ホタルイカ掬い

私の実家は海から近い。
遠い記憶ではあるが、親父が夜中に私を起こしてホタルイカを掬いに行こうと誘われたため、同行したことがある。
ホタルイカを掬うと網の中が青く光る。青い光が幻想的で、夢中で掬った。

私が専門学生の頃は友達とホタルイカを掬いにいって青い幻想的な光を楽しんだ。
朝方に帰宅してホタルイカを捌き、昆布締めにしてから学校に行っていたあの頃が懐かしい。

社会人になると一緒に行く人が居なくなったため、自ずと足が運ばなくなり、10年ほど時が経った。
今年のホタルイカは豊漁であり、青く光るホタルイカが浜辺を幻想的に彩った。
その姿を写真に撮りたいと思い、今回ホタルイカ掬いに誘われたため、撮影がてら同行することにした。

深夜1時半集合。眠い中、海に向かう。
海辺につくと沢山のホタルイカが泳いでいる。
浜辺に打ち上げられたホタルイカは青く光り、たくさんの人が網でホタルイカを掬いながら歓喜の声が聞こえる。
爆湧きのホタルイカに私も心躍る。
足元に絡みつくように群生して泳ぐホタルイカを網で掬う。
網を持ち上げると青く光った。
宝石のようで本当に美しかった。

浜辺に打ち上がるホタルイカの光も撮影した。
青い浜辺と星空が綺麗だ。
こんなにも綺麗な景色が見れるなんて。
諦めてたことがまたできるなんて。
本当に嬉しかった。

ひとりだと足が運びにくいことも誰かがいれば足が進むし、ひとりよりも誰かがいたほうが楽しいし。
ひとりでは出来ないことも、2人ならできる。

ママだからって諦めてたことも、ママだから我慢しなければならないという固定概念も、あなたは糸も簡単に飛び越えて、私を殻から引っ張り出してくれる。
そのバイタリティーに惹かれる。
次はどんな景色を見れるのか、何を体験しようか、どんな景色を撮ろうか、楽しみで心が踊る。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?