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会長がゆく!!建設会社が北海道IT推進協会に加入?! ~大真エンジニアリング株式会社~

この記事は、2022年7月28日に北海道のIT情報発見!発掘!マガジンのmikketa!!に掲載されたものです。

初めまして。今回から「入澤会長が行く」シリーズの記者を務めますはるかです。今日は北海道IT推進協会の新入会員企業の大真エンジニアリング株式会社にお邪魔してきました!

まず驚いたのが、建設会社とは思えない、IT化されたオフィス!
例えば・・・
・社員通用口は顔認証システム
・自動で花壇に散水するシステム
・アレクサに話しかけて動くエレベーター
・自動で会社のライトアップ開始
・カーテンが自動で開閉
・モニターで監視カメラ、現場の状況等すべて管理
・工事部の方も作業用モニター4面
・スマートメーターのデータで電気使用量や工場の温度・湿度管理
・床暖ボイラーは室温により自動ON/OFF 等
オフィスの中のいたる所にITシステムが導入されていました。

建設業界ということで、社内にはショールームの要素もありました。現在は、休憩室として畳の部屋を作っていて、鉄道のジオラマや水槽なども完備するそうです。インタビュー開始前からワクワクしながら見学をさせていただきました。

IT化のきっかけ

‐‐もともとは何をされている会社ですか?

大地:もともとは管工事の下請けがメインの会社でした。前職を辞めるときその会社の社長から請負でやってみないか?という声をかけていただき始まった会社です。

‐‐どんなシステムからIT化を開始したのですか?

大地:創業から2年くらいで、請求書などの管理が煩雑化し、ソフトを使って管理したほうが早いのでは?また差別化にもなるのでは?と思い、始めたのが最初です。
いろんなシステムを使ってみて、使えたり使いこなせなかったり。構想はあるけど、ソフトを乱発しすぎて統制が取れなくなり、その頃に佐藤が入社してくれました。日報管理システムを自社で作り、それをベースに会社のシステムを組み始めました。IT補助金もおり、今のOnedriveのような機能のWEB上でファイル管理するシステムをつくる構想でした。使い勝手が悪く、今はOnedriveを使用しています。佐藤とシステム会社の方が作りました。

‐‐佐藤さんはどのような経緯で入社されたのですか?バリバリのエンジニアですよね?

佐藤:前職はシステム開発の会社に勤めていて、定年退職をしました。もともとは電気関係の国鉄の職員で、民営化の2年前にソフトウエアの勉強として出向していたのが、前職でした。定年後は電気工事やりたいなと。やっぱり電気好きなのですよね。就職先を探していて出会いました。

大地:とりあえず物運びでもいいと言ってくれていたので、最初は現場にも出てもらって。半年くらいの間に、退職とかもありましたが、1番高齢で1番経験のないなか最後まで残っていたのが、佐藤さんでした。

‐‐最近まで現場に?

大地:2018年からシステム関係を担当してくれています。非常にマッチした人材です。

‐‐やむにやまれず効率化しているからこそ、人を採用して内製化させているのが素晴らしいですね。

北海道IT推進協会に加入

‐‐どうして北海道IT推進協会に加入?

大地:事務員から、今の若い子たちはITに興味を持っている子が多いので、加入してみてはどうかと。弊社もいろいろやっていますが、宣伝する場面がない。協会に参加すると認知度が上がる。IT協会はいろんなイベントもある。我々の業界はイベントや宣伝活動が弱い。何をやっている団体なのかなど認知度が低く、悪いイメージが強くて、悪循環なので。

‐‐他にはどんな理由がありますか?

大地:自社で行っているデジタル関連のバージョンアップのための情報収集や企業との交流やイベント、セミナー参加による社会勉強、企業交流及びレクリエーションなどを通して、まずは社内のデジタル化に対する意識向上を目的にしています。そこから建設業界へIT化を推進していきたいと考えています。弊社は自分たちが活躍してきた建設業の環境改善するために、バランス思考が必要だと考えています。まだまだアナログで偏った思考の建設業の未来に、DXを浸透出来るようにと考え、活動しています。

これからの展望

‐‐現在は自社の専用システムを自社で作っているのですね。他社に売る予定は?

大地:まだしていないですね。これからやっていきたいと考えているところですね。

‐‐これからやっていこうと思っているシステム開発は?

佐藤:これからやろうと思っているのはECサイトの立ち上げです。補助金を使いまして、ECサイト+建設業界のDX化推進も考えています。ECサイトの傍らに、何か別の事務処理的な機能を作って、協業会社さん等に使っていただき、建設業界のDX化を推進していきたい。ECサイトと連携する弊社独自の見積もりシステムを作ろうと。

‐‐見積もりシステムはどんなものですか?

大地:複合的な見積もりの仕組みを作ろうと。例えば、管工事なら管工事、電気なら電気とか建築なら建築と、基本は分かれている。それらを一緒に作ろうとしています。見積もりのベースはあるので、それらを組み合わせどう動かすか。

‐‐BtoCよりはBtoBですか?

大地:BtoCとBtoBの両方です。我々の業界では単品の物を売りが多くて、例えば便器1個、エアコン1個交換くらいのECサイトはあるのですが、複合的なものはないのです。例えば配管何m伸ばして、壁はがしてどうこうというのは1回1回現地に行き、やらないといけないので。

‐‐それはなかなか大変そうですね。

大地:まずは簡易的なものから作り、肉付けしていこうという考えです。

‐‐すべて内製化?

大地:はい。基本的には企画があって、他社さんに依頼して。それにERPをくっつけます。うちもいろんなシステム、ソフト、アプリケーション使っていて、バラバラなのですよね。これが業務効率を悪くしている1つの要素でもあるし、IT離れするところでもあると思うのですよね。ここをみんな集めて、1つのシステムに組み込むことによって、そこでやり取りし、データを連携すれば、皆さんもストレスを少しでも抱えないで扱えるようになるのではと。

‐‐内製化しようとしていることが、本当に素晴らしいですね。

SDGsの取り組み

‐‐オフィス内にSDGsやいろんな表彰関係がありますが、意識されていることがあるのですか?

大地:何のために仕事して生きているのかも含めて、基本的には人のために人間って生きているというのが私の考えです。何のために仕事しているのかというと、 必ず依頼者がいるわけですよね。依頼者のない仕事って多分探す方が大変だと思うのですね。誰かが求めているものに対して、依頼されたこちらが動く=人のために動いている。 それを、ただ単にお金のやりとりだけではなくて、お客さんがどうしたら喜んでもらえるかを考えるとサービスの質が上がっていくという私の考えです。その中でやっていることです。弊社は寄付活動や社会貢献活動をやってきていて、それが結果的にSDGsに繋がりました。法人は基本的には利益を還元する組織なので、皆さんで協力して世の中を良くしていきたいと考えています。

‐‐素晴らしいですね。

大地:弊社の思想としては、何かやるにしてもバランスで考えている。偏りすぎると考え方も偏るので。いろんなこと手広くやっているように見えるかもですが、繋がりがあるので、本業ややりたいことに繋げていこうと考えています。

IT化に対して、また建設業界に対しての大地社長の熱い思いが、ひしひしと伝わってくる時間でした。これから一緒に北海道のIT業界、そして北海道を盛り上げてくれる素敵な会社に出会いました! 次回はどんな会社に出会えるのか楽しみです!

<文:ひらまつはるか>

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