Mikiko Matsuzaki

アート・コミュニケータ セラピスト 認知症の方、介護者、障害のあるなしに関わらず、広…

Mikiko Matsuzaki

アート・コミュニケータ セラピスト 認知症の方、介護者、障害のあるなしに関わらず、広く一般の方々とのアートを介した新しいコミュニケーションの「場」作りを色々なカタチでデザインしています。 [アート・セッション] https://art-session.jimdo.com

最近の記事

「床屋さん☓アート」男性のサードプレイスとしての可能性

只今、アーツ千代田3331にて開催中の『老い展』(「これからの介護・福祉の仕事を考えるデザインスクール」平成30年度厚生労働省補助事業)に行ってきました。 コチラに展示されている【ARTco】という〈床屋さん✖アート〉をテーマにした部活動の初期の企画考案の段階で関わらせて頂きました。 初めに考えたのは、高齢の男性の方が足を運びやすい場所は?家と会社、施設の他にサードプレイス(第三の居場所)になりそうな場所は?そこで浮かんだのは地域で昔から慣れ親しんだ床屋さん。コミュニケー

    • 「放送大学スタイル」のアートプロジェクト

      昨年末の斬新な アートプロジェクトについて。 少し前から「アート・セッション」と色々な分野(植物、建築、食、音楽など)の専門の方々とコラボをしてみたいと思っていました。 イメージは対話型鑑賞+αの学びの場。アートをさらに楽しむ為にも知的なアプローチにトライしてみたいと。自分は、放送大学の卒業生で在学中人生で初めて“学ぶ楽しさ”を知りました。放送大学は、今振り返ると家や仕事場とは別の自分と社会、世界を新鮮に出来る場『サードプレイス』だったと思います。今後は、その様な場作りを

      • なぜ?図書館の理由

        現在、アート・セッション(対話型鑑賞)の場として高齢者施設に定期的に伺っています。昨年はその他にも図書館で実施させて頂きました。なぜアートなのに美術館ではなく図書館? 以前から高齢者施設に通わせて頂くうちに施設に通所、入所されていない方にも参加して頂ける機会とは?どの様なアプローチが良いのか?モヤモヤと考えていました。  モヤが晴れたのは突然です。家にある溜まった資料を整理している時。神奈川県の図書館での取り組みで高齢者の方が足を運びやすい図書館としてまとめたもの。認知症

        • BOOK✖ARTの化学反応

          『本とアート』の化学反応を以前から 色々なカタチで探求しています。 今までアーティストの小林大悟さんと一緒に本をテーマにした作品と対話しながら鑑賞するワークショップを実施したり、現在も「図書館✖アート・セッション」の企画は、継続中です。  以前、作家の池澤夏樹さんの講演会を聴きに行った時「アートで社会を変える可能性と限界って何だと思われますか?」という私の問いに池澤さんは、作家という立場から「アルジェリア難民の子供に、食べ物は与えられないが文学で尊厳を守ることができる」

        「床屋さん☓アート」男性のサードプレイスとしての可能性

          その時間、その空間でしか生まれない音と人とのセッション

          向井山朋子さん(ピアニスト・美術家)の ピアノを最終日に銀座のメゾンエルメスフォーラムへ聞きに行きました。 24日間の会期中、パフォーマンスのスタート時間は、毎日1時間ずつズレていくという今までに出合ったことがないアプローチ。 午前11時スタートで1時間半ほどのパフォーマンスをそばで観ることが出来ました。向井山さんの顔の表情、鍵盤を力強くひく手の筋、解き放たれる瞬間の息づかい…ビアノの音を創造していくのは、人生の色々な場面、ストーリーを想起させるものでもあった。 終了後、

          その時間、その空間でしか生まれない音と人とのセッション

          アート・セッションのルーツ

          アート・セッション(対話型鑑賞)で大切にしたいものがあります。 「即興性、感情の揺れ動き・・・その場でしか生まれないライブ感」この原風景は? 自分の中で繋がった瞬間は普段、常に頭の中のイメージを言葉や絵などで整理、記録しているノートを見た時。セッション中の椅子の配置を模索している中で、コの字型の図を見た時に遠い記憶と重なりました。  それは、1998年、初めて短期留学をしたニューヨークでの英語の授業の風景。ピエロの様に生徒を笑わせたり、ある時は、静かに自分の想いを語る、尊

          アート・セッションのルーツ