第75話 空売りネットと四季報プレミアムの情報を検証した件について

今回は四季報プレミアムの出来高情報と空売りネットの外資系証券会社の空売りについて相関性があるか比較してみました。

まずは空売りネットをご存じない方は下記のリンクから空売りネットをご確認ください。

下記は空売りネットの情報をもとに、空売り残高や信用買い残高を日々グラフ化しており、その中で四季報プレミアムの出来高情報をもう少し活用できないか考えてみました。下記リンクはその日々グラフ推移です。

貸借銘柄以外は日証金などに信用売買の情報が毎日取引後の19:00頃に日証金から速報がないため、外資系証券会社の空売りの実態がその日に掴めません。一般的に翌日の夕方~夜にかけて各外資系証券会社の空売り動向がネット上で発表されます。個人投資家どうしても機関投資家よりも情報が遅く入るため売買の決断ができないまま負けてしまうケースが多いです。

今回は少しでも当日入手できる情報を増やそうと検証を試みました。

図1.四季報プレミアムの情報で作成したグラフ

こちらは四季報プレミアムで作成したグラフになりますが、1.現物買い 2.現物売り 3.信用取引以外の空売り(貸し株の空売り)を2/19~4/18までの外資系証券会社の空売り残高が空売りネットで更新された日付からスタートして累計の数字を取ってみました。

まず現物買いから現物売りを引くとプラスになりました。そこから、貸し株売り(外資系証券会社の売り)を引きました。累計が約400万株になりました。

次は空売りネットでグラフを作成したものをお見せします。

図2.空売りネットの情報で作成したグラフ

こちらも同様に空売りネットで2/19~4/18各証券会社の空売りを累計をしました。結果は約400万株になりました。四季報プレミアムとの誤差は1万株少しありますが、整合性は取れています。

まだ精査中にはなりますが、中身的なところでいうと四季報の出来高情報に関してはかなり細かく分類されており、累計という数字では相関性が取れておりますが、このように出来高が多く、外資系証券会社が絡むケースは中身の部分(内訳でカテゴリー別にでる数字)では整合性がなかなかとりづかいかもしれません。特に空売りは発行株式数の0.5%以上は報告義務が必要なため、0.5%未満になると報告義務が消失してしまい、追いきれないところがあります。今回はたまたま累計数字を取ったタイミングで空売りに参加している外資系証券会社の報告義務が消失していなかったため、正確な数字が取れましたが、報告義務が消失していると詳細な数字がわかりません。出来ればもっと比較的小型の株で且つ浮動株が非常に少ない、出来高が小さいような銘柄であれば、このデータは最大限に有効活用できるかもしれません。

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