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十字架の言葉

ルカ福音書 23:34  2024 03 29 (金)
そのとき、イエスは言われた、「父よ、彼らをおゆるしください。彼らは何をしているのか、わからずにいるのです」。人々はイエスの着物をくじ引きで分け合った。
 
今日は、教会暦では「受難日」、キリストが十字架で死んだ日です (この三日後に墓の中より復活しますが、その日をイースターと呼んで、クリスマスより重んじています )。キリスト教は、愛の宗教だと言われますが、その愛とは十字架上で遺憾なく表されました。罪人である私たちを愛して救うためにキリストは死んでくださいました。ですからキリスト教は十字架教です。キリスト教から、十字架を除いたら何も残りません。それほど十字架の事実とその救いは本質の中の本質です。旧約聖書はこのことを言うために長々と書かれました。

さてイエスさまは十字架上で7つの言葉(七言)を発語されましたが、これは、第一言です。私が最初にこの言葉を聞いたのは、塩狩峠という映画の中でした。人間の言える言葉ではないと衝撃を受けたものです。誰が自分を苦しめる者を赦してやってくださいと祈れるでしょうか。ふつうなら天罰を下してくださいとか、自分と同じ苦しみに合わせてくださいとか祈るのではないでしょうか。この一句だけでもキリストがただの人間ではなく、与えて惜しまない愛の神であることが歴然としています。
 
またイエス様は私たちのために祈ってくださっただけでなく、十字架にかかって私たちの罪を贖ってくださいました。ほんとうは私たちが自分の罪のために死ななければならなかったのに、イエスさまは私たちの身代わりとなって十字架にかかって死んで下さいました。ほんらいなら私たちが自分の罪に対する刑罰を受けなければならなかったにもかかわらず、イエス様がその罰を代わって受けて下さいました。
 
さてイエス様と一緒に十字架につけられた犯罪人は二人でした。その内の一人はイエスさまに悪態をついていました。しかしもう一人の犯罪人は仲間の犯罪人をたしなめています。この人はキリストの人間ばなれした祈りを聞いて心が打ち震えたのではないでしょうか。そして彼は自分の犯した罪を悔い改めています。しかも驚くべきことに、主は「きょう、あなたはわたしと一緒にパラダイスにはいる」と言って、この犯罪人がきょう死んだら即刻、天国に入ると確約をしました。
 
この個所でわかることは、救われるためには何の努力も良い行いも必要ない、まったく神の恵みによるということ。誰でもエスさま救い主と信じたら直ちに救われることができます。即座に天国の約束をいただくことができます。これは途中で破棄されたりしない絶対確実な約束です。たとえ罪を犯しても、失敗をしても、取り返しのつかないことをしても、それで約束が破られることはありません。死刑に処せられるような犯罪人さえイエス様から天国の約束をいただいているとするならば、私たちにおいてはなおさら確実です。

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