「今でしょ?」の林修さんの話と、「会いたくて会いたくて震える」西野カナさんの引退話がシンクロした
先日、夫の勧めによって林修先生が高学歴ニートを次々と論破していくという番組を観た。
林修先生の番組に登場していたのは、大体こんな感じ
↓
・高学歴なのに、他の人と同じ仕事をしなければならないのはおかしい。
・高学歴なのに、中卒高卒と同じ内容の仕事な上に給料も同じというのはおかしい。
・二浪してまで○○大学に入ったのに、希望通りの仕事ができないのはおかしい。
・就職したけど、勤め先に不満があってすぐ辞めた。
・やりたいことしかやりたくない。週数時間働いて、ブログで希望通りの稼ぎができるようになりたい。
…という気持ちがあるものの、上手くいかず悶々としている参加者たち。
林修さんは、彼らの意見を決して否定することなく「それでいいと思います。でもね…」といって黒板に図を書き出しました。とりあえず肯定から入ることで、相手を否定させないテクニック、流石ですね。
で、その後先生の口から出たのは
「やりたいことしかやりたくないで、成功したのがスティーブ・ジョブズ。彼のような生き方もある。僕は否定しない。
ただ、人が「やりたいこと」といっているのは大抵その前に情報があって参考にしているだけ。今は情報過多で、人は情報に踊らされやすい。
例えば前任者としてブロガーでうまくやっている人のモデルがいなければ、あなたはきっとやろうと思っていなかったのではないか?
人が「やりたいこと」といっていることは、本当はそうやりたいことではないかもしれない。
僕は、色々やってみて多くの失敗、経験を積んだ。
僕は、やりたいことをやって失敗した。起業して、多くの借金もした。
でも、人から褒められたり求められることは評価に繋がり、仕事になった。
人から求められること、評価されることが仕事に繋がった。だから今、この仕事をしている」
という話でした。
ここで、言いたい放題だった高学歴ニートのみなさんは静かに頷きながら納得するようになったのです。
(番組がヤラセかどうかは謎ですが、その後メンバーの中から就職活動をはじめた人もいたらしいです)
誰1人怒らせることなく話を聞かせ、おまけに人の心を動かす。
その理由の背景に「肯定→肯定を裏付けるポジティブな話(スティーブ・ジョブズの例など)→ネガティブな話(自分の経験、失敗談)→結論(経験をもとに感じたこと)」と、筋道を立てて順番に話すことができたからではないか、と私は話を聞いてて思いました。
最近、Twitterで人を論破している人を見かけます。おそらく話の順序が抜けてるから叩かれたり、炎上するのではないかと思うのです。
とくにTwitterは短いので、人に誤解も与えやすいもの。そのため、伝えたいことが説明不足になりやすいんじゃないかと思うんです。
(そうじゃないパターンもあるかもしれないけど)
結局、あとから文句を言われて補足しても「言い訳」って思われるだけ。また、人の意見を頭ごなしに否定するスタイルは、基本的に嫌がられてしまいがち。
たぶん、筋道を立てて話せば決していずれも叩かれるような内容ではないのではないかと思うんです。
そんな風に思うので、私はこういった類のは基本的にスルーしてます。擁護もしなければ、否定もしません。仲のいい人であれば、あとでDMで心配メールしてるくらいです。
林修さんの話を聞いて、人に伝えるときは筋道を立てて話すよう意識しようと考えさせられました。Twitterの140字では難しいけど、意識してみよう。
あと1つ、驚いたのが林修さんが塾講師の仕事を決して好き好んでいないこと。
起業した時に失敗した借金を返すために、人からお願いされることが多いからと仕方なく受けた仕事をがむしゃらにやっていたら今の位置になったのだとか。
人から求められる仕事だと、受けたあとに「ありがとう」と感謝され、もっと感謝されるようにと思ったそうです。なにが天職になるのかわからないものですね。
この話でふと思い出したのが、不思議と西野カナさんの引退報道でした。西野カナさんは私が育った三重県の人で、実家の近くの美容院にはサインがあり密かに地元民として応援していました。
そんな西野カナさんが引退した理由はわからないですが、かつて自分の歌を作る際にアンケートをとったりしてマーケティングしているという話を聞いたことがありました。なお、自分の好きな曲はパンク系だったとか…。
やりたいことより、求められることに徹した2人。
今となっては、その仕事が好きなのか嫌いなのかはわかりません。ただ2人の仕事のあり方を通じて、プロ魂を垣間見たような気がします。
やりたいことを貫き、やりたくないことはしたくない、スティーブ・ジョブズ(=ただしスティーブのように社長になるか、人に仕事を振るスキルが必要)になるか
それとも求められることを貫く林修さん、また西野カナさんを目指すのか
やりたいことをやりたいと思う方は、まずそこから考えると良い気がしました。
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