20年の膨大なアーカイブからえらんだ、自分が影響を受けたほぼ日のコンテンツ3選

こんにちは、piece of cakeディレクターの水野です。

前回のnoteでは、ほぼ日の塾へ通っていたときのことを思い出して、かきました。たくさん読まれてありがたかったです。すこしでも、塾の雰囲気が伝わっていたらいいなと思います。

さて、ほぼ日の塾のエントリーがまもなく(11月12日AM11時)締め切りなのですが、応募フォームに、「ほぼ日刊イトイ新聞の好きなコンテンツを、自由にお書きください。」という項目があります。ここ、悩んでる人けっこういると思うんです。

この、同僚の平野くんのツイートをみて、僕もやってみたいと思いました。塾へエントリーされる方の参考になればと思い、ぼくが好きなほぼ日のコンテンツを紹介しようと思います。

自分の思い入れが深いコンテンツを3つ、選んでいます。基準としては、こんな感じです。

①自分の考え方や行動に深く影響を与えているもの
②好きで、何度も読み返しているか
③ほぼ日ならではのコンテンツであるか

で、選んだのがこの3つでした。

イべんとう 大丸東京店地下弁当売場で弁当を買って語り合おう (2009)
任天堂の岩田社長が遊びに来たので、みんなでご飯を食べながら話を聞いたのだ。(2007)
怪録テレコマン! 最終回 たんぽぽ(2007)

それぞれのコンテンツについて、選んだ理由をすこしづつ書いてみます。

イべんとう 大丸東京店地下弁当売場で弁当を買って語り合おう 

2009年のコンテンツ。ほぼ日の創刊記念日には、毎年、ほぼ日でさまざまな企画がたちあがるのですが、2009年に開催されたのが、みんなで大丸のお弁当売り場で思い思いにお弁当を買ってこよう、という企画でした。僕がほぼ日の塾にエントリーしたときに、好きなコンテンツとして挙げたのはこれでした。

今や、さまざまな会社が自社のウェブサイトなどで、スタッフを紹介することって、よくありますが、職種や職位を問わず、みんなが主役になるコンテンツはあまり見かけません。「イべんとう」は、ほぼ日スタッフのフラットさがよくあらわれてるし、社内の雰囲気がよく伝わってくる素敵な企画でした。

この企画は、乗組員みなさんの個性が存分にでてるし、おなかがへって大丸に行きたくなっちゃうし、(企画にかけたコストもふくめ、)ほんとうに素晴らしいコンテンツだなあと思います。是非ご覧ください。糸井さんが1,000円をくばって、そのあと、「いや、待て、11周年のお祝いだから、特別に、もう1000円プラス! 予算は2000円だ!」 という演出がにくいです。

僕はこのコンテンツに感銘を受けすぎて、まったく同じやり方で、コルクラボの合宿を企画した際にこの「イべんとう」をやらせていただき、盛り上がりました。最高だったな。

任天堂の岩田社長が遊びに来たので、みんなでご飯を食べながら話を聞いたのだ。

これも、ほんとうに大好きな記事です。ほぼ日には、任天堂に関連したコンテンツがたくさんあります。故・岩田聡さんは、ほぼ日創刊時にも「電脳部長」として登場され、ほぼ日の歴史を語る上では欠かせない方のひとりだと思います。

冒頭から、「アイデアというのは複数の問題を一気に解決するものである」という、マリオの生みの親、任天堂の宮本茂さんの言葉を、岩田さんがお話されています。

だから、アイデアを出す会議などで、「この問題をどうしよう?」ということを話し合っているときに、当然いろんな人がいろんなこと言うんですけど、たいていそれは、ひとつの問題を解決するだけで、ほかの問題を解決させるわけではない。つまり、汗をかいた分しか前進しないんです。

この言葉は厳しいなあ、って思います。そういう会議はこれまでにたくさん出てきたし、自分自身も今その場のゴールみたいなのを空気を読んで放り込む、みたいなことをしてきてしまったと思います。

だけど、アイデアがすぐれているかを点検するポイントとして、いくつの問題を解決してるかな?ってチェックするというのは、合理的な方法だなあと思います。

ほぼ日は、日用品や美味しいもののイメージがつよいですが、こうしたビジネス系の骨太コンテンツが、ものすごくたくさん埋蔵されてると、振り返ってみて、あらためてつよく感じます。ビジネスハックの文脈としてよりは、より豊かに生きるための知恵として示されていて、読者を問わず楽しめるものが多い印象です。

「多かったら少なくしよう」「足りなかったら増やそう」というふうに、いま起こってる事象をそのまましらみつぶしに解決していくのは、誰でもできることだし、工夫もいらない。たとえば、ある料理店で、お客さんが出てきた料理について「多い」と言ってる。そのときに、「多い」と言ってる人は、なぜ「多い」と言ってるのか。その根っこにあるものは、じつは「多い」ことが問題じゃなくて、「まずい」ことが問題だったりするんです。

また、この部分が、この記事でとくに印象に残っています。ビジネス課題をどう向き合ったらいいかについて、誰にでもわかる表現で語られる岩田さんの凄さを存分に感じられるコンテンツです。

なお、岩田さんがほぼ日の電脳部長に就任した経緯もこのコンテンツで語られています

怪録テレコマン! 最終回 たんぽぽ

ほぼ日の編集長である永田さんは、かつて「怪録テレコマン!」という連載を持っていました。その最終回である「たんぽぽ」は、毎年春になるとウェブ上で話題になる名作です。これを機に読み返してまた、ぐっときてしまいました。

ほぼ日のことを知らない人に、ほぼ日のコンテンツをひとつだけ紹介するとすれば、僕はこの「たんぽぽ」を選ぶと思います。印象に残った箇所はたくさんあるのですが、まるっと読んでほしいので、引用をしないでおきます。ほぼ日のやさしさ部分を象徴するような記事だと思います。

思えば、10年以上にわたって、折につけ読み返しているのですが、自分で文章を書いたりするようになったり、子どもが生まれたりして、このコンテンツの凄みが年々、つよく感じられるようになってきました。

蛇足ながら、ぼくが塾で書いた「子どもに好きなことをやらせてみる」という自分のコンテンツは、この記事が好きすぎるがゆえの着想だったな、と思っています。めちゃくちゃ影響受けてると思います。

エントリーは11/12(月)AM11時まで

以上です。塾のエントリー、これからの方はがんばってください!〆切は11/12(月)AM11時ですね。

ほぼ日のおすすめコンテンツを、まとめはじめようとして、20年ぶんを回想しながら、ざっと挙げたところ収集がつかなくなったので、心を鬼にして30個くらいに厳選して、その中でもとくに、僕にとってかけがえのない3つを紹介しました。

この作業をしている最中に、しいたけさんからリプをいただき、その言語化ぶりに感激しました。大好きな図書館!そう、迷い込みながらも幸せというか。ずっと居たい気持ちになるんですよね。

また、頃合いをみてほぼ日のコンテンツについて書いてみたいです。

読んでいただきありがとうございます。いただいたサポートはnoteコンテンツの購入にあてさせていただきます。