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「祖母が巻き爪の治療中です。外反母趾にもなっているし、一度相談したいと思います」―お婆さまの足のことを心配されたお孫さんからこんなお問合せを頂きました。
外反母趾の原因は
・リウマチ性関節炎・糖尿病・痛風などの疾患から起こるもの
・偏平足・開帳足(母趾と小指を横断するドーム状のアーチの崩れ)・足を支えている筋肉の不均衡から起こるもの―など医学界でも諸説があげられています。履物でいえば「足に合っていない靴の常用」も考えられます。 

有痛性と無痛性の外反母趾と靴

外反母趾には発症時に痛みを伴う場合とそうでない場合があります。痛みという自覚症状があると病院を受診したり、何かの対応策を考える機会があります。痛みがなければ問題視することもなく、普通に生活される方がほとんどですね。ただ、靴の選び方を見聞きすると痛い方も痛くない方も「幅の広いゆるめの靴」を選ばれる傾向が大きいようです。

解放型の履物と閉塞型の履物

草履や下駄は台座に3か所の孔(あな)を開けてヒモ(ハナオ)を渡し母趾と2番目の指の股で挟んで歩きます。指先やかかと周りなど足全体を覆うパーツがないので「開放型の履物」と呼ばれています。
一方、ほとんどの方が日常的に履いている「靴」は「箱」という「天井や壁でおおわれた器」ですので、「閉塞型の履物」と呼ばれています。
壁や天井がうまく足の形やサイズに対応していれば問題ありませんが、どこかが擦れたり圧迫を受けるとトラブルを起こしやすくなります。
外反母趾の方は足幅が通常より張り出しているので、靴の幅も意識して広いタイプを選ばれる傾向が強いようです。足幅で合わせるためには靴のサイズの大き目を選ぶことになります。幅のおさまりがよくてもタテ寸法が長すぎて足が前後に動きます。前方向にずれると靴のカベで母趾部が圧迫を受け外反の症状を悪化させてしまうことがあります。また、靴の天井に母趾の爪があたれば巻き爪の治療効果にも影響してくるので気をつけたいですね。

足に合った正しい靴の選び方・履き方

日本の家屋は西洋化が進み瀟洒な外観の建物が増えました。でもほとんどの屋内は「靴を脱いで床の上に上がる」旧来の構造になっています。下駄や草履の頃の「脱ぎ履きが楽な」履き方をそのまま靴に応用しておられる方がとても多いのが現状のようです。ラクに履けるようひも靴でも靴ひもを緩めて履いて歩くと「靴に合わせた歩き方」になりやすく、足だけでなくヒザや腰への負担が大きくなります。しっかり固定し安定させて歩ける靴選びをしたいものですね。

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