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女性がキャリアも出産も求めるのは、本当に欲張りなのか【書籍紹介】

先日、峯村静江さん著書「最強の妊活」という本を読んだ。こちらの本は、漢方サロン代表の峯村さんによる妊活メゾットが書かれている。

著書には「21人に寝て養生する」「経絡をマッサージする」など、いくつかの妊活養生法が紹介されている。

筆者もこの本を読んでから、なるべく早く寝るようにしている。しかし、早く寝ると今度は早く起きるようになる。

夜に2〜3回起きることが増えた。目覚めは早くなり、朝はスッキリするが一向に慣れそうにないので、眠れる時だけ寝るようにと無理しないことにしてる。どんな方法でも、結局自分の体に合わなければ意味がない。

さて、こちらの本の内容で、ひとつ気になることがあった。

それは妊娠するためには、仕事をセーブしたり休むことも大事との内容だった。本には、キャリアを手放して妊娠された方の紹介もあった。もちろん、その内容は決して間違ってないと思う。

なぜなら私の周囲でも、仕事を辞めた途端に子供を授かった人の話を実に多く聞くからだ。

逆に、お金のために無理して仕事を続けている人ほど、思うように妊活が進まない、もしくは仕事と並行して体外受精に踏み切り、失敗している人の話もチラホラ聞いている。

芸能人の本もいくつか読んだが、大抵の場合、仕事をセーブしてから授かった人の話が多かった。

しかし、しかし、だ。

芸能人と一般人は違うのである。まず、芸能人は仕事をセーブしても、人気さえあればいくらでも復活できる。人気商売だからだ。

ただし、一般人の場合は正社員のレールを一度降りたら、専門の技術や資格、よっぽどのキャリアでもなければ正社員には戻れないのが現状である。

そこで、諦めてパートや契約、派遣の仕事を探すものの、正社員との待遇の違いに悶々とする人の話を何人も聞いてきた。決して自分自身は何も変わっていないし、むしろ正社員として長年勤務してきたプライドを持っている。

金銭感覚も、ずっと正社員のままだ。

なのに、自分の労働価値がまるで落ちたような気持ちになり、現実を受け止められなくなるのである。

私が37歳で正社員を辞める前に、フリーランスを志したのもそういった背景がある。もちろん年齢のこともあり結婚する前から妊活はスタートし、排卵誘導剤を飲みながらタイミング法をとったり、一度は妊娠もした。(流産したが)

それでも、完全に仕事する自分を捨てられなかったのは、キャリアを捨てた後の自分の姿に恐怖を感じていたからだと思う。

かつて私も、一度リストラを経験した。その頃は生きるためにレジのバイトを掛け持ちしていた。立ちっぱなしの掛け持ちはキツイ。おまけに変な客に絡まれても、誰も助けてくれない。厳しい女性社会。なのに、時給はたったの1000円。(地方にしては高いかも)

もう、あの頃の自分には戻りたくないという気持ちが、私をフリーランスにさせたのだと思っても過言ではない。

今、仕事を少しセーブしつつも継続の仕事は執筆し続けている。ゆっくりした時間が増え、感じること。

それは、結局仕事人間はゆっくりした時間があっても、じっとすることができない。ゆっくりする時間を過ごすと、まるで自分がサボっているような気さえしている。

フリーランスという仕事もあり、仕事を思うように受けられなければ、少しずつ自分が「置き去り」にされていくような気がして、不安も感じるようになる。

いっそ、全てを諦めて。あの頃のように、また時給で拘束される時間を過ごした方が楽なんじゃないかと思う時もあるが、ふと思い出すと決して楽な日々なんかじゃなかった。

立ちっぱなしで、ほぼ丸一日過ごしてやっとサラリーマンの手取りに近づく日々。体だって壊しそうになった。やっぱり、もう戻らない。私は決めた。

最近、あるYahoo!記事のコメントに「キャリアも出産も求めるのは欲張り」「どちらかを選ぶべき」という内容が溢れていた。

その記事は、子供も欲しいけど結婚相手を見つけられない女性が、早いうちに卵子凍結しておくというネタだった。

欲張りなのではなく、不安なのだと思う。結婚はしたい。子供も欲しい。でも、30代後半の婚活で出会う男性に、自分を養ってくれそうな高収入の男性はほぼいない。というか、収入云々よりも、まじめに働いている人と出会うのも一苦労なのである。

私が夫と結婚決めたのも、フィーリングや性格面だけが決め手だった訳ではない。「やっと、よく聞く名前の会社で働いてる人と出会えた!」と思ったからだ。夫も、自分の売りであるポイントを(大手企業勤務)知っていたからガシガシアピールしていたし、つまりWIN-WINの関係だったのである。

私は、夫と結婚した年に凄い数の婚活イベントに参加したが、名前を知っている企業に勤める男性なんて、ごく僅か。婚活すればするほど、キャリアを捨てられないと不安を感じる女性は多いのではないか、と思う。

このご時世、妊活のためにキャリアをやすやすと捨てることは厳しい。私のようにフリーランスなら融通がきくこともあるが、正社員ならそうはいかない。

正社員を諦め、パートやバイトしつつ妊活している人も何人か見てきたが、シフト制の関係で結局気を使わなければならず、肩身の狭い気持ちの人も少なくない。

妊活のために、仕事はセーブした方がいい。

一体、何度言われたことだろうか。もちろん、そんなことは頭ではよくわかっている。それでも、そう簡単に仕事を失うことは出来なかった。それに、いずれにしても結局茨の道だ。

私は覚悟が足りないのだろうか。それとも。著者には、一度でいいからいつか聞けたらいいなと思っている。本当のことを。そして、あなたも妊活のためにキャリアを捨てたのかと。

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