見出し画像

楽譜のリズムを読むのが苦手な人はこういう風に楽譜を読んでいる?という仮説

突然ですが、以下の2パターンの楽譜、どちらのほうがリズムを読みやすく感じますか?

パターン1
パターン2

楽譜作成ソフトの画面を手でキャプチャしたものなのでややサイズ感が違うとかは置いておいて、このふたつは音の長さ(音価)としてはまったく同じものを示しています。

私の知人Aさんは楽譜のリズムを読むのがとても苦手なのですが(楽器歴は相当長く、楽譜の読み方自体がわからないわけではないです)その方が耳コピして楽譜を起こすとこのパターン2のようなリズムの書き方の楽譜が誕生しました。

リズムが読みやすい書き方、読みにくい書き方の違い

シチュエーションや音楽の文脈によるのでパターンBの書き方が絶対に間違い、とは言えないのですが、おそらく多くの方にとって読みやすいのはパターン1のほうだと思います。

ではなぜ、パターン1のほうが読みにくく、パターン2のほうが読みにくいのか?
リズムを読むのが苦手なAさんは、どうしてパターン2のような楽譜を書いてしまったのか?
この辺りに「楽譜を読む仕組みはわかるんだけれど、リズムを読み解くのが苦手」という原因があるような気がします。

まず、楽譜を記譜する際は基本的に拍の頭がわかるように楽譜を書きます。
1小節目の3つ目のドの音なんかは、長さ的には1拍分なのですがこれを4分音符としてまとめてしまうと拍の頭がわかりづらくなってしまうのでその場合はタイなどを使って分割していきます(シンコペーションのリズムなど、一部例外はあります)。

パターン1の楽譜のうち、拍頭の箇所にチェックマークを入れてみました。

パターン1の拍頭にチェックマークを入れたもの

同様に、パターン2の拍頭の箇所にチェックマークを入れてみました。

パターン2の拍頭にチェックマークを入れたもの

いかがでしょうか?

パターン1の楽譜は必ず拍頭の箇所に音符が書かれているのに対して、パターン2は拍頭の箇所が音符と音符の間に来ている箇所が多いです。

このパターン2のような状態になっていると、パッと見で今何拍子なのかがわかりづらく、それによってリズムを掴むのが難しくなってきます。

なぜAさんはパターン2のような楽譜を書いてしまったのか?

ここからは推測になってしまいますが……おそらく、拍というものをあまり気にしていなく、「この音は1拍分」「その次の音は0.5拍分」「その次はまた1拍分」のような足し算的な考え方でリズムを読んでいるのかな、と思いました。

4分の4拍子=4分音符4つの連なりから成り立っている拍子、と考えると1小節のなかにその4つのパルスがあるように感じながら演奏することは重要ですし、楽譜もそれが掴みやすいように(パターン1のように)通常書かれていると思います。

なので、リズムを読むのが苦手な方はもしかすると、「拍の頭の音符がどこなのか」ということを意識するとリズムがとりやすくなるかもしれません。

慣れないうちは先ほどの画像例のように、拍頭の音符に対してなにか目印を書き入れてみるのも手かもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?