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B6の全力さん

坊主頭の大柄な男性。エディオンスタジアムで毎試合、選手バスを迎える前に、旗を配ったりコールの練習をリードしている。「紫の旗をふって選手を迎えましょう」「バスを迎えるこの時から選手を後押しする雰囲気をつくっていきましょう、よろしくお願いします」いかついけれど朗らかな笑顔ときちんとした言葉づかいでの丁寧な呼びかけ、『これくらいのこと、もう言わなくてもできるよね?』といったような馴れ合いを決して発さず、毎試合、真摯な呼びかけをくりかえしている。

彼と出会ったのは、サンフレッチェが初めてACLに出場した2010年。
初の海外遠征となったポハン戦ツアーの飛行機で隣の席でした。なんでも初飛行機初海外だそうで、福岡空港からプサンまでのほんの30分くらいのフライトに大興奮。その様子に、サンフレッチェの初体験の昂揚を重ねたようなきもします。

B6においては、最前列でバンデーラ(スタンドに掲げられる紫と白の細長い布。ひらひらさせてスタンドに躍動感をもたらす)の先端を握り、気持ち昂る余り布のテンションを張りすぎて他のメンバーから注意を受けたりも。コールリーダーが「バックスタンドの皆さんも手拍子をお願いします!」と、呼びかければ、バックスタンドの方に体を向けて頭の上で大きく手拍子。荒い息で乱れる歌声は、常時最大限の大声。極寒のなかでもTシャツ一枚なのは、強がりではなく、熱情による暑さのため。背中から立ち上る湯気。咆哮とともに喉から吹き上がる蒸気。

いちど、帰りの高速のSAで顔を合わせたことがありました。勝っても負けても試合後には「おつかれさまでした」とあいさつをする、いつもあたりまえの社会人の顔を保っている彼が、そのときは自身の余熱で焼かれたようなヒリヒリとした空気をまとい、ガラガラの声で、県東部の街へ帰るのにもうひとがんばりと話しておりました。


彼の姿は、バス待ちをするひとにとってはお馴染みであろうと思います。また、彼以外にも常に全力を尽くしてサンフレッチェをサポートするひとたちの姿は、スタジアムに通っているひとにとって、さほどめずらしい存在ではなかろうとも思います。

しかし、彼らのひたむきな姿は人の心を動かします。
サンフレッチェに人の心を惹きつける機会と捉えて、その姿を紹介させていただきました。

以前のブログで2014年に書いたものを加筆修正しました。(ヴェルディの有名なサポーターさんの様子がまた注目されているのにかこつけて)
現在の彼は常時バス迎えをリードする係ではないかもしれませんが、先日の札幌戦で彼をスタンドにみつけたその画像には、大口を開いて咆哮する馴染みの変わらない姿がありました。

広島にもまだまだ魅力的な光景があるのですよ。

表紙画像は、アストラムライン広域公園前駅のものです。ここを通るたび、広島の全力さんの姿も見られますのでよかったら探してみてくださいね。

それはサンフレッチェです
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サンフピット

これはサンフレッチェです

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