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「靴底が割れてしまいました。なおります?」多治見市のIさんが問い合わせに来られました。

靴底の劣化=加水分解

「しばらく履いていない靴を出してきて履こうと思ったら靴底が剥がれちゃったんです」―拝見すると、靴底とアッパー(足をおおう部分)が剥がれ落ちてしまっています。
靴は①足をおおうアッパー部分と②靴底に大別されます。
革靴の場合、アッパーの革素材に栄養クリームなどを塗りこんでお手入れをしないとひび割れや亀裂を生じることがあります。
靴底が革製ならアッパー部と同じ要領でお手入れをします。
ところで、最近は革底の代替えとしてゴム素材や石油系から抽出されるウレタン素材の靴底材が大量に生産されるようになりました。革素材と比べ滑りにくい・軽い・水を通さない等の利点があります。
ただ、長期間履かずにしまいこんだり、保管状態が良くない(高温多湿の場所に放置する)と劣化(れっか)してまれに剥離・ひび割れや粉末状に崩れることがあります。これを「加水分解(かすいぶんかい)」と言います。
そのままの状態では履けないので、修理が必要です。(製造方法によっては修理できないこともあります)

劣化を防ぐ方法

劣化を起こしやすい革靴に①普段は使わない礼装用の靴、②特別の時しか履かない靴③長くしまいっぱなしにしていた靴などがあります。使用した後、靴の中の湿気をしっかり取り靴箱に納めてドレッサーの上部スペース等で保管します。時々空気にあてて底の確認をしましょう。

早めの修理で足を守りましょう

普段使いの靴の底にはあまり劣化の問題は起こりにくいようです。
頻繁に使用するので、かかとや屈曲部の摩耗(すり減り)に気をつけましょう。かかとの極端な摩耗は足の関節面に負担がかかりやすくなります。屈曲部はクッション性が低下し足裏に衝撃を受けやすくなります。
早めの修理をして常に快適に歩けるようにしたいですね。
三喜屋では足に合った靴とお手入れの手順までご提案をしています。快適に歩きたい靴をお探しの方、ぜひお問い合わせください。

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