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久し振りの海外旅行で見えたこと②

フィリピンのセブ島旅行記の2回目です。
1回目はこちら。

2日目の様子を記していきます。
マクタン島にあるホテルからセブ市内に行くためにGrabタクシーを呼びました。
Grabで予約すると、運転手、車種、到着時間、金額まで確認して予約を取れるので、とても安心できるシステムだと感じました。
車に乗り込むと、運転手が話しかけてきます。
1日市内を廻りたいのなら自分がこの金額で案内するよ、両替したいならもっとレートがいい交換所に案内するよ、などと売り込みが始まります。
これは、その後のタクシーでも何回か経験しました。
少しでも仕事を増やすために提案してくる積極的な姿勢、日本のタクシーとは全然違います。
明るく自己アピールをしながらもしつこくはない営業姿勢、私には好ましく感じられました。


セブ島は、交通インフラの整備がないから道路渋滞がとても多いです。
渋滞で車が止まると、すぐにもの売りの人たちが出てきます。
水や果物が入ったカゴを持って、車の間をすり抜けながら売り込みを始めます。
もの売りをしているのは働き盛りの年齢の男性ばかり。
バイクも多く通って、危険がいっぱいという感じがするけれど、慣れた足どりです。
この人たちの本業がこれなのでしょうか。
1日でいくらの稼ぎになるのでしょう。


街中には、小さな店舗でスナック菓子や果物などを並べて座っている人もよく見かけました。

何を売っているのかわからないお店
パラソル店舗、よく見かけました

個人で商いをして生計を立てている人がかなりいる、そして、その人たちの暮らしはかなり厳しいのだろう、ということが街を歩くと見えてきます。


痩せた犬。
街でよく見かけました。
飼い犬らしき首輪をつけた犬でも痩せている。
痩せているけれど、人間と共存して暮らしているらしく、吠えているような荒々しい犬は見かけませんでした。
静かに穏やかに人間のそばで暮らしているという印象を受けました。


教会前でろうそくを灯して祈る人多し


教会の前で布教活動をいている人も多い


お葬式で使うための花飾りなのかな?

教会の前には人がいっぱいいました。
信仰をしている人、信仰に関わる人の多さを感じました。


信仰と多子社会の関係については、こちらに来て初めて知りました。・
昼も夜も見かける学校帰りのたくさんの子どもたち。
学校のことを現地の人に聞いてみたら、子供が多いために校舎のスペースが足りなく、学校を2交代制(午前の部、午後の部)に分けて運営しているそうです。
国全体で発展していくためには教育水準を高める必要があるけれど、人口爆発がそれを阻んでいる面があるようです。
どのくらいのペースで増えているかというと、この20年で3,000万人超え(オーストラリアとニュージーランドを合わせた人口に該当する)の人口増加をしたそうです。
フィリピン政府は人口抑制法を2012年に成立させて、貧困層に避妊具を配布したり、学校で性教育を実施しているそうですが、効果が出ていない背景に、信仰があるそうです。
国民の8割以上が信仰しているカトリックが、避妊について中絶と同じと強く反発していること、大家族主義で子沢山が幸せという価値観が根強いことが原因となっているそうです。


平均寿命は66歳。
アジアで最も低く、国民の平均年齢は24.3歳。
平均寿命が低いのは、新生児死亡率が高いからだそうです。
衛生面の他に、出産、育児に関する知識も余裕もない貧困層が多いことがその理由と書かれていました。
こういった情報も、現地を見て興味が湧いた上で調べると、実感が違ってきます。


友人のおかげで、ただの観光でなく、住民の暮らしにも少しですが触れられた1日。
ショッピングモールでは、ドリアンをその場で切って売ってくれたので、匂いの気にならない新鮮な味覚を堪能できました。
なんという贅沢。

近代的なショッピングモールやリゾートホテルのすぐそばにある、厳しい暮らしを営む人たちの姿を見て、あまりの刺激の強さに、ホテルに戻ってからもなかなか寝つけませんでした。
でも、この刺激は決していやなものではありませんでした。
生きる力に触れられた、という実感を味わえた1日でした。
セブ島の旅、まだまだ続きます。





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