幅位置の周径)を測り②足幅に合わせて靴を選ぶとします。外反母趾部の突出している箇所が痛くないように靴のサイズを上げて「幅」で合わせていくとします。足と靴の幅がうまく納まったとしても靴のサイズ自体は大きいのでカカトがゆるかったり甲も留まりが悪くブカブカした履き心地でつまずきやすくなります。こうした靴選びになるのは「足の状態」を把握していないことに原因があるようです。
足外反母趾の足は母趾の関節がずれて体の外側に向かって反っています。
(「く」の字に曲がっています)
Sさんの足を実際に拝見するとタテのアーチ(土踏まず)が崩れ気味で偏平足状態になっていました。タテのアーチが崩れたり体重がかかった時に著しく低下する足は外反母趾を誘発することが多々見受けられます。自分の足は上からしか見下ろせません。一見すると「幅が広い足」と思われがちです。そこで少しでも痛くないように靴のサイズを大きくして「幅」だけで靴選びをされていました。また、タテのアーチのくずれは横のアーチ(足幅部を構成するアーチ)のくずれにもつながりやすいと言えます。大き目の靴で足が前滑りを起こし摩擦で足裏の指のつけ根辺りにウオノメまでできていました。

「E」のサイズ表示は「靴幅表示」ではありません

ところで靴底に「3E」「4E]といった表示をよく見かけますね。「足幅ゆったり」「外反母趾の足に楽ちん設計」といったポップが掲げられていることもあります。足の数値表示に足囲(足幅部の周径)があるように靴も屈曲部が一番広くなっています。「3E」や「4E]という表示はこの「広い部分の靴の周径」を表したもので「幅が広い」という表示ではありません。この表示とらわれ過ぎて靴を選ぶと甲やかかとなどの足留まりが悪くなることがあります。横幅の空間をとり過ぎて外反母趾部の痛みがおさまらなかったり、進行してしまうことがあるので気をつけたいですね。

足を優しく包み込んでくれる靴

さて、外反母趾の痛みを軽減するには足のタテのアーチを支え包みこんんでくれるような靴を履いてみましょう。「足の形」が整い母趾の関節が正しい位置に戻ろうとします。(治るわけではありません。念のために…)母趾の突出部がそれほど気にならなくなります。
「つま先がゆったりして外反母趾がラクですねぇ。靴も軽く感じるし。ウオノメの痛いのも気にならない」Sさんの顔に不思議そうなそしてうれしそうな笑顔が浮かびました。普段のお出かけが楽しくなるといいですね。

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