見出し画像

日曜日のユウウツ

 NHKの朝ドラ『なつぞら』を観ていて、そういえば昔、『カルピスまんが劇場』というのがあったなあと懐かしく思い出しました。フジテレビ系列で日曜夜7時30分から放送されていたアニメシリーズです。私は『どろろ』と『ムーミン』にどハマりしていました。今でもスナフキンが大好きですし、プロットを提出したら編集さんに「これって『どろろ』っぽいですよね?」と言われて「うひゃー!」ってなったことがあって、自分の書く物が『どろろ』の影響を受けていることに気づいたり。
 で、この『カルピスまんが劇場』の他にも一社提供のアニメ放送枠があった気がして調べてみると、わかりました!『不二家の時間』です(ネットは便利だ)。TBS系列日曜夜7時30分。私が観ていたのは『オバケのQ太郎』『パーマン』『怪物くん』(『サインはV』や『アテンションプリーズ』もこの枠だそうです)。この『不二家の時間』は番組が終わると、大きな花模様が回る映像とともに「不二家、不二家、でーはまた来週」という歌が流れるんです。これが子どものころすごく寂しかった。熱中していたアニメが終わり、はっと気づくと明日は月曜日。学校へ行かなくてはなりません。テンションは一気にダダ下がり。回転する花模様が、夜の遊園地の誰も乗っていない観覧車みたいで……。「でーはまた来週」。明るい歌声がかえって悲しみを誘います。そしてさらに追い打ちをかけたのが「週刊新潮はただ今発売中です」のCM。谷内六郎さんの絵(当時週刊新潮の表紙は谷口六郎さんの絵でした)とBGMの『赤とんぼ』のメロディが、泣き伏したくなるほど、ただただひたすら悲しかったという。ところが、今回調べてみて分かったのですが、『オバケのQ太郎』『パーマン』『怪物くん』の放送当時私は3歳~6歳。なんと行きたくなかったのは、小学校ではなく幼稚園だったのです。今でも心に残るあの寂寥と絶望は5歳か6歳の私が感じていたものだったのか……。幼稚園は大嫌いでした(ちなみに学校も大嫌いだった)が、それほどまでだったとは。そういえば、入園式の次の日、幼稚園から帰って来た私に母が尋ねたそうです。「幼稚園はどうだった?」「子どもがいっぱいいて嫌だった」(あんたも子どもやがな)あと、「今日は5回泣いた」とも言ったらしい。なにせ幼稚園での初日の記憶は、男の子に馬乗りになられているのと、お弁当を落っことしたというものだったしなあ。私の幼稚園ライフは初日から悲惨だった模様です。
 ひとりっ子だったし、当時住んでいた社宅には年上のお兄さんやお姉さんしかいなかったので、同年齢の子どもとの遭遇は幼稚園が初めてだったのでしょう。まあ、戸惑うのも無理はない。でも、小学校へ入る前に同じ年の子どもたちと一緒に過ごすという経験しておいてよかった……うん、よかったんだよねきっと……と思います。

#つれづれ  #アニメ #幼稚園 #こども #なつぞら #ムーミン #思い出


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?